あらすじ
戦争孤児だった著者が、自身の境遇と仲間の証言、データから調査
戦後に生きた孤児たちの真実を明かす
戦争孤児の実態伝承によって「吉川英治文化賞」を受賞した著者が
長きに渡り調査してきた「戦争孤児実態調査」最新記録。
正しく公表されることのない戦争孤児たちの真実を貴重な証言や、
著者自身が集めたデータによって検証していく。
東京大空襲で家族を失った孤児たちの悲惨な境遇や、
かつて語られることのなかった学童疎開など、
戦争孤児だった著者の体験を交えて綴る戦争孤児調査の集大成。
解説:野田正彰(精神科医・ノンフィクション作家)
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Posted by ブクログ
この国の一番醜い側面に触れるのはなかなかにつらいことではありますが、これは紛れもない事実。
疎開孤児の存在は当時の文部省によって意図的に証拠隠滅されたのです。
タイトル通りです。
最後まで読み切るには、現実から目を逸らさない勇気が必要でした。
Posted by ブクログ
衝撃でした。戦争孤児が沢山居たんだろうな、位で具体的に15万〜20万人も居たなんて。然も、国は疎開孤児の資料を残していなかったり、隠蔽し、何の援助もしていない。見捨てられ、奴隷や売春宿に売られたり、自殺など信じられない境遇に置かれてしまった。今こそ、皆んなに知ってほしい事実です。戦争とは、こんな悲惨なことになってしまう。絶対に戦争をしてはいけないという事。
Posted by ブクログ
読んでて、つらかった。
以前にも戦争孤児のお話を読んだけど
事実では、あってはならない事ばかり
こんなことがあったと信じがたかった。
戦争に行った人はその後、何らかの保障があったのに
国の政策で反強制的に親から引き離され田舎に疎開へ行って孤児になった子達には何も保障なし。
しかも存在すら認められないように扱われ。
疎開してる間に親が行方不明になったり、一家全滅してた子達がその後に、辛い生活を送ってて親戚に引き取られ人間として扱われなかったり。
現代でも、そのようなことがあるとすぐニュースになってるのに当時は誰も手を差し伸べてくれる人がいないのも悲しすぎる。
それなら、親と死んでた方がよかったと小さな子供に思わせてしまうなんて酷い。
亡くなった親だって、子を一人にしてしまって浮かばれないと思う。
浮浪孤児が亡くなってもゴミとして捨ててたとか
疎開先の寺の住職が、引き取り手のない子をどんどんくれてやったって言葉も信じがたかった。
農家などか奴隷のような働き手として引き取ったり売春宿に売られたり…
まだ小学校の子を⁉︎
里親でなく奴隷って…
自分の子は学校へ行かせて、同じ歳くらいの子に学校へ行かせず朝から夜まで働かせる…
そりゃ、家出してしまうわ。
そしてまた、浮浪孤児が増えて行く…
こんなこと、絶対にあってはならない。