あらすじ
下町の小さなフレンチ・レストラン、ビストロ・パ・マルはカウンター七席、テーブル五つ。フランスで料理修業をしてきた変人シェフ三舟さんの気取らない料理が大人気。実はこのシェフ、客たちの持ち込む不可解な謎を鮮やかに解いてくれる名探偵でもあるのです。消えたパティシエが残したことば「マカロンはマカロン」の意味するものは? 蝶ネクタイが似合う素敵な大学教師が経験した悲しい別れの秘密とは? 豚足をめぐる少年と母親の再婚相手との物語等々、胸を打つ話ばかり。メインディッシュもデセールも絶品揃い。きっとご満足いただけます。【収録作】「コウノトリが運ぶもの」/「青い果実のタルト」/「共犯のピエ・ド・コション」/「追憶のブーダン・ノワール」/「ムッシュ・パピヨンに伝言を」/「マカロンはマカロン」/「タルタルステーキの罠」/「ヴィンテージワインと友情」/解説=若林踏
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満足
3作目も安定の面白さで満足しました。ラストのお嬢様の話はヴァン・ショーはふるまわれるものの もう少し救いが欲しかったけれど。逆にタルタルステーキは想像していた結末と違ってびっくり。そうか…そういったこともあるよな…という誰が悪いとかいう結末じゃなく優しい着地点をもった筆者の作品らしくて好きでした。 次作も待ちどおしいです。あとがきによればパ・マルもテイクアウトを始めるそうな
Posted by ブクログ
「ビストロ・パ・マル」第3弾。7話の短編集
今回も美味しそうなものがたくさん。知らない名前の物もあるので、調べてみるとさらに楽しい。
マカロンは、お店などでよく見る色とりどりの可愛いものだけではないことを知ってびっくり。
今回も、料理ごとに、少し切なかったり、人の心の奥底をのぞくような話だった。
美味しいものを、心のまま美味しくいただく。できれば一緒に心から楽しめる人と。
これってすごく大事なことなんだなと思ってしまった。
そして、作る側も。
「男性の悪い癖だ。男にとっての異性の評価は、彼の人生のごく一部なのに、女にとってのそれは男とは比べものにならないほど大きいと考えてしまうのです」
「ずるいことだってことはわかっている。でも、生きるためには少しくらいずるくなってもいいと思っているの」
「人に喜んでもらいたいという気持ちは悪いことですか?」