あらすじ
政見放送で「放送禁止用語」を連呼する候補者がいた。村民二百人以上が一斉出馬した村長選があった。「死んだ男」が立候補した都知事選があった。「問題候補者」の真の狙いは何だったのか。そして有権者はどんな判断を下したか。屈指の選挙マニアが、半世紀分の資料から発掘した衝撃のエピソードを明かす。国政選挙、地方選挙から「選挙権が剥奪されていた島」の初投票まで網羅した、「我らが民主主義制度」のヤバい事件簿。
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Posted by ブクログ
選挙がどういう物なのか
そうだよなー、田舎ってこうなるよなー
政治って国会でやってるイメージになっていたけれど、
どローカルな面を思い出せた。
災害も最近増えてると言われがちだが、昔からあるじゃん。
面白い切り口でした。
Posted by ブクログ
●なんとなく衝動買いしたが、当たりだった。
●これだけ選挙問題をテンポ良く書いた本は読んだことがない。淡々とした記述なのに、グイグイ引き込まれる。
●津軽選挙、甲州選挙なんでもう腐り切っているとしか言いようがないが、地方だとみんなグル、独裁者みたいな有力者が権力を濫用しているからできるんだろうな…日本の闇を見た気がする…と言いつつ、外国なんてもっとヤバいだろうから、こうやって事実が明るみに出るだけまだましなのかな。
●みんなグルってのはたしかに問題だけど、ある意味秩序維持では必要悪なのか?まあこんな思考をしてしまう時点で旧態然な考え方なのかもしれないが…
●政見放送や供託金制度など、今の制度が出来るまでに色々なエピソードがあったのは面白い。最近だとれいわ新撰組やらNHK党が制度の裏をかくような対応をしているが、まさに歴史は繰り返す。よくもまあ考える人がいるもんだなあという印象。
面白過ぎるノンフィクション
元々ノンフィクションが好きでしたが、こんなに面白いのは久々です。選挙を舞台とした、様々な人間の欲のぶつかり合いが伝わってきます。
一方で、これを読んでしまうと、政治や選挙にクリーンさを求めることが、いかに難しいか、というより、もはや絶望的であるかを思い知らされますね(泣)。
Posted by ブクログ
選挙に関する面白い出来事から、知らなかったルールまで、選挙マニアと称する作者が、わかりやすくまとめて下さった一冊です
特に、政見放送に関する話は興味深かったです
そのまま放送することが法律で決まっている一方で、削除されてしまった一件、そこから波及した出来事、深いなぁ、と思いました
Posted by ブクログ
選挙における様々な特殊事例をまとめた珍しい本。
露骨な買収、災害時の投票、公民権が剥奪された青ヶ島(東京都)など、色々紹介されていて面白い。
次は是非、後藤輝樹や浜崎茂などの特殊候補者の特集をお願いしたい。
Posted by ブクログ
いろんなヤバかった選挙が記されている。
選挙は政治に参加するための大切な場であるとともに、政治家にとっては収入を得られるか否かの死活問題でもある。
だからこそ、様々なヤバい状況や事件が起きる。
候補者が戸籍上死んでいたり、村長戦に267人もの立候補者が出たり、豪雨災害の後、バキュームカーやダンプカーで選挙戦が行われたり…
お金が飛び交ったり、とんでもない政見放送が流れたりもする。選挙って摩訶不思議な世界だ。
あとから笑えることも多いけど、こうしたヤバい選挙を経て民主主義が育ってきたのも事実。
と、きれいにまとめたいけど…
安倍元首相が応援演説中に凶弾に倒れた今回の参議院選挙は、間違いなく「ヤバかった選挙」として後世に残るだろう。
犯人の犯行動機は選挙活動の妨害や排除だったわけではないが、政治家と物理的距離が近くなる選挙活動を狙っての犯行だった。
選挙という民主主義を実践する場を狙った犯行であり、民主主義に対する攻撃と認定してよいだろう。