あらすじ
英国の物語を彩る美味!
アガサ・クリスティー作品に登場するイギリスの食を解説。
ポアロやミス・マープルの作品に登場するイギリスのお菓子やごちそうを詳しく知ることで、作品をより深く味わい、イギリスの食文化を楽しく学ぶことができる一冊です。
執事が焼くクランペット、メイドがほおばるスコーン
老嬢が懐かしむシードケーキ、紳士をもてなすプディング
少年の大好物のリンゴのメレンゲ、女主人が采配するブレッドプディング
警部をもてなすアップルタルト、貴族の館のカスタード
料理女がほおばるロックケーキ、家族で囲むクリスマス・プディング
迷宮入りのトライフル、探偵が捜査するジンジャーブレッドのレシピ
従僕が焼く糖蜜タルト、貴婦人が作るサンドイッチ……etc.
◎ミステリーにちなんだレシピ付き。
◎アガサ・クリスティーが晩年に住んだグリーンウェイの屋敷の食器、キッチン、テーブルセッティング、庭など貴重な写真満載。
感情タグBEST3
食欲がそそられ、癒されます
イギリスの写真や美味しそうな料理の写真が載っていて眼福です。「杉の棺」の作品に出てきた
サーモンペースとのサンドイッチを掘り下げて知りたくて検索し、この作品に出会いました。著者の思い出
話や現在のイギリス料理について話を膨らませて書いてあります。クリスティ作品の登場料理は
あくまで、きっかけでほとんど著者の方のエッセイっぽいです。楽しい作品ですが、クリスティ作品に出てくる
料理の数々を掘り下げてくれるわけではないので、その意味では少し期待ハズレでした。イギリス食エッセイ
や著者のイギリス時代の思い出を読むつもりで作品を読めば、十分満足な作品です。
Posted by ブクログ
アガサ・クリスティーの作品を彩る料理やお菓子、食材を紹介。
食の紹介エッセイ、作品の紹介、料理が登場する文章、
オールカラーの画像、での構成。適宜レシピや地図有り。索引有り。
アガサ・クリスティーの作品には、数々の料理やお菓子、食材が
登場し、あるときは英国の生活の一部を演出、あるときは事件の
媒体として重要な役割を果たしています。
でも、ほんもののシードケーキとは?桃のシチューって?
この本は、そんな謎を解き明かしてくれます。
英国での経験に基づく四季折々の食と生活は文章、レシピ
それに豊富な画像で紹介。
トライフルの砂糖飾り、オートミールとポリッジの
違い、用途で異なるリンゴ等の食材や料理、お菓子の他、
柳模様の皿、アンティーク、店やパブ、マーケットの様子等の、
作品中に登場する英国人の生活の一部がわかる内容です。
クリスティー作品以外の作家の一文があるのも興味深いし、
なんといってもアガサ・クリスティーの家訪問記があるのも良い。
再度クリスティーのの作品が読んでみたくなる、楽しい本です。
あ、“甘美なる死”が無いのは、ちょっと残念かも。
Posted by ブクログ
ポアロシリーズには、イギリスの優雅なお茶のひと時がよく出てくる。
このお茶のシーンもポアロシリーズが好きになった理由の1つ。
『葬儀を終えて』の焼きたてのスコーンにジャムをつけて、紅茶と楽しむシーンが印象に残っている。本物はどんな感じだろうと思っていたら、こんな素敵な本をブク友さんの本棚で見つけた。
スコーンとお茶を軽く楽しむのは「クリームティー」と呼ぶらしい。
ケーキやサンドイッチまである本格的な「アフタヌーンティー」とは別に名前があるなんて知らなかった。さすが本場。
『葬儀を終えて』ですごく気になっていたのは、ウェディングケーキが郵送されてくること。そのケーキを枕の下に入れて眠ると、夢の中に将来結婚する相手が現れる⁉というイギリスの古い習慣が作中に出てくる。
どんなケーキ??と思ってたら想像よりも硬そうなケーキだったので納得。
ウエディングケーキの一番上の段のケーキは、赤ちゃんが生まれるまで大切にとっておくらしい。そんなに日持ちするんだ⁉
『スタイルズ荘の殺人』を執筆した「ムアランドホテル」の写真や『そして誰もいなくなった』のモデルとなった「バー・アイランドホテル」も掲載されている。
