【感想・ネタバレ】用地屋のレビュー

新井照

「首都圏から延びる6つの高速道路を結ぶ環状道路建設」という国家的プロジェクトの末端で用地取得を行う公務員、奥野。彼は道路建設予定地に立つ産廃業者セリヤの土地補償業務に取り組むことになったが……。警察、国土交通省、それぞれの正義が交錯した果てに、真実はねじ曲げられていく。税金ビジネスの闇を暴く社会派小説！

[ブクログ · ★★★★☆]

仕事に関わりそうだったので読んでみたけど、組織論、事務手続きの煩雑さ、良からぬ相手方、国家権力…わかりみが深くてめちゃくちゃ面白かった。
結局は誠実に、人事を尽くすことが自分を守ることに繋がる。
テキストの事例集なんかに目を通すけど、やっぱり内幕を知ってる人の小説は熱量もあって良いな。
物語の力ってすごい。