感情タグBEST3
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頭に浮かぶどの感想もチープに思えてくる。
それくらい、単純化できない問題と、それが確実にリアルであることが伝わってきた
ここでは当たり前のことが、全然当たり前じゃない。分かっているようで何も知らなかったんだ、そう優しく突き付けてくれる一冊だった
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本当に素晴らしい本です‼️
映像も観ました。
その中に出てくるアフリカのゴミ山の青年の笑顔が忘れられません。
大きな影響を与えてくれた1冊です。
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世界の人がどんなご飯を食べてるかというグルメリポート。
数年前に先輩からこの映像のことを聞いた。
映像で観た話と観てない話がある状態で読んだ。
映像で観てても100%読んで良かった。
何が正しいとか正しくないとか判断ができひんから思想まで変えてしまわれそうになる。
衝撃。
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テレビという媒体で見ると、どこかPOP(表現的にはドキドキ、ハラハラみたいな)に見えていたが、文字情報だけで見ると、危険さ、思いがさらに伝わった気がする。後、この人のテレビ番組結構見てたんだなぁ。
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とんでもない本だな
ガチすぎた
500ページ越えだけど読めた、読まされた
色んな方向からの見方があることを改めて知らされる
この本を読んだあと、「犯罪は悪いこと」そんな言葉がとても幼稚に感じる
何を大事にすべきか
迷った時はまた読みたい
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ポッドキャストで知って本に戻って来た側の人間。
一気読み、とは行かないけど毎日手に取って読み進めた。
感じることはたくさんあった。明日、来週、来月、来年、読み終わった今の気持ちをどこまで覚えているだろうか。
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迷いなく星5。
内容もさることながら、この文章の面白さ。
カメラだけ持ってほぼ身一つで危険な地域・団体に突撃するなんて、行く先々でよく無事に帰れたなと思わされる。色々と注意しているルールがあるんだろうな。
"ヤバい"と言ってもスラムや貧困、宗教団体などバラエティ豊かで読み応えがあった。本の厚みが気にならない格別の面白さ。ぜひ映像も見たいな。
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テレビ東京で深夜に放送されていた番組の書籍化。放送されていない地域の者なので番組の存在を終ぞ知らなかったが、この本で知ることが出来た。とても興味深く、面白く、また考えさせられる内容で、楽しく拝見した。
この本では番組では語られなかった部分も含めた番組の内容が紹介されている。番組内では登場しなかった人々、番組内では明かされなかった登場人物たちの秘密、更に著者が番組ディレクターとして取材にどのように取り組んだかなど、放送されたものが少し薄口に感じられる話がてんこ盛りであった。
ブリア・サヴァランは「どんなものを食べているか言ってみたまえ。君がどんな人か言い当ててみせよう」と語ったとされているが、この本はその言葉の極致を行っていると思う。
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世界のあらゆる場所で、人は生きている。
生きているということは、食っているということ。
『飯』を媒介にし、そこにいる人の深淵に迫る。
作者の表現には一貫性があり、個人的にはしっくりきた。
さいごに、に記載のあった内容は、作者の叫びとして忘れることはないだろう。
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最初は表現過多で冗長に思えてしまうが、上出さんの言葉なのだろうなと思えてくると自然に入る。
今の自分と本の中の人との差はなんなのだろうかという比較と、相対性とは完成ない美味そうさの絶対性を見ることにより普遍的なものが見えてくる。
絶対と相対に気づけそうになる興味深さを感じた。
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いま、一番読むべき本じゃないかな。
こんなに問題山積みなのに。コロナ前でさえ注目されなかったこの本の登場人物たちは、今どれだけ大変なことになってるのか想像つかない。
読めば読むほど、フィクションであってくれ~って思う実録本ってなかなかない気がする。
上出さんの言葉と思考のセンスがずば抜けてると思う
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『ヤバさを見つめれば、普通が見えてくる。
生について考えるには死が必要であり、
裏がなければ表も存在しない。』
2020年のベスト3入り!
