【感想・ネタバレ】戦う女性たちの世界史のレビュー

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Posted by ブクログ

タイトル通り、歴史上で活躍し名を残した女性たちのエピソード集。
この本に登場する多くは、女王(女帝)や王妃等、優れた身分の女性たちだ。彼女らには、いずれも「政略結婚」という生まれながらにして決められた"運命"があった。家系や政情により、自国を離れ言葉も文化もまったく異なる国に嫁ぐことも珍しくはなかったようだ。
ただし現実は、「お姫様と王子様はいつまでも幸せに暮らしました」というハッピーエンドにはならない。夫との関係悪化、権力や後継者争い、その先にある我が子との対立、国民からの批判……。そうした逆境の中でも強い芯を持ち、しなやかに生きた女性達。その胆力や優れた采配により、大きく歴史が動いた事例も少なくない。同性ゆえに、そうした女性には憧憬の念を抱く。

神話の世界に登場する、少しマイナー(?)な人物から、「クレオパトラ」「ジャンヌ・ダルク」など、昨今様々なゲームやアニメでアイコン化され、再解釈されているビッグネームのエピソードまで。本著は幅広く収録しているように感じた。
コンパクトな文庫であること、また著者が予備校講師ということもあり、要点をまとめて文章化しているので、歴史書というよりも参考書感覚で読みやすい。世界史に今一度触れ直すきっかけとしては良い本であると思う。

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2023年12月18日

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