あらすじ
【内容紹介】
明治時代初頭、大阪で両替商を興した初代野村徳七の長男として生まれた二代目徳七(幼名・信之助)。父の両替商「野村商店」を引き継いで公債や株式を扱い、明治、大正、昭和と世界が激変する中、日露戦争、第一次世界大戦の相場で莫大な利益を得て、野村財閥を築き上げた男の生涯を描く。
【著者紹介】
[著]福井 保明(ふくい・やすあき)
1952年生まれ。1976年、京都大学経済学部を卒業後、野村證券に入社。ニューヨーク勤務、営業企画部長、野村證券取締役などを経て、野村不動産投資顧問社長を最後に定年退職。幕末や中国古典を材に扱った歴史小説の執筆を続ける。剣道と少林寺拳法の有段者。
【目次抜粋】
まえがき
第一章 初代野村徳七とタキ
第二章 二代目野村徳七(信之助)、両替商「野村商店」を継ぐ
第三章 両替商から野村證券へ
第四章 最後の大勝負
あとがき
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Posted by ブクログ
購入した本。改めて証券会社の歴史を知るため購入。
「まだはもうなり、もうはまだなり」人の逆をやらないと儲かるものも儲からない。野村證券を作った2代目野村徳七は極端すぎるほど猪突猛進な人柄であった。
相場が悪い時ほど顧客へ連絡しないといけない。その時は火に油を注ぐだけだが、冷静になった際に、営業マンの誠意ある対応を思い出す。
銀行と証券の未来や起業当初から株式調査部を設けるなど先見性が大いにあった。
重鎮と呼ばれる人には、「恐れずに正直に真っ直ぐに言ったほうが伝わる」
「景気が良くなると株が上がるのは間違い。株が上がるから景気が良くなる」髙橋是清の言葉。
「大事なことは人よりも一歩先んじること。先んずるには勇気と知恵がいる。その勇気と知恵を失ってはいけない。前に出て猛進する」
タイトル通り、野村の創業者は狂であった。ただこれが成功への一助になる。