【感想・ネタバレ】希望が死んだ夜にのレビュー

\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

このページにはネタバレを含むレビューが表示されています

Posted by ブクログ

ネタバレ

ネガちゃんは、学校でののぞみの立ち位置を分かっているから学校内では決してコンタクトを取らないし、秘密は絶対に漏らさない。母親やのぞみの顔色を察して、臨機応変に対応出来る優しい子。
警察サイドの事情聴取では、そんなネガちゃんに背中を叩かれフルートのレッスンを申し込んできたのぞみとネガちゃんのやり取りを見た先生が「ああいうのを親友って言うのでしょうね」と残すほど短期間で2人絆は強く固いものになっていた。
だからこそ、もし最期に2人でお菓子パーティーが出来ていたのなら、のぞみの様子がおかしい事に気づけたのではないか。のぞみも芯が強そうに見えてフルートの発表を投げ出そうとした事があるから、話してる内に怖気付いて辞めていたかもしれない。読み終えてそんなやるせなさに襲われいる。犯人である長谷部さんの動機に納得しきれていないのは、小説を読んでいて弱いと思ったからなのか、それともせめて2人で逝って欲しかったという願望からなのか分からなくなるほど、今はひたすらに悲しい。

0
2024年04月24日

Posted by ブクログ

ネタバレ

なかなか衝撃的なミステリーだった。
久々にガツンと来た。先が気になって一気読み。

結末もそうだけどテーマも衝撃的。
貧困、希望、シングルマザー、生活環境、進学、、、、
なんかもう色々重かった。

のぞみは自殺だったのか他殺だったのか
ほんとは何があったのか
謎が謎を読んで最後まで目が離せなかった。

そして最後ののぞみの遺書がやばい
ちょっと狂気じみてるけど、死ぬのが怖いから生きる。そんな希望もあるのかぁって悲しくなった。
残された方はしんどすぎるでしょ。

テンポが良くて引き込まれた。天祢涼さん初めてかもー他のも気になるなー

0
2023年08月18日

Posted by ブクログ

ネタバレ

同じ中学に通うネガとのぞみ。
のぞみを殺害したと自供して逮捕されたネガ。
同級生という以外に接点のなさそうな2人の本当の関係がわかっていき、そして本当のことが明らかになる。

なんてつらい、かなしい話だ。
私はもう40のおばさんだけど、中学高校時代の友達と一緒に過ごしたわくわく感を、ふたりの関係性が明らかになる中で感じていた。
本を読みながら、私もネガと同様に希望を感じでいたんだ。
そして、そこからの落差を私も味わった。
どん底にいつづけることより、希望を知ったあとに、その希望が失われたときのほうがつらい。
誰かに希望を味わわせてしまったことは、罪なのだろうか。

貧困と、行き渡らない社会保障。不都合なことはなかったことにしようとする大人達。
希望が失われたこの世界で、わずかな希望をたぐりよせようとしていた少女たち。
のぞみの死は、避けられないものだったんだろうか。私はそうは思わない。
のぞみがネガとお菓子食べながらおしゃべりできていたら、ネガの顔を見ることができていたら、思いとどまれた可能性が高いと、私は思う。
死ぬのが怖いから仕方なく惰性で生きている感覚、私も分からなくはない。惰性の生の中で、ちょっと笑えることとか、少し元気が出ることがあって、そんな些細なことに多くの人は生かされている。
そういう1日1日が積み重なるなかで、楽しいと思えるものや、大切だと思えるものに出会え、生きる目的がみつけられる。私の人生はそうだった。
だから、私はのぞみを殺した犯人を許せない。どうせ死ぬつもりだったなら…なんて動機にならない。憎い。
もしのぞみの計画通りに運んでいて、ネガとお菓子食べながらおしゃべりしていたら、のぞみは生きていたと私は思う。私はそう思いたいのだ。

このシリーズ、本当に好きなんだけど、つらいなぁ。

0
2024年04月16日

Posted by ブクログ

ネタバレ

真相が二転三転する中で、関係者おのおのの心情がきりきりと胸を締め付けてくる作品でした。

被害者が綴った遺書で、「希望が死んだ夜みたいに真っ暗なこの国」。
子どもの口から出たとはとても思いたくない言葉で、息が止まりました。

長谷部さんが自分自身を穿った言葉や、草薙先輩の本心が透けてしまったひと言。
挙げればキリがありませんが、フィクションだからこそ胸を打つ言葉選びだったと思います。
現代を生きる大人として、胸に留め置きたい1冊でした。

0
2024年04月08日

Posted by ブクログ

ネタバレ

思い返すと小中学校のときにも色んなやつらがいた。面白いやつ、運動ができるやつ、優しいやつ、うるさいやつ。臭いやつもいた。
当時の自分はクラスにいた当人しか見えてなくて、彼ら彼女らの背景、家庭環境まで考えもしなかった。
何人か友達の家に行ったけど、多少厳しい、優しい等の違いはあれど、自分から見て彼らの親はみんなまともな大人だった。

うーん、、、、臭かったあいつに風呂くらい入ってこいと言ったことなかったかな、、、
少なくとも思ったことはあった。

色々考えさせられた。「思いやり」と言っても、知識や見えてる世界が限られていると、思いやれるのもその中に閉じてしまうと感じた。

0
2023年06月17日

「小説」ランキング