【感想・ネタバレ】志ん生的、文楽的のレビュー

あらすじ

ご用とお急ぎの方、だまされたと思ってページをめくってごらん。損はさせない。八代目文楽の語りの向こうに江戸の崩壊を見、五代目志ん生の噺の彼方に黄塵万丈の大陸風景を幻視する、平岡正明の落語論は、躍動(グルーヴ)し、疾走する。そのスピードにただ身を任せ、リズムに酔え! ――こんな本が読めるなんて、嬉しいねぇ。

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Posted by ブクログ

ご本人は、ニヤニヤして平然としているのか、それともびっくりしたなもう、とかなんとか言って大喜びなのか。

なんと、平岡正明死して2冊目の文庫本が、はるか『山口百恵は菩薩である』(1983年)に次いで、27年ぶりに出されることに相成りました。

単行本刊行の2006年時点で私は、5代目古今亭志ん生については、ほぼ9割以上、映像やCDや著作に関して把握していましたが(あと何冊かの研究書を残すだけ)、こと8代目桂文楽についてはまだ入り口程度で、音源や著作を急いで集めて暇を見つけては聞き読むといったふうでしたが、ようやくなんとか格好がついてきたのは、つい最近になっての話です。

たしかに文庫化といっても、何か改稿とか、新たに書き下ろした一文とか、それとも「文庫版のためのあとがき」なんかが入っている、はずがないとあらかじめわかっているのもなんともさみしいものですが、いいえ、まったく新しい本みたいにして再読しようと思います。

中身は、後日。それにしても、いつもながら、やけにこの本はスィングするなあ。

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2011年07月22日

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