あらすじ
近年、スタートアップ企業の急増等により世界から熱い視線を浴びるイスラエルは、建国後わずか七〇年で最先端技術大国の地位を確立した。古代から続くユダヤの伝統を大切にしながら、なぜ彼らはイノベーションを起こし続けられるのか? 高出生率、家族中心の伝統、常識を打破する反骨心、市民社会と軍隊の関係、徹底した安全保障意識と自存自衛の精神……。少子化や経済・社会の不安に喘ぐ日本の未来を考えるヒントとして、現役外交官がイスラエルを縦横無尽に語り尽くす!
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Posted by ブクログ
【イスラエルは日本の変革の触媒になれるのではないか】(文中より引用)
かつて持たれていた紛争といったイメージだけでなく、近年ではスタートアップ・ネーションとしても注目を集めるイスラエル。名前は知っているけど今日の内実はあまり知らないという方に「等身大」のイスラエルの紹介を試みた作品です。著者は、在イスラエル日本大使館公使としての経歴を持つ大隅洋。
タイトルが示すとおりにサクッと読めるイスラエル入門になっていることはもちろん、日本との文化比較論としても読める作品でした。著者がイスラエルで耳にした興味深い話の数々も記録されており、同国に興味がある人にはまず一読をオススメしたい一冊です。
久しぶりに行きたいなぁと☆5つ
Posted by ブクログ
知名度はあっても実態があまり良く知られてないイスラエルに関して、歴史・宗教・政治・経済・軍隊・テクノロジーについて多面的な分析を試みている。いま世界を騒がせているハマス紛争に繋がる話題もあって、イスラエルの迎撃能力を飽和させてしまう十数万発のミサイル攻撃をヒズボラが仕掛けてくるかもしれない、という恐れは以前からあったようだ。「平和」ではなく危機と隣り合わせの「緊張」状態の中で建国してきたこの国にとってはそれこそが常態ではないか、と著者は指摘している。