あらすじ
デビュー作の絵本『あおぞらリボン』がベストセラーとなった陽子と、新聞記者の晴美は親友同士。
共に幼いころ親に捨てられ児童養護施設で育った過去を持つ。
ある日、「真実を公表しなければ、息子の命はない」という脅迫状とともに、陽子の息子が誘拐された。
「真実」とは一体何なのか。そして犯人は……。巻末に絵本『あおぞらリボン』(文・みなとかなえ 絵・すやまゆうか)を収録。
感情タグBEST3
このページにはネタバレを含むレビューが表示されています
Posted by ブクログ
読みながらこの人が犯人なのではないかと複数人を疑った。
実際一度も疑わなかった晴美が誘拐犯だった。
そして晴美も自分が殺人さんの子供だとは思っていなかった。
真実に辿り着くまで自分以外の人を疑ってしまう。信じたい人もいるけれど疑ってしまう。
結局人は孤独なんだなと思った。
それでも、だからこそ誰か味方が欲しい。
これが人間なのかもと思った。
湊かなえさんの作品は予想外のことが起こるし、人間の面白さも感じられて大好きです。
Posted by ブクログ
晴美と陽子、似た名前で同じ施設育ちの境遇、歳も同じでありながらいつの間にか二人の人生には大きな開きができている。そこで最後に明かされる境遇の違い。でもこの境遇の差が明暗を分けるのか?と思った矢先にそれを嘲笑うかのような大どんでん返し。
結局、境遇は人にどのように影響するのかという問いを投げかけられたように思います
Posted by ブクログ
他の湊かなえさん作品に比べて
サクッとというか、とても読みやすい
ドラマのために書き下ろしたもの?だから?
犯人はすぐわかるし、
ワクワクとかドキドキとかはないけど、
陽子の気持ちよりになってしまって
最後の絵本もなんとも言えない気持ちで読みました
Posted by ブクログ
犯人が誰なのか、という事はこの小説の本質では無い気がして、境遇について考えながら読み進めていったら。
陽子が1回目の悩み(結婚について)を晴美に相談した場面で『私達が親友になれたのは、同じ境遇だからなのかな』と尋ねた時点では、お互いにそれを否定できるほどの自信が無く、自分は誰の子なのかを知りたいという共通の目的があるから親友でいれてるのかもしれないという気持ちが汲み取れた。
しかし、晴美が犯人だと知っても通報しなかったことや、母親について真実を知った後も彼女達が親友であるということ自体が答えだと思った。
きっかけが境遇だろうと、彼女達が出会えた事は運命であり今も見えないリボンで繋がってる事だろう。
Posted by ブクログ
結構すぐ終わった。
薄々犯人が晴美ではないことは気づいていたけど、裕太を誘拐した理由や陽子太刀があっけなく許してしまったことから、驚きも薄く、パンチが弱いなと思ってしまった。
Posted by ブクログ
主人公の陽子は一人息子を誘拐されて大親友の晴美と息子を取り戻すべく奔走…みたいな始まりなのだけど…
最初は主人公の陽子は殺人犯の娘で親友の晴美は被害者の娘かと思いきや、実はそうではなく立場逆転。
…と、そこで終わるのかと思ったら、陽子は被害者の娘でもないと、終盤に匂わせみたいにちょこっと書かれてて、ん???じゃあ結局のところ陽子のルーツはわからないままってこと?
読みやすくてサクサク読めたし、確かに面白くはあったけど、最後はちょっとモヤモヤしてしまう私であった…
Posted by ブクログ
湊かなえにしては、ゾワゾワモヤモヤ感が少ない。誰も殺されないし幸せなエンディング。
陽子と晴美、保護施設に預けられた2人。2人のお母さんがどんな人なのか、最後までひっくり返る。
お父さんは殺された方と殺す方。
ドラマではりょうと松雪泰子が演じているらしい。気になる。
Posted by ブクログ
『告白』に代表される、なんともいえないとろりとした重苦しさに胸がつまる感覚を勝手に期待していたので、正直読後感は湊かなえっぽくないなと思ってしまった。制限の多いテレビドラマありきで描かれた作品のせいだろうか。
それでも、限られた登場人物と極めて狭い空間設定にも関わらず、「こうだろうな」という予想をさらにひとひねりで超えていくストーリー性は流石だ。
新聞記者の晴美はひとつひつ証拠を積み重ねて安易に判断しない慎重さがあるのに、ずいぶんと見通しの甘い計画を立てたものだなと思う。扱いやすい子供だったと自負しているが、陽子に気づいてほしいと願う姿は、まるで構ってほしいと問題行動を起こす子供のようだ。緻密さがないのは、動機が心底の悪意とは程遠いからだろうか。誰もがその境遇なりに大切に思い守りたいものがある。ただそれだけ。
陽子にりぼんを結びながらかけた台詞とは裏腹に、境遇にずっと囚われていた晴美。陽子はまさに"茶色坊や"なのだろう。でもその陽子も、親友である晴美が結んでくれたりぼんを、まさにダンボのカラスの羽のようにして新しい境遇へと飛んだのだ。
絆だなんだと語るのは苦手だ。
それでもとろりとした重苦しさのかわりに、風に揺れるりぼんにふわりと頬を撫でられたような、そんな心地も悪くない。
遥かモロッコの土地で、「また戻ってこられるお守りがわりだよ」と手首に巻かれた毛糸の紐を思い出した。