あらすじ
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かつては、こんな絶景があった!
もう見られない風景、失われた絶景、消えてしまった動物、消えゆく自然などを貴重な写真でめぐる。
ダムに沈んだ美しい渓谷、100年前の旅人に愛された大木、急速に縮小する湖──失われた絶景、絶滅した動物、消えてしまうかもしれない風景を写真で旅する。
消滅の瀬戸際にある場所、危機から回復した場所なども紹介。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
副題は「もう見られない世界の美しい自然」
です。
その大きな要因は当然人間によるか開発が
大きいですが、それだけではありません。
例えば地震でも風景が変わってしまうので
す。意外にも自然災害も風景を変えてしま
うのです。
近年、日本人にも人気のウユニ塩湖。水面
の反射が空と一体化され非常に美しい「映
え」写真が撮られることで知られています。
しかし、ここにも開発の波は押し寄せてい
ます。希少な資源であるリチウムが採掘さ
れるそうで、貧しい国であるボリビアは、
塩湖の開発を経済発展の主柱に挙げている
と言われています。
今後はどうなるのか。未来の行く末を考え
させられる一冊です。
Posted by ブクログ
29の消滅した、或いは消滅しつつある自然の絶景と、生物の姿。
i アフリカ・・・ナイル川、キタシロサイ、チャド湖など。
ii ユーラシア西部・・・アラル海、アラビアオリックス保護区など。
iii ユーラシア東部・・・長江三峡、八郎潟、シュンドルボンなど。
iv アメリカ・オセアニア・南極・・・スリムズ川、ウユニ塩原など。
写真クレジット、主な参考文献有り。
4~6ページに過去と現在の写真、本文での構成。
メモ程度に、場所・消滅した時期・原因。
ある場合はユネスコ登録遺産登録年も。危機遺産も有る。
これらは地球全体からしたら、僅かな事象の記録です。
既に消滅、消滅に向かって進行中の自然の光景。
だが、危機を乗り越え回復しつつある、或いは再生された光景も。
日本は、八郎潟と東京湾の干潟が掲載されています。
表紙の写真、スリムズ川はたった四日間で、河川争奪という
現象で消滅。九寨溝は地震により形を変えた。
自然の驚異の凄まじさよ。
生活のために必要と考えられた開発も消滅を齎す。
ダムの建設はあっという間に飲み込んでしまう。だが、
水害その他、人間の生活のため・・・人間と自然との共存の難しさ。
そして地球温暖化は大いなる脅威となってきました。
残る写真は消滅前の記録だけど、消滅しつつある自然の記録と
なる可能性も秘めています。
でも、努力により再生しつつ、復活しつつある自然があることは、
一筋の希望でもありました。
Posted by ブクログ
地球から消滅した、もしくは消滅しつつある風景を紹介した一冊。
たまたまAmazomで拝見して購入。チャド湖、チトワンなど個人的に知らなかったケースも紹介されており、様々な理由により消えゆく風景の儚さを感じる。
Posted by ブクログ
かつては、こんな絶景があった!
ダムに沈んだ美しい渓谷、100年前の旅人に愛された大木、急速に縮小する湖──
失われた絶景、絶滅した動物、消えてしまうかもしれない風景を写真で旅する。
消滅の瀬戸際にある場所、危機から回復した場所なども紹介。
とってもアホなことを言いますが キリマンジャロがアフリカのタンザニアにあることを初めて知りました。
単純にアフリカは暑いところ、キリマンジャロは雪山というイメージだったのでとても驚きました。(自分のアホさが…)
1993年と2000年の比較の写真が載っているんですが 山頂部の氷河面積が減っていることがよくわかります。
その他に、急速に水が失われているチャド湖やアラル海(塩湖)など…
日本では東京湾の干潟や八郎潟の写真が載っています。
1度は行ってみたいと思っていたウユニ塩湖には 塩や観光よりも莫大な利益をもたらすであろうリチウムが地下にあるそうです。
リチウム生産のため、試験的につくられた蒸発池の写真が載っているんですが 別のページに載っているあの素晴らしいウユニ塩湖が変わらないで欲しいと思いました。
Posted by ブクログ
世界各地の地形や生態系のうち、消滅寸前、または既に消滅した事例を紹介。ほとんどは、地球温暖化と人類の経済活動が原因である。特に、氷河や氷床に消滅に関する解説は衝撃である。
以前、夏にヨーロッパアルプスを訪れた時、氷河をくり抜いた歩行者用トンネルがあったが、この数年は氷の溶解スピードが速く、トンネル崩落事故まで発生し、遂にクローズになったらしい。
あの氷河を見るために、自分も含め沢山の旅行者が飛行機に乗って(燃料を大量に消費して)いるわけなので、単に「あの時に旅行しておいて良かった」とは思えない複雑な気分である。
また、チャド湖やアラル海の縮小について、もう20年も前に高校地理の教科書で見たことを思い出した。あの頃は湖の形を辛うじて残していたのだが、現在の様子は目も当てられない。
Posted by ブクログ
世界各地の消滅してしまった、又は消滅しそうな自然。人類は、なんと罪深いのだろう。人間の都合や乱獲・乱開発によるもの、温暖化によるもの、自然にお謝りしたい思いだ。
日本からは、八郎潟と東京湾の埋め立てがエントリー。やっぱり人間の都合だよねぇ。
Posted by ブクログ
本著に掲載されている消滅絶景は、この1世紀間いや、わずか半世紀ほどの人類の活動が自然に影響を及ぼしたものだ。もちろんそのきっかけは19世紀の産業革命であり、20世紀の帝国主義世界を経て資本主義経済の発展のなかで都市化や工業施設の増設で自然をつくり変え、農業構造を変化させてきたことによる。
消滅絶景を目にしたひとはそれを憂うるだろう、だがその思いはこの超巨大な破壊装置のあり様を変える力となるのだろうか...一抹の無力感を感じざるを得ない。
Posted by ブクログ
色んなところの絶景が、景色が消えてる。
少しずつ確実に、人間は地球を破壊していく。
私たちが生きている間に、何個この景色を消していくのだろう。
何個保存できるのだろう。
今一度考えさせられた。
Posted by ブクログ
知らない絶景たちが、いつの間にかなくなっていく様子に何だか儚い気持ちになりました。
ほとんどの景色は知らなくて、こんなところもあったんだと思いつつ、昔のような心打つ景色がなくなっていくのはやはり残念ですね。
ほとんどは人間の仕業もありますが、地震などの自然災害でもなくなったり、その姿が変わってしまったのもありました。
今まで地球が少しずつ変化してきたようにこうやって絶景もなくなっていくのは自然な流れなのかも(人間が原因だとしても)と心の片隅では思ったりも。まだ残っているものもあるので、人間の手でなくすというのはやめてほしいなと遠くから願うばかり。