あらすじ
孤独をいやしてくれるのは、都会のはなやかさではなく、ふるさとの母が、娘を思う心。(「タマネギ色のなみだ」)生活に疲れた男の身勝手さをせめながら、なお幸福をゆめみて、スミレになってしまう妻。(「野原をひとはこ」)――など、妻であり、母である作者が、日常のドラマを妖精の目と心で、ときにはユーモラスにときには凄絶な美しさで、あざやかにとらえてみせる、童話21編を収録。夢見がちな少女期を見つめ直し、失いかけた大切なものを探し求める……少女の心を失わないあなたに贈る心暖かな童話集。
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Posted by ブクログ
傑作。星が五つしかないのがもどかしいぐらい。
私は早読みで、一日4-5冊、どんぶりをかきこむようにして読み散らかすのだが、この作品だけは、一篇一篇、読んでは戻り、空を見てため息をつき・・・ゆっくりゆっくり、大切に大切に噛みしめた。
今絵本が出てきているけれど、言葉の創作性を絵が奪っていないか??と思わせるほどに、緻密で幻想的な言葉の連なり。