あらすじ
第17回『このミステリーがすごい! 』大賞受賞作は、サイコパス弁護士 vs. 頭を割って脳を盗む「脳泥棒」、最凶の殺し合い! すべては26年前、15人以上もの被害者を出した、児童連続誘拐殺人事件に端を発していて……。自分は怪物なのか? では人とは何か? 善悪がゆらいでいく主人公に「泣ける!」との声もあがったサイコ・スリラー。
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続編が書かれるべき作品
非常に面白い作品…とは思いつつどこか未消化な感じが拭えない。無論小説の中でも悪が野放しにされるべきではない、とかそんな野暮な倫理観は持ち合わせてない。が。これで終わりというならきちんとけりはつけるべきだったかと…ベタな展開だったとしても。
ただ言い換えれば、その未消化感は続編への期待であり、行間から滲み出るto be continued感によるもの。我々無力な読者にできるのは、続編の出版を待つのみである。
Posted by ブクログ
なかなかに斬新な設定が散らばってて、違った感覚で楽しめました!
目新しさもあり、エッ急に王道な展開きたな、もあり。
ホラーが大の苦手だけどサイコパスものに興味津々…そんなあなたにピッタリの、カジュアルタイプのミステリー小説です。
1番恐ろしかったのは、最初から最後まで友人ポジを頑なに貫いた、ド天然のホンモノのサイコパスがひとり混じってるということ!!!これは草でしたね
でも私は好き。
Posted by ブクログ
映画を見損ねたので原作を…
最近このジャンルを読んでいなかったのですが、ライトな割に最後まで愉しめました。
脳内チップによって凶悪化し、そのチップが寿命で機能しなくなってくると、本来の罪悪感などの感情が芽生え始める…という設定はなかなかよかったです。
蛇足ですが、後に映画版を楽しみに観たのですが、小説を読んでいないと、設定やストリー展開が分かりづらいのでは?ただ、オリジナルと犯人が異なっていた点についてはよかったてす。
Posted by ブクログ
自分のミスで仕方なかったとはいえやはり映画よりも原作を先に読みたかったなああ。
エンディングが違ったけど、映画のエンディングは結構印象的で、映画として私は好きやった。そもそも映美のキャラクターが全然違ったと思う。設定というか前提の状況もちょっと違ったかな。
小説としては、普通に読みやすかったしある程度面白く読めた。ただやっぱりミステリ小説としてはもうちょっと緻密さとか盛り上がりとかあっても良かったよなとも思う。最後、二宮と戸城で日にちにズレがあるってわかったとき、大晦日の蕎麦屋で「生還したかつての誘拐被害者たち、四人の死が顔写真付きで」て書かれてて、それおかしくない…?この日が大晦日でこの後に剣持から連絡が来るのに「四人」やったら剣持死んでることになってない…??めっちゃ大事なとこやのに……???って思って、軽く色々見たけど誰も言うてなくてめっちゃ疑問。何か私が勘違いしてる…?
子どもへの人体実験にしても脳泥棒という犯行手口にしても結構凄惨な話やのに、その割にあんまりこう、何というか読んでて精神的なダメージが無かったように思う。それに関係しそうやけど、人のセリフが苦手なんかな?と感じた。あんまり心理描写として感情移入するものがなかった。特に語尾の「~~だし、な」とかの癖は読めば読むほど気になりすぎた。取り除きたかった違和感。
あと後半の戸城の謎の乾疑いの件要らんかった…。あれは何の意味があったのか…。
とはいえ、私は一亀梨和也ファンとして、彼が犯人役をする映像作品をいつか観てみたいと思ってたので、その意味でこの小説を書いてくれたことに感謝している。サイコパスの役をやるって聞いてすごく嬉しかった。
Posted by ブクログ
たまたま目についたので借りました。
このミス大賞ということで期待大。
ややグロい描写もあり、
ホラー&サスペンス系かと思いきや、
途中から唐突にSF的展開になるところでやや置いてかれた感はある。
作中作の「怪物の木こり」がなかなか味わい深く、
よく出来た寓話になっています。
-----------ここからネタバレ-------------
構成の妙により、
剣持が怪物とは分かりにくい描き方になっていました。
とはいえ、登場人物が大して多くないので、
最後の方になると自然と絞られてきてしまうのですが。
嵐子と彰の視点が短いスパンで入れ替わるので、
時系列のズレが気付かれないようにミスリードされていますが、
急に大晦日という単語が出てくるので、
やっぱり違和感は感じます。
途中から登場する脳チップの存在を受け入れられるかどうかが、
本作を楽しめるかどうかの分かれ目になる気がします。
脳チップについての不確定事項がやたら多いし、
都合の良い推測に基づいた解釈が積み重なっていくので、
SFだと思って読めば良いのかもしれませんが、
私はリアリティがある話の方が好きなので、
そういった意味で点数は低めになりました。
サイコパスは普通の人間になってみたいのかどうか等、
根源的な問いも含まれているのは興味深いのですが、
彰や剣持の変わり様が凄すぎて、
なんか冷めてしまったのも事実です。
サイコパスと普通の人間って、もっとグラデーションなのではないでしょうか。
Posted by ブクログ
おもしろかったけど、もう少し詳しい内容を読みたいなと思った。
サイコパスがサイコパスじゃなくなる、自分じゃなくなるのか、本来の自分に戻ろうとしているのか…葛藤を読むのは楽しかった!