お気に入り確定本。
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この番組は自分の平穏な日常を気付かせてくれるほど、ヤバい世界に生きる人を見せてくれた。
そんな番組を作る人はどんな考えを持ち、目の前に起こる事に何を思ったのか知りたくなり読んだ。
僕が想像や理解が及ばない貧困、人種差別、宗教あらゆる社会の中で生きる人がいる。今日を僕と同じく食べて生きている。
全て僕と同じ人もいないし、違う人もいなんだとこの本を読んで思っていた。
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最初はテレビからはいったんだけど、テレビは人生を考えさせられた。本はその時の衝撃よりは劣るけど(汚さなどの臨場感は映像がないと伝わらない)、この本も読んで深くこころにささった。いま恵まれている毎日を大切にしたい。
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テレビドキュメンタリーの裏側と、この方がテレビをくそくらえと思いながらも撮り続ける意味が書かれていた。複数の命題が絡み合うなかで、目を背くことのできない現実がそこにあった。
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TV番組の事は全く知らなかったのですが、この本を読むとさぞインパクトのある番組だったんだろうなあと想像します。
色々な「ヤバい」人たちの食べているものを取材する話なのですが、この「ヤバい」という軽薄な言葉が似合わない位に真摯な本です。
きっとTVは色々な煽りのキャプションやテロップが沢山出たんでしょうが、本なので著者の心象風景がふんだんに書かれていて胸に迫ります。
煽情的な小見出しですが、中身を見ると対象としっかり向き合っているのが感じられて、読んでいてとてもよかった。
特にゴミの山で暮らす少年との時間は神聖な物を感じました。この話がどう見てもクライマックスで感情が高ぶりますが、この後もこの少年の日常は続いていくんだなと思うと暗澹たる気持ちになります。こうやって安全なところから読んで勝手に心を痛めるというのも、ほんと他人事だよなあ・・・。
毎日何かを食べて命をつないでいる訳なのですが、我々、あれがうまいこれがうまいとあれやこれややっていられるのはいつまでなんでしょう。豊かで何でもすぐ手に入る生活はこのまま続くのかと考えてしまいました。
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サブカル系YouTuberのおすすめでこの番組が紹介されていたので観てみたら、ものすんごい番組が地上波でやっていたのだとびっくりして、書籍化されたものがあると知り、これは読むしかない!と偶然ヴィレヴァンで見つけた本作を購入し、鈍器のような厚みだけれどもほとんど数日で読み終えた。
冒頭にも記されているように、番組は上出さんが出会ったもののほんの一部を切り取ったものにすぎず、番組を視聴済みだったとしても書籍版は必読です。ただ、あの番組の、無駄なキャプションやBGMでこちらの思索や感情を規定しようと操作することなく、ただただそこにある真実として(恣意的に切り取られた風景だとしても)それを見て、何を考えどう感じるのかはこちらに委ねられている、その距離の取り方が大変絶妙なので(24時間テレビのような障害者ポルノに勤しむ、視聴者を舐め腐った番組とは訳が違う)、上出さんの主観や感情が可能な限り削ぎ落とされた番組も是非本を読む前に見てほしい。
本の帯にも書いてあるのだけれど、あくまでも本著のテーマは「飯」。日本とは物理的にも文化的にも生活的にも遠く離れた地の人々の生活を、人間ならば、というか生き物ならば必ず共通する食事を通して写し出す。もちろん、テレビ番組として成り立つような、センセーショナルな場所がセレクトされているのは言うまでもないが。肌の色や言語、文化、置かれている環境、ありとあらゆるものが全く違う人々も、私と同じように飯を食う。飯を食うために働き、働くから腹が減り、そして飯を食う。
彼らにはそれぞれの物語があり、それを私は上出さんの言葉や映像を通してでしか触れることができないけれども、私と全く違う人生を送る人がいて、それぞれの時間と空間がある、という想像力は常に保ち続けなければならないし、それを踏み台に自身の生活を振り返るような失礼なことをしちゃいけないと思った。
そして上出さんのドキュメンタリーの暴力性への自覚は、メディアのみに通ずる話ではなくて、他者の人生への介入(興味ゆえの不躾な関心)の暴力性の自覚を私にもたらした訳で、それが乏しく感じますね、今の日本社会では。(大きい主語は好きではないけれど。)この自覚をどのような環境下においても持ち続けたいですね。
最後、上出さんとゴミ山スカベンジャーの男の子とのやりとりは、世界平和そのものを映していると私は思ったし、心底美しかった。それは男の子の境遇を肯定しているのではなくて、人間に備わった生来の善性を信じて良いのだと思わせる光景だった。
