あらすじ
帝都で職業婦人をしている朱莉は、ある日、巷を騒がせている怪異に襲われ、住んでいたアパートが全焼してしまう。
途方に暮れている朱莉を助けたのは、眉目秀麗な青年・智人。
だが彼は本に奉られた神様・言神(ことがみ)で、ある洋館の住み込み管理人の仕事を朱莉に紹介する。
寝食が保証されることで住み込みを了承した朱莉だったが、案内された洋館は一癖も二癖もある言神たちの住まう、問題山積みの物件だった!?
ワケあり洋館ではじまる、個性的な言神たちとの同居生活。
今、緩やかに動き出す、人ならざるものが本に綴られ奉られる時代を生きる恋(?)と物語の奮闘記!?
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Posted by ブクログ
帝都の商社で事務の仕事をする朱莉。
職業婦人として生きるのはまだまだ難しい世の中、それでも出たばかりの給料に機嫌良く寮へ帰宅したら、寮が燃えていた。
神魔魍魎の雷獣が屋根で暴れているのだ。
雷獣の攻撃に巻き込まれた朱莉を助けたのは、黒髪の美形な青年、智人だった。
神魔魍魎に対抗できるのは言神を使う弁士だけ。
帰るところの無くなった朱莉は、弁士の紹介で言神を管理する文庫社に暮らすことになるが、社にはクセのある言神が住んでいて。
聡明で逞しい朱莉にはなにやら、秘密がありそうで、それを見守る智人にも何やら因縁がありそうな。
雷獣による被害が増えて、不穏な中、弁士を手伝い出す朱莉。
男前な朱莉に、惹かれていく人、言神が増えていくのが爽快。続きもあったら良いなあ。
Posted by ブクログ
大正時代風の世界観に惹かれて。
職業婦人な主人公が割と現代的な考え方をしていて逞しかった。
かっこいいからではなく、生きていくには必要だから働いているんだ悪いか、というある意味潔いキャラ。
一方で彼女に対して過保護すぎる智人。
過去に彼女と因縁がある訳だが、それにしても過去の君とはどうしてそうなったなレベルで格差が激しい。
主人公愛が過ぎる重症者。
気を抜けばストーカーしてるし。
ただクライマックスの展開は泣けた。
普段とはまた別のギャップがあって。
君、そんな重い設定あったのか……泣かさないでくれ。
本に宿った神様、言神たちは結構曲者ぞろい。
の筈なのに、片っ端から口説き落としているというか心を射止めていく主人公、彼女はもしやヒーローか。
最終的に全員に懐かれているから凄い。
(故に智人の苦労が増えていく……)
人間でないものにモテモテである。
ついでに言うと、今回の事件の犯人にもある意味モテていた。
やはり彼女はヒロインではなくヒーローだったのかなという気がしてきた。
そのくらい、逞しい職業婦人だった。
働く女子は強いのだ。