【感想・ネタバレ】テンセント――知られざる中国デジタル革命トップランナーの全貌のレビュー

あらすじ

【内容紹介】

本書は、1998年の創業から現在に至るまでのテンセント20年の歩みを、CEOの馬化騰(ポニー・マー)をはじめとする創業メンバーたちの姿を通して描いたノンフィクション。最大のライバル・アリババをはじめとする多くの中国IT企業との壮絶な戦いが赤裸々に描かれ、中国ITビジネスを理解するには最適のテキストと言える。中国IT企業の存在感が世界的に高まり、その一挙手一投足に注目が集まる現在、そのリーダー的存在であるテンセント躍進の背景を余すところなくつづった本書(テンセント唯一のオフィシャル社史『テンセント伝』の完全翻訳版)は、中国ビジネス関係者だけでなく、多くのビジネスパーソンにとって必読である。

【著者紹介】

[著]呉 暁波(ウー・シァオボー)

著名ビジネス作家。「呉暁波チャンネル」主催。「藍獅子出版」創業者。中国企業史執筆や企業のケーススタディに取り組む。著書に『大敗局』(I・II)、『激蕩三十年』、『跌蕩一百年』、『浩蕩両千年』、『歴代経済改革の得失』など。著作は『亜洲周刊』のベスト図書に二度選ばれる。



[訳]箭子 喜美江(やこ・きみえ)

中国語翻訳者。ビジネス全般、時事経済、学術研究論文・資料等の実務翻訳および訳文校閲、連続ドラマやドキュメンタリー等の映像字幕翻訳など、幅広い分野の翻訳に従事。サイマル・アカデミー東京校中国語翻訳者養成コース非常勤講師として後進の育成にも携わる。東京外国語大学中国語学科卒。訳書に『謝罪を越えて』(文春文庫)。

【目次抜粋】

第1部 創業(1998~2004年)

第1章 少年

第2章 試合開始

第3章 生死

第4章 モンターネット

第5章 QQショー

第6章 上場



第2部 出撃(2005~2009年)

第7章 調整

第8章 MSNとの戦い

第9章 Qゾーン

第10章 金鉱

第11章 広告



第3部 巨頭(2010~2016年)

第12章 ユーザー

第13章 転機

第14章 オープン化

第15章 ウィーチャット

第16章 若さ

第17章 インターネットプラス

第18章 アウト・オブ・コントロール

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ

中国のITで起こっている事は全て「模倣」か?ただ考えてみればマイクロソフトだってグーグルだって模倣をしている。このテンセントという企業がどの様に中国内で外の世界とのパラレル・ワールドを作っているかというのは、これからのプラットフォーム戦略を考える上でとても参考になる内容だった。

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2020年01月26日

Posted by ブクログ

2020年の地点でゲーム売り上げ世界一の中国企業テンセントの創業から2016年くらいまでの歴史を綴った一冊。600ページ存分に使って創業者でCEOである馬化騰と創業メンバーの姿を描いたノンフィクション。創業当時のカオス状況からライバル会社との争い、著作権絡みの裁判まで余すことなく語られる。テンセントはBAT(バイドゥ、アリババ、テンセント)の中でもかなり慎重な企業として有名だが、攻める時には会社の命運をかけ突撃する姿には感動を覚えた。過去の常識が通じなくなった現代ビジネスで使えるヒントが詰まっている作品。

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2020年03月29日

Posted by ブクログ

中国三大IT企業の「BAT」とはよく聞くが、バイドゥは検索、アリババはECで有名。しかしテンセントはというとよく知らなかった。
そのテンセントの初期のつぶれる寸前でのエンジェル投資家の登場シーンは、実にドラマチック。この地を這う様な創成期の展開にはワクワクする思いを抱いた。単身から巨大企業への一直線の成功物語でないところはまるでエンタメ小説のようだ。日本ならプロジェクトXで登場してきそうと思った。
泡が浮かぶ様に次々と産まれるスタートアップ企業の死闘は、まるで時代を変えた「三国志」。さすが毛沢東思想の国である。企業間闘争の規模が大きいだけてなく「戦略性」が際立っている。
また、本書でネット事業のアメリカと中国のビジネスモデルの違いを詳細に知ると、正に「国民性・文化の違い」を実感する。地域性があるということは、ITのビジネスはそれぞれの国でしか育たないということなのだろうか。
小生はITの門外漢だが、それでも中国の「IT戦国時代」がわかった様な思いを持たせてくれる本書は実に興味深い。翻訳も相当こなれていると思われる。
しかしこのIT戦国時代を、中国の支配政党である共産党はどの様に対処してきたのだろうか。恐らく意図的なのだろうが、本書にはその記載が一切無い点にはちよっと不満を抱いた。

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2019年12月31日

Posted by ブクログ

テンセントの社史みたいな本。
いい本だしぜひ読んだほうがいいけど、600ページあるのに、出来事に比べてページが少なすぎて、ディテールが伝わってきづらい。
「複数の方面の才能が、頑張って難しい問題に立ち向かった」
「競争によってモチベーションを保ってすごくたくさん働いた」はわかるんだけど、個別のサービス(ゲーム事業, QQ, WeChatとか)にフォーカスしてよりディテールを書いた本も出てほしい

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2020年04月02日

Posted by ブクログ

テックに限らず、10年前まで中国企業をパクリ企業と誤解していた。メイソウとか。

全て、ユーザーのために死に物狂いで動き続けた結果と知り、震えた。

中国の本なので、読感のリズムは独特。単に、自分が池井戸潤のリズムに慣れただけなのかもしらんけど。

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2019年12月15日

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