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日本では、不運×命拾い=幸せ。エンタメの決まりごと。でもリベリアでは全然違った、さっきの方程式を幸せと感じられるのは、「十分な幸せを感じることのできる人間だけが、命を大切だと思える。命でさえ、無条件に尊いものではないのかもしれない。」
命ほど尊いものはないと思ってた。でもそれはマズローの欲求で言う一番根本の生理的欲求を満たせて初めてそうなるのかもしれない。もはや生理的欲求を満たせていない、想像もつかない、一生理解もできない、でも知るべきだと思う。「生きること、すなわち食うこと。」
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TVが面白かったからと友人に勧められた「ハイパーハードボイルドグルメリポート」。テレビ東京で以前やっていた深夜のルポルタージュ番組の活字版だ。私はその番組を知らないのだが、相当ヤバくて面白かったらしい。
リベリアの墓地、ロシアのカルトキリスト教の村、台湾マフィア、ケニアのゴミ山。ヤバい世界で暮らす人たちの食事を見せてもらう、という、いわゆる強烈な「サラメシ」みたいな番組だ。
著者の上出遼平はこの番組のディレクターでプロデューサーでカメラマンで編集で出演者で、1人で全部こなしている。カメラを持ってひとりで現地に飛び、通訳と一緒にヤバい人と会って話し、メシを見せてもらう。しかしいつの間にかメシよりもヤバい人たちの暮らしや考えに優先順位は移る。ヤバい人たちの食事が特段ヤバいものであるわけではないからだ。
旅は好奇心を満足させてくれる。知らない土地、ましてや危険な場所。台本のないひとり旅。現代の旅行記といえば沢木耕太郎の「深夜特急」がある。沢木耕太郎作品の中でも群を抜いた傑作で特に前半のアジア編が魅力的だ。藤原新也の「全東洋街道」も好きだ。写真家でもあるので写真がたくさん載っていて楽しいが、文章の方が惹かれる。想像力をかき立てられるからか。いずれも学生時代に読んで感化されて旅に出たものだ。
さて、上出遼平のルポはそうした若者の個人旅行のように勢いで乗り込んで突き進む。ジャーナリズム
の正義を振りかざしたりはしない。何が正解とか、正しいのはどっちとか、解決するためにとか、そんな話ではなく、その世界に住む人たちと友だちになろうとする。その人たちの人間らしさに光を当て理解しようとする。環境が違うだけで私たちと同じことがわかる。話にヤマ場を作ったりオチをもうけたりしないから、盛り上がりのようなものはない。
そして最後に「また来てね」「あなたに会えてよかった」と言ってもらえると魂が浄化される。取材が暴力であることは避けられない。だから、彼らが言いたいことを言って、僕らが聞きたいことを聞いて、人と人として心を開いて同じ時間を過ごすことがドキュメントを撮ることなのだと書いている。ジャーナリズムと一緒にしてはいけない。
シベリアのカルト信者が言った「僕らは他人の正しさを判断するべきではない」。自分たちの価値観で判断し、どちらが正しいとか、比べることに意味はないし、必要もない。
貧困や内戦が悪いという話ではない。そこにあっても笑顔があり幸せがある。豊かで平和な世界でも不幸はある。
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なかなか面白かった。リベリアとケニアの話が特に好きだ。フィクションみたいな世界がアフリカには転がっていることを再認識した。
カミデさんみたいなは人がいるから僕はこういった知見を得られるわけだけれど、本人はよく行く気になるよな、と感心する。
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まさに本を読むことの意味。
全てがすごかった。
ゴミ山とロシアの宗教の街が
心に残った。
食は文化も歴史も
経済も信条も全て写し込んで
生きるために必須で。
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先に本を読んでから、動画を見ると自分の想像力の無さがわかる。
本当に悪い奴は、笑顔で近寄ってくる。
ここに出てくる人物たちは生きることに必死だ。悪い奴の飯じゃなく、生きるのに必死な人たちの飯。
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リベリアで、日本から支援食料が売られているのを指摘したときの話、これが考えさせられる。本来ならば子ども向けを想定していたものが、流通ルートのどこかで買い叩かれて市場で大人が買っている。食糧がない場合は子どもに渡るのだろうが、常に食糧を支援してほしいとは限らない。では必要な金に換えたほうが、という思考は至極真っ当なもの、という箇所だ。
明日を生き抜くためだけに生きている人たちの叫びが、食を通してダイレクトに届いてくる。
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ごはんが無ければ人間は生きていけない。逆に言えば、生きるという営みの中には「ごはん」が必ず鎮座しているわけであり、その人が食べる食材や食べるための調理法は、その人の日々の生活を映し出す鏡とも言える。
では、世界のヤバい場所で暮らしている人たちは、どんなヤバい飯を食っているのだろうか?
