【感想・ネタバレ】平林初之輔 佐左木俊郎~ミステリー・レガシー~のレビュー

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Posted by ブクログ

・指と指輪
高価な宝石を持つ男は、その宝石に相応しい女の指を求め、ひたすら街を彷徨っていた。
電車やカフェーなど、美しい指を探し求める猟犬の様な男。しかし、なかなか美しい指に出会うことができない。
指に固執するフェティシズム一点突破の掌編。最後の返しも取ってつけた様な薄味の探偵趣味だが、身体パーツへのフェチは谷崎潤一郎の系譜でもあり、モダニズム文学の流行と作者の接近が窺える。

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2020年02月07日

Posted by ブクログ

プロ文畑出身の平林と農民文学の佐左木とが組み合わされた1冊。
どちらも、そちらの思想系が香る作品かと思いきや、佐左木は「文學時代」にも関わっていたらしく(新興芸術派が活躍してた雑誌)、今回収録された『指と指輪』などはとてもモダンな作品でびっくり。(新潮社で編集やってた事もあり、探偵小説界隈の歴史を調べてくと編集者としても名前がちょくちょく出てきますね、佐左木俊郎は)平林も社会派作品といった雰囲気で、登場人物が皆、理知的に動くのが面白い。
二人とも、昭和一桁年代のモダニズム文学っぽくて面白かった。

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2020年02月23日

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