【感想・ネタバレ】東京のヤミ市のレビュー

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Posted by ブクログ 2020年03月19日

 江戸東京博物館の依頼を受けた著者が、新宿ヤミ市の模型復元に取り組んでからまとめられた著作。「ヤミ市の調査やデータって、不完全ながらもあるもんだな〜」と感心。話の中心は、新宿・池袋・新橋。これに上野・渋谷などが続く。新宿東口でいえば、現在の高野や中村屋の裏、武蔵野館周辺は、全てヤミ市のマーケットだっ...続きを読むた。また、今日隆盛極める「焼肉料理」の発端は、終戦直後のヤミ市にあるという指摘には、目から鱗が落ちた。(「在日の人びとが、第二次世界大戦後に、自分たちの家庭で食べていたお国ぶりの内臓料理を、そのままヤミ市へ持ち込んだのが、ホルモン料理を広めるもとになった」(172頁)。)服部之総が戦時中同じ獄舎に繋がれていたという博徒から聞いた話の一部が引用されているのも、なかなか興味深い。さすがに、カストリを知らない世代なので、刺激になる。(笑)
 本書を敢えて批判するのならば、「ヤミ市」の時期区分が不明確だった。すなわち、1945年8月尾津組が新宿に露天市を開店してから、1946年8月の「八・一禁止令」で取締を強化するまでなのか(おそらく狭義のヤミ市)、1947年7月の飲食営業緊急措置令公布によって裏口営業が繁盛するまでなのか、1949−50年の各物資統制撤廃されるまでなのか(おそらく広義のヤミ市)、用語の使い方が曖昧だった点は否めなかった。

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Posted by ブクログ 2020年05月05日

資料・記録があまり残っていないようなので、その中ではかなりよく調査したのだと思うし、ある程度のことは知ることができた。ただ、やはり物足りなさがあるし、説明が曖昧な箇所があったり、構成が素人くさかったりして、講談社学術文庫を読んだあとに感じる充実感はない。

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