【感想・ネタバレ】東京「多叉路」散歩  交差点に古道の名残をさぐるのレビュー

あらすじ

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日本古来の都市空間における「辻」(十字路、往来の多い交通の要所)は、市場にも集会所にもなる自由で豊かな場所でした。時を経て現代の東京には、古来の主街道や古道が交わるところに新しい自動車道が通り、複雑かつ特徴的な多叉路となっている場所が数多くあります。一見ただの交差点でも、そのかたわらには庚申塚や道祖神、一里塚など、「江戸以前」を感じることのできる遺産が残っている場合も。そのような面白い辻・多叉路・追分の例を、「タモリ倶楽部」出演経験もある古道研究家の著者が実際に訪れ、古地図や現代地図、現況の写真をふんだんにもちいて詳しくガイドします。新しい切り口で「歴史地形散歩」をしたい方必見の書です。

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Posted by ブクログ

東京に無数にある多叉路。
その成り立ちと歴史の変遷から、時代の道の姿を探る。
第1章 九叉路 第2章 八叉路 第3章 七叉路 第4章 六叉路
第5章 五叉路 第6章 四叉路 第7章 三叉路 第8章 二叉路
コラム①~③
出典一覧、クレジット、掲載頁一覧、参考文献一覧、有り。

多叉路というピンポイントを探っていくと、
道の成り立ちだけでなく、周囲に広がる歴史が見えてくる。
辻は多くの人々が行き交う道筋。
昔から人が多く行き交う古道による多叉路があれば、
新道や水道道路が加わって多叉路もある。
古地図や明治~昭和期、そして現代の地図で考察し、
航空写真や俯瞰写真、360度パノラマ写真で検証している。
見えてくるのは、古代からの道、鎌倉街道の伝承、堤、
豪族本拠地のクランク道、橋が出来たことでの新道など。
周囲には、思わぬ名所や旧跡があったり、
さりげなく道標や庚申塔、宝篋印塔や一里塚が佇んでいたり。
九叉路の存在や追分、札の辻、何よりも平安時代の
『延喜式』に記される古代東海道には驚きました。
道一つに様々な歴史が秘められていて、面白かったです。

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2023年08月28日

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