言葉で人を操る能力を持つ辰実。孤独な心を抱えた彼が旅先の海辺で出会ったのは、左手の薬指に指輪をきらめかせた青年・一士。同じ宿に泊まっていた2人は酒を酌み交わして親しくなります。その翌日、一士はなぜか辰実に「愛してるよ」と告げ……。
一見チャラそうな一士のナンパから始まる本作ですが、「ナンパ」の軽薄な雰囲気からはかけ離れた、どこか不穏な雰囲気が終始漂っています。その理由がわかるのは第2話から。辰実の過去の回想から始まり、全てが明らかになる頃にはエモさで胸が一杯になっているはずです。ううー何を書いてもネタバレになりそうなので皆さん早く読んでください。
『転じて恋と生き』(集英社)などに代表される繊細な心理描写とセリフ、そして切ないストーリーに定評のある早寝電灯先生。その魅力が惜しみなく詰まった今作も、泣けるわキュンキュンするわサービスシーンはかわいすぎるわで感情が追いつかないし動悸がすごい。これはもはや文学。国語の教科書に収録されるのはいつなんでしょうか。
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匿名
不思議な話かと思いきや
主人公は言葉にした事が事実になってしまう力を持っている。それに苦しんでいたけれど、当々相手へ使ってしまう。その決断も分からなくもないけれど、でも結末は、、ドキドキして読みました。切ないけど幸せな気持ちになれます。
スゴイ!!
めっちゃいい!!読後なんとも言えない幸福感…2人の想いの深さに涙出そうになりました🥹いいなぁ、こんな関係って🥹
この不思議さが魅力
幼馴染、両片想い、家庭内トラブル、共依存。
幼い頃から家庭のゴタゴタに巻き込まれていた2人が、お互いを必要としあって親友だった。タツミには少し変わった能力があり、それがお話の柱になっている。なくなりかけた関係を諦めなかったカズシ、偉い!!溺愛の甘々になりそう。イチャイチャがもっと見たかった。
受けが人をあやつれる声を持つという特殊な設定ゆえに、最終話で「言葉」について語る攻めの台詞がよかった。
幼少期から家庭で心を痛めてきたふたりだからこそ通じる素敵な説得だった。
好きだの愛してるだの言われるのもいいけど、あんなふうに自分の弱さを信じてもらえたら本当に幸せだろうなと思う。
面白かった、、!!
不思議な力を巡るお話しです。その力があることにより、2人の男性のすれ違いや言葉の大切さを力強く読者に訴えかけてくれます。両片思いの切なさがより鮮明に描かれていて、心に響きました。エッチは最後にちょこっとあります!
波の音
少しだけファンタジー要素のあるお話でした。幼馴染の再会。気持ちは波の音になるのでしょうね。とても素敵なお話でした。作者さんのファンなので、他の作品も見てみようと思います。
良かった!
初めての作者さんの作品でしたが、レビューと最初の試し読みの数ページを読んで買うことを決めました。総合的なはとても良かったです、お話の進め方も2人の交互の視点でとてもわかりやすく感情移入しやすかったです。お話が進むにつれ謎が解けていく感じでそれも面白かった。少しファンタジー要素が入ってますが、この作者さんの作風?というか漫画の空気と相まってとても自然な感じでした。欲を言えば、その後の2人の日常のイチャイチャしたところをもう少し見たかったな、と思いました。書き下ろしのお話があってよかった。
最高すぎた
素晴らしい映画を観たような読後感。購入して連続で3回読みました。
ほんとにほんとに最高のお話。この作者さんの作品のなかで今のところ一番好きです。なんでこれまで買わなかったんだろう…。
最初にたつみ目線で2回ストーリーを辿る構成が秀逸。同じ出来事を違う人物で二回たどるのは良くあるけど、これはたつみからの目線が重なってるところに読者が世界に入り込んでシンパシーを深められる要素になっていると思う。
たつみの幼少期、めっちゃ可愛い。困ると眉が下がるのたまらない。最後、かずしの腕に飛び込む時のかずしの表情もすごくよかった。
登場人物の人間性をきちんと作り込んでいる作者さん。小さなしぐさとかセリフがとことん個性がにじんでて、空気感をつくるのが上手。
買ってよかった!素晴らしい作品をありがとうございました。
とりあえず良かった。悲しい結末じゃなくて良かった。
読みながら嫌な予感しまくりで、[死]終わりだけは勘弁して~と思っていたので、安堵しました。
もう一度読み直してきます。
Posted by ブクログ
言葉に乗せた感情を相手に影響させてしまう能力の持ち主とその幼馴染。
受け目線攻め目線、それぞれあって、の展開。4と最終話、ゾクゾクしたなぁ。
良かった。