【感想・ネタバレ】アジールと国家 ──中世日本の政治と宗教のレビュー

あらすじ

世俗の権力の及ばない避難所、聖なる別天地としてのアジールは、人々を魅了し歴史の中で大きな役割を果たしてきた。比叡山、高野山、東大寺などは、個人支配者を持たないまま、国家権力と鋭く対峙する存在であった。また、天皇を超える権威を仏神に認めた彼らは、時には内裏にまで押し入って自らの要求を押し通した。寺社勢力を中心に無名の大衆の実力を探る。日本中世を舞台に、アジールの在り方と意義、盛衰を跡付ける一冊。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

久しぶりに没頭して読んだ。そうだよね。中世の人の認識は私が今想像するものとはとてもとても違っていたはずだ。うっかりすると忘れる。ゲームとかドラマとか。
アジールにも種類がいろいろ。歴史の概念が更新されていたりより精密になっていたり。
祭礼の中断を起こすのがその祭礼の当事者たちだというのが不思議だという指摘。たしかに。そこには、中断したことの恐ろしさと、またやればなんとかなるという絶対的な信頼感とがあるようにも思う。

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2020年04月15日

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