【感想・ネタバレ】日本人論の危険なあやまち ―文化ステレオタイプの誘惑と罠―のレビュー

あらすじ

グローバル化が進行する現代、必読の1冊!

「日本人は集団でいないと安心できない」
「日本人は個人が精神的に自立していない」
「日本人は自己主張ができない」

“日本人は集団主義的だ”というのは、日本人論の常識です。

しかし、本当にそうなのでしょうか?

じつは、科学的な国際比較研究はこの「常識」を真っ向から否定しています。
「世界でいちばん個人主義的だ」と言われてきたアメリカ人と比べても、日本人はとくに「集団主義的」というわけではないのです。

では、なぜ「日本人は集団主義的だ」という言説が常識になってしまったのでしょうか。

これは過去、人間社会に大きな惨禍を招いてきた「文化ステレオタイプ」の典型です。

本書では、「日本人論のあやまち」と「文化ステレオタイプ」について著者の緻密な研究をもとに明らかにしていきます。

【目次】
はじめに

第1章 日本人論の核心 「集団主義」

第2章 日本人論の危うい足元

第3章 「個人主義的な」アメリカ人と比べてみると

第4章 日本経済は集団主義的か?

第5章 日本人論の言説を検証する

第6章 なぜ「集団主義的な日本人」は常識になったのか?

第7章 なぜ通説は揺るがないのか?

第8章 文化ステレオタイプ

第9章 文化ステレオタイプの罠

おわりに
引用文献

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Posted by ブクログ

日本の人でさえ好んで良く使う集団主義ステレオタイプ(ところがご本人はそう思っていないことが多い)。そこから離れてみると文化を超えてそうふるまってしまう状況の力に気づかされる。実証データと歴史的な根拠をもとに反証を積み上げていく著者の著者の筋道に脱帽。ただ、どれくらい選択的に根拠を引用いているのか、専門外の私には判断する余裕がない。根拠の偏った選択的は肯定派であろうと否定派であろうと同じだろうから、結論付けることは難しいかもしれない。いずれにしろ、性別や民族への偏見に厳しくなった今の社会でも、なぜ「〇〇人は許容されてしまうのか&oq=そこから離れてみると文化を超えてそうふるまってしまう状況の力に気づかされる。実証データと歴史的な根拠をもとに反証を積み上げていく著者の著者の筋道に脱帽。ただ、どれくらい選択的に根拠を引用いているのか、専門外の私には判断する余裕がない。根拠の偏った選択的は肯定派であろうと否定派であろうと同じだろうから、結論付けることは難しいかもしれない。いずれにしろ、性別や民族への偏見に厳しくなった今の社会でも、なぜ「〇〇人は、、、」許容されてしまうのか、不思議なものだ。

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2022年07月21日

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