【感想・ネタバレ】ボーイズ・ラン・ザ・ライオット(4)のレビュー

身体は女、心は男。主人公はトランスジェンダーの男子高校生です。誰にもそのことを打ち明けられず、学校の制服でスカートを強制されることに嫌気がさしていた頃、彼のクラスに派手な恰好をした留年生が現れ、「一緒にブランドをやろう」と話を持ち掛けるところから物語は始まります。
この数年で「ジェンダー」や「LGBTQ」という言葉もかなり浸透しましたが、性別だけでなく、見た目、年齢、肩書きなど、世の中にはまだまだ偏見や決めつけが多くあります。「男だから/女だから」に留まらず、「独身だから/既婚だから」「母親だから/父親だから」「子どもだから/大人だから」のような、世間の「〇〇だから」が気になって生きづらさを感じたことは誰にでもあるでしょう。
『ボーイズ・ラン・ザ・ライオット』には、もっと「性」は流動的でいい、自由でいい、人間とはもともとそういうものだから、という強いメッセージを感じます。SDGs(持続可能な開発目標=「貧困をなくそう」「ジェンダー平等を実現しよう」など、2030年までに達成を目指す17の目標のこと)の目標5に掲げられている「ジェンダー平等を実現しよう」への理解を深められるとともに、「自分の身近なところにある差別や偏見に気づき、それを変えていく」という、人としてあるべき態度を学べる作品です。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

LGBTQ(ほかにもあるかも)は流行りのテーマだけど、被害者意識が押し付けがましかったり、ファンタジックに理解のある周囲に囲まれて終わるだけの話じゃないのがいい。性差別の被害者としてではなく、生き方に迷う個人として、素直に主人公を応援できる漫画。

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2021年08月01日

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