あらすじ
「なぜ、助けを求められなかったのか?」介護殺人、ひきこもり、児童虐待、孤立死……周囲に相談できず、問題を内に抱え込んでしまった家族に起きた悲劇。背景には、限界まで追い込まれた当事者の苦悩があった。結愛ちゃん、心愛さんらの虐待死、元農水省次官の長男刺殺など、頻発する痛ましい事件の底流にあるものを探る。
目次
第1部 介護の果て
第2部 親の苦悩
第3部 幼い犠牲
第4部 気づかれぬ死
第5部 海外の現場から
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
自分の家族や、愛する人が意思疎通が難しいじょうたいになってしまったら、私は今まで通り優しさを持って接することができるだろうか。暴力や徘徊が重なれば、殺したくなってしまう気持ちも分かる気がする。「苦しむ妻の涙声で”決断”」という妻を愛していたが、妻の病状が進行し、一緒に死のうとした男性の話が心に残った。介護も楽しく、妻を1番に愛していたからこそ、意思を尊重しようとしたのだろう。介護される側も介護する側に迷惑をかけていると思ってしまい、死にたいと口にしてしまうことが他人を介入させづらくしてしまっている。人は人、自分は自分、という社会構造が繋がりを無くしてしまっているのも事実。自分の生活に手一杯で他人の生活まで見る暇がないのもまた事実である。直視できない現実を見せられた本。将来が不安になった。生きていくために学んで稼がなければ。
Posted by ブクログ
重たい内容だったけど、他人事だとは思えず生々しく迫ってくるものを感じました。
家庭内の問題って表面化しづらい上に相談もしづらい気がする。
当事者の苦しみの声に胸が痛む。
本当に困った時には行政の支援窓口に相談したり、周りに助けを求めることの重要性を感じた。
Posted by ブクログ
終始暗い気持ちになる内容でしたが、他人事ではないし、皆がこういう問題について考えていかないとなかなか変わらない事なんだろうと思う。文章はちょっと説明が分かりにくいところもあったけど、こういうテーマの本を出してくれるのは良いことだと思う。