そうしたコンセプトのもと製作されたテレビ番組、「ハイパーハードボイルドグルメリポート」を書籍化したのが本書。もともとはテレビ東京の深夜番組として映像化されていたが、書籍化にあたり番組では(尺的にも内容的にも)放送できなかった未公開エピソードを大幅加筆しており、番組を作成していた上出氏の心情や考えがありありと表現されたまさに「完全版」の一冊である。
「ヤバさ」と一言で言っても、ベクトルはさまざまだ。食人者と言われている元少年兵が食べる廃墟飯、路上生活を重ねるドラッグ中毒の娼婦が食べる屋台飯、台湾マフィアたちの酒池肉林、カルト宗教の信者が作るベジタリアン料理、有害物質で汚染された豚を食べるスカベンジャーなど、極上から最底辺まで幅広く、「ヤバさ」の中でもこんなに格差があるのかと思い知らされる。清潔で安全な日本では考えられないような「食べられればいい飯」が出てきたと思ったら、逆にまともな料理なのに食べている人が全然マトモじゃなかったり、読んでいてワクワクするほどのバラエティーに富んでいた。
本書を貫くコンセプトは、「人には人の正しさがある」だ。物乞いや強盗をして食事にありつく者もいれば、朝から晩まで低賃金の仕事をこなし、なけなしの銭で米を買う者もいる。
「清貧に甘んずる」のを美徳とするのは満ち足りた人々だけだ。日々の食事に事欠く人々は倫理では測れない。人は食わなければ死ぬし、食うためなら何だってしてもいい。リベリアやケニアの貧困者たちを先進国の基準で捉え、彼らに道徳を説いてしまえば、彼らの背後に潜む悲惨さから眼を背けることになる。
取材に応じてくれた人たちは、社会から切り離された存在である。内戦の影響で住む家を無くした元政府軍と元反乱軍、動物を殺すことへの罪悪感から植物と乳製品だけを食べる街、ゴミ山で生きるしかなく、鉛で汚染された食物を食べて身体を壊す子どもたち。彼らの食事を通じて描かれる世界のリアルとは、「ヤバい」と「普通」の間、そして「正義」と「悪」の間は切り分けられないほどぼやけているということだ。そして、食事の間だけは善悪を忘れられることができ、美味しい食事に舌鼓を打つのは誰もが同じということだ。食事は現代社会が抱える闇を浮きぼりにするが、同時に闇を忘れさせてくれる存在であるのかもしれない。
本書は、私たちとはかけはなれた「ヤバい」状況のもとごはんを食べる人々のルポだが、不思議と食事の様子は想像ができるし、「食べてみたい」と思えるようなものも少なくない。過酷な環境で生きながらも、みな食べると言う行為を楽しみにしており、日々の生活と毎日の食事に真摯に向き合っている。世界のアングラな部分を見ながら食について再考できる一冊。ぜひ味わってみてほしい。
Posted by ブクログ
綺麗事ゼロ、ヤバさ剥き出しのグルメ旅行記だな。オリジナルの番組も大好きだけど、本書はとても放送には載せられなかった内容や、撮影者である上出さんの内面がかなり記されていて、別物だ。
高級レストランの食レポと、ハイパーハードボイルドグルメリポートの違いって何なんだろうと考える。どちらも食べ物の報告である事は同じはず。でもHHBGレポートと見比べると高級食レポには何か食事それ自体とは無関係ななにか余計なものがたくさん絡みついているように思える。
片やこっちは装飾·誤魔化し一切無し。純度100%生きるための食事だ。
シンプルに、生きるための食事。余計な装飾や華麗な技巧、その食の歴史だのブランドだのミシュランガイドの星だの、そういう余計なコンテクストは全て無し。極限(ハイパー)まで実直(ハードボイルド)に食べること(グルメ)を突き詰めた報告(レポート)。
もはやこれは冒険だ。
それにしても、ヤバいところのヤバい奴らのヤバい飯を撮るために、躊躇せずどんどん入っていく著者も大概ヤバい奴だ。