Posted by ブクログ
読む前は殺人鬼同士の殺し合いだったらどうしようと思っていたがら読後はある出来事をきっかけとした殺人鬼の心境の変化が書かれておりそこは面白かった。ただ終わり方がよく分からんかった。
Posted by ブクログ
いい感じ風に終わったけど、アレ?違うよね…?というモヤモヤ
すべては二十六年前、十五人以上もの被害者を出した、児童連続誘拐殺人事件に端を発していて……。
自分は怪物なのか...
では人とは何なのか...
Posted by ブクログ
脳にチップを埋められた主人公の二宮の心情の変化と不可解な連続殺人事件のミステリー要素が絡み合う作品でした。被害者の名前が複数出てきて、ややこしかったのでもう一回読みたいと感じました。
Posted by ブクログ
サイコパスがゲシュタルト崩壊しそう&なんとも万能に描かれていて、ちょっと微笑ましい。
冷静でクールで時に熱い報復に燃え、人の心を取り戻しつつあることに戸惑う…悲しきモンスター?
設定はぶっ飛んでて面白く、人物描写は幼い感じ。
Posted by ブクログ
ほぼサイコパスしか出ていない!笑。
サイコパス&サイコパスvsサイコパスの構図。
どんどん人が殺されていく。
サイコパスの人格が脳チップによる人体実験からくるものだったという設定が面白かった。
そして脳チップが壊れると感情が生まれる…さくっと読みやすかった。
Posted by ブクログ
躊躇なく殺人をくり返すサイコパス弁護士、二宮。そして、二宮を殺そうと襲う「怪物の木こり」のマスクを被った連続殺人鬼。斧で頭部を破壊し、脳を持ち去ることから、通称「脳泥棒」と呼ばれている。
二宮は、自分を殺そうとする連続殺人鬼を、自分の手で殺すために、殺人鬼について調べだす。そして、過去に起こった凄惨な事件の真相をも浮かび上がってくる。
案外サクサク読めて、犯人は「そうなのか〜」とびっくりさせられた。
でも、せっかく『作られたサイコパス』とか設定が面白かったから、もっと詳しい心情とか知りたかったかなぁ。
他の被害者達も『作られたサイコパス』なら殺される前にいろいろあったんじゃないかなと思ってしまう。
でも、そこまで表現したら、サクサク読めなくなっちゃうのかしら?
アイデア勝負の一作。
2023年11月読了。
映画化されると聞き(大好きな菜々緒サマも出演と聞きw)、そそくさと読んだ。
解説者や他のレビュアーの方々も言う通り、『文章の稚拙さ』は今後著者を苦しめるだろうことは必至。もっと沢山の本(ジャンルレスで!)を読んで、語彙力や筆力を付けた方が宜しいかと。
ただ、今作に関してはその『稚拙さ』が良い方に回っていて、中々《真犯人》を特定出来ない結果と成っており、そういう意味では《ラッキー》な作品かと。自分はてっきりパートナーの○○君が裏切る展開を予想してたんだけどw、それだとゴチャゴチャに成っちゃうかww。
『連続殺人鬼vsサイコパス』と云う宣伝文句も、正直言って正確には違うだろとも思うが、読んでいるひと時、とにかく楽しかったので評価としては悪くない。映画化もし易いだろうしね。
ただ、前にも書いた通り、著者はこれから相当に勉強しないと、先が続かないと思うので、それだけは注意しておきたい。
『○○○を落としただけなのに…』の著者みたいに成るのは、正直気の毒なので…老婆心ながら。
さぁて、菜々緒ちゃんの刑事っぷりが楽しみだ!ありがとうございます。