【感想・ネタバレ】闇の国々IIIのレビュー

あらすじ

〈闇の国々〉――それは、我々の現実世界と紙一重の次元にある謎の都市群。
突如自分の影に色がついてしまった男の奇妙な運命を描く『ある男の影』、領土拡大政策に翻弄される地図制作者たちを描く『見えない国境』、〈闇の国々〉で起こるさまざまな事件を報じる新聞『エコー・デ・シテ』など、シリーズ円熟期のカラー作品3篇を収録した第3巻。日本語版特典として、巻末に著者ペータース&スクイテンのインタビューも収録。〈闇の国々〉の核心に迫る、待望の第3巻! 第16回文化庁メディア芸術祭大賞受賞作品。

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Posted by ブクログ

第2集からわずか半年で第3集がでたのは驚き。文化庁メディア芸術祭で大賞とったし、ユリイカで特集したしで、着々と支持を広げている印象。
第3集は中編ふたつと、新聞記事に模した短編ひとつ。いままでの第1集第2集に比べて、格段に読みやすくなった。これまでは行間の読み方から、テンポの取り方から、日本の漫画とは相当違った読みにくさがあったのだが、今回はそういうのがあまりない。バンド・デ・シネっぽさは少し薄いかなって気もするが、ふつうの日本の漫画と同じような気持ちで読むことができるし、画の半端ない美しさは今作でも変わらない。
お値段は張るものの、毎回これだけ素晴らしい作品というのはそうそうありません。

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2013年04月08日

Posted by ブクログ

不条理というのだろうか。物語が難解だ。
世界観がしっかりできているのがすばらしい。
とくに建築物。むしろ建築物が主役のようなコミックだ。
建築物が主役というと弐瓶勉の初期作品を想起する。
しかし、シュイッテンの作品は、弐瓶勉のような闇の世界ではなく、陽光もある。そう、弐瓶勉のほうが闇の国々なのだ。
しかし、本作が闇の国々というタイトルをつけているのには意味があるはずだ。言葉の響きから地下の世界のように感じてしまうが、それを示す表現はない。どういう意味があって、闇の国々というタイトルにしたのだろう。

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2020年11月20日

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