ここであの名作が生まれたと思うと感慨深い。
クリスティーのホリデー用の家の写真も掲載されていた。テニスコートやプール付きボートハウスもあり、自然豊かで素敵なお家。いつか聖地巡礼したいな。
クリスティの好物はロブスター。
つわりで苦しんでいた時にも食べていたそう。
イギリスの雰囲気が感じられて、これからポアロシリーズを読む時にもっと楽しくなる1冊だった。
Posted by ブクログ
イギリス人ご夫妻と共に暮らした経験を持つ著者による、様々なイギリス食文化が書かれた本です。
イギリス各地の食文化がアガサ・クリスティー作品の文章と共に写真や地図を添えて紹介されているのですが、印象的なエピソードがたくさんありました。
・イギリスのブルーチーズ「スティルトン」やキャッスル・プディング
・デミタスカップでいただく濃いコーヒー(紅茶の印象の強いイギリスでもコーヒー文化があり、コーヒーの普及の方が紅茶よりも早かったそう)
・青い柳模様の食器とスコーン、ウエディングに列席できなかった人に白い砂糖衣のウエディングケーキが郵送されてくる習慣
・寒い季節の温かいポリッジ(穀物粥)
・暖炉の火であぶるクランペット(パンやのくまさんのパン)
・ブレッドプディングとプディングの伝統を守ろうと発足したスリーウェイズホテルの「プディングクラブ」(行ってみたい!)
・黄金色に輝くマーマレード
・ハロウィンの水に浮かべたリンゴのゲームとアップルパイ
・白いバンの魚屋さん。好みでいかようにも切身にしてくれる(いいなぁ)
・(イギリスからの移民時代つながりで)ジョージ・ワシントンのお母様のジンジャーブレッドレシピ
・デヴォンシャーの昔ながらのクロテッドクリーム作り
・ビールで溶かしたチーズを乗せて焼くトースト、ウェルシュ・ラビット
・(材料があれば)すぐ作れるアイルランドのソーダ・ブレッド
・一ヵ月熟成させて作るクリスマス・プディングとイギリスのクリスマス
ブレッドプディングやジンジャーブレッドは作ってみたくなります。ポアロも読み返したくなりました。「パンやのくまさん」は読んだことが無かったのですが、子どもたちと一緒に読みたいです。
Posted by ブクログ
アガサ・クリスティーの作品(特にポワロやミス・マープル)を読んだことのある人には、より内容を楽しめる一冊。小説内で出てきてもどんなものかわからなかったもののレシピやイギリスの食事情などが写真付で説明されていて、自分でも一度作ってみたくなる。
Posted by ブクログ
言わずと知れたミステリの女王、アガサ・クリスティーの作品中に登場する、スイーツや料理を紹介している一冊。
ハヤカワ書房のクリスティ文庫から、スイーツや料理について触れた文章を引用し、本文では写真を交えながら詳しく解説していきます。
いくつかのメニューについては、レシピも掲載。
イギリスに住んでいたこともある著者の実体験を基にした解説がリアルで、本に掲載されているメニューを現地で味わいたくなってきてしまいます!
わたしはミステリ要素以上に、背景描写が大好きで、もちろん食べ物に関する描写も大好物!
アガサ・クリスティーの作品でも、特に注目して読んできました。
この本は、まさに理想的な一冊で、物語の背景にある食文化に興味がある方は必読です!
◇おすすめポイント
・現地の写真やリアルなエピソードの数々
・取り上げたスイーツや料理が登場する場面やあらすじの紹介もあり
・クリスティーの生活やイギリスの食文化に触れられる
◇こんな方におすすめ!
・クリスティーの作品が大好き
・食文化に興味がある
・物語の背景にある歴史や文化を学びたい
Posted by ブクログ
アガサ・クリスティーの食卓。確かに。なんだけど、主役は別になってしまって文章というか内容は著者の好きなイギリスにクリスティーや他のイギリス文学を合わせたようになってしまっているのがちょと残念。
それでも、あの話もう一回読もっと、と思えたり、これは是非食べて、作って、みたいと思う楽しさはありがとうと思う。特に今はイギリス行けないし。