【感想・ネタバレ】「悟り体験」を読む―大乗仏教で覚醒した人々―(新潮選書)のレビュー

あらすじ

「悟る時は真理の方が人に迫ってくる」(菩提達摩)、「心は驚きのもと崩落した」(白隠慧鶴)、「これが無なのだな!」(鈴木大拙)、「自分の大きさ、広さにびっくり仰天」(長沢祖禅尼)、「宇宙一元! 大歓喜!!」(井上日召)……臨済宗から日蓮宗まで約五十人の「悟り体験記」を読みとき、目くるめく境地の真相に迫る。

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Posted by ブクログ

 「悟り体験」を、体系的に考察する作業は、これまでなかったそうです。著者は、仏典にもあかるく、古の文献の読解も専門家であるらしく、分かりやすく伝えてくれます。禅宗に限らず、悟り体験を集める柔軟さが好ましいです。戦後の曹洞宗の悟りを否定する教えがあったことなど、この書で知りました。悟りを得ようと努力なさった先達の生涯を教えてくれることも、自分の中途半端な望みのはかなさを、恥じ入るのみです。

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2020年09月19日

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