【感想・ネタバレ】日本大空襲 ──本土制空基地隊員の日記のレビュー

あらすじ

太平洋戦争時、帝都防衛の任をおびていた陸軍飛行第五十三戦隊。その整備兵であった著者は、日本全土への空襲が本格化する昭和19年11月から翌年の敗戦に至るまで、手許にあった文庫本の余白にひそかに日記を書き綴っていた──。苛烈をきわめる各地への空襲とその被害の経過を定点観測のように詳細に記録しつつ、そこに疲弊していく兵士の日常や傍観者たらざるを得ない自身へのやるせなさ、膨らんでいく戦争・国家への疑念、荒廃していく国土や次々と斃れていく戦友への痛切な思いが、随所に差し挟まれていく。等身大の兵士の視点から本土空襲の全貌を綴った貴重な記録。

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Posted by ブクログ

首都防空の任を負った千葉県の松戸基地。戦闘機「屠龍」の一整備下士官が記した日記。昭和19年11月1日から昭和20年8月15日までの貴重な1次資料。
日本軍機のはるかに及ばぬ航空を飛翔するB29の美しさに思わず感嘆したり、共に過ごすバイロットの死。思い出の地の空襲の知らせ、兵士の飢えなど。
元々中公新書の上下巻をちくま学芸文庫で再版されたもの。

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2024年06月24日

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