【感想・ネタバレ】新装版 冲方丁のライトノベルの書き方講座のレビュー

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Posted by ブクログ

ネタバレ

・主題とは皆さんそれぞれの中にある大きなテーマのこと。なぜ内面から生まれてきた主題を小説にしなければならないのかというと、それが「意味不明なものであるから」。主題とはたいていその人にしか理解できないものだから、ストーリーもないうちから「卵とネズミ」と言われても、なんのことかわからない。主題とは混沌とした発見でもある。そんなきわめて個人的なものが、もしかすると他人を喜ばせ楽しませるかもしれない。それこそが主題の価値。
・主題を作るために必要な要素は、技術と知識と感性。作家には、この三つが織りなす三角形の中に収まるレベルの作品しか書けない。
・誰からも期待されずただ黙々と小説を書くというのは、やはり小説を書きたい人にとって、もっとも大切なものかもしれない。

創作の三項目:知識、技術、感性。
小説の五項目:主題、世界、人物、物語、文体。
執筆の六段階:能書き(作品になる前の様々なアイデア。他の作品になるかも)、種書き(能書きのうち、作品に使うものを絞り込む)、骨書き(企画書レベル。全体のおおまかな粗筋)、筋書き(プロット。詳細な粗筋)、肉書き(執筆)、皮書き(推敲。贅肉を絞る作業)。

・説得力がないと言われたら、何かを表現するためには、何かを否定することが有効。辛さをそのまま表現しても辛くない。本当は辛いのに、辛くない辛くないと主人公が否定していると、辛さの説得力が増してくる。

・リアリティがないと言われたら、作品内に三つの常識を作る。「絶対にしてはいけないこと、普通はやらないこと、誰でもやること」。この三つがあると、読者は作品に安心して没入できる。「絶対に起こらないこと、普段は起こらない珍しいこと、いつも起こること」これは使い方によっては世界と人物と人間関係を同時に説明できるので便利。

・意外性がないと言われたら、ミスリードを作る。引っかかりやすい間違いを用意しておく。ある話題の後に別の話題を出してごっちゃにする。絶対にわからないことをもう少しでわかるんじゃないかと思わせる。簡単にわかる答えを複雑な問題でもって難解に思わせる。「これは絶対に起こらないだろう」と思わせておいて、起こしてしまう。

・ありきたりと言われたら、異なるものを混ぜ合わせる、過剰にする、不足させる。人物、数、文章、物語のどれかを過剰にしたり、削ったり。あるいは、逆転させる。

・インパクトがないと言われたら、すごいと思わせる。こんなことにこれほどこだわるのは、お前しかいないと思わせたら勝ち。過剰の極大バージョン。作品自体が過剰になる。インパクトは出そうとしても出ない。徹底的にこだわろうとすると、結果、インパクトが出る。

・感情移入できないと言われたら、苦しい場面に感情移入してもらえたら、幸せな場面でも感情移入は続く。苦しい場面とは何か。欲しいものを得られない苦しみ。失う苦しみ。

・文章が下手と言われたら、書きたいものをはっきりさせる。自分がこれから書くことについて、とにかく整理する。何が大事なのか優先順位をつける。

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2015年02月22日

Posted by ブクログ

ネタバレ

新装版前は読んだ記憶があるので読みなおしてみる。
前のバージョンの細かい内容は覚えてないが、内容がそこそこ変わっている気がする。ファフナーのあたりはかなり変わっている。

読んだ感想としては、思ったより薄いなと言う感じ。
沖方さんの作品を読んだことがあるなら読み物としては楽しめる構成。
書き方講座と言う意味では、最後の二章以外は微妙に感じる。
逆に最後の二章はかなり具体的に書かれており、そのケースでは参考にしたい案件が多いが、やはり本全体に対してみると薄い。

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2019年08月25日

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