あらすじ
2017年『宝くじで1億円当たった人の末路』がシリーズ18万部のベストセラーになった著者の2年ぶりの最新作!
テーマは「同窓会」です。
同窓会という言葉を聞くと、あなたは何を思い浮かべますか?
「勉強が得意だった学級委員長」「運動神経にたけた人気者」「アイドルだったあの子」「地味でおとなしい普通の子」…。
懐かしい同窓生の顔とともに「体育祭」「文化祭」「修学旅行」「恋愛」などの甘酸っぱい思い出が浮かび上がってくるのではないでしょうか。
昭和の時代までは多くの人がこぞって参加していた同窓会ですが、平成の30年間で驚くほど様変わりしています。
「大勢が集まる同窓会にはもう参加したくない」 そう考える人がミドル層を中心に大幅に増えているのです。
なぜ今になって同窓会に行かない人が増えているのか──。
本書はこの"謎"に深く切り込み、平成30年間の企業文化や社会構造の変化を分析することで、裏側にある理由に迫ります。
「出世できなかった」「起業に失敗した」「好きを仕事にできなかった」…。
本書では同窓会に行けないそれぞれの事情を、豊富なデータを使って、多角的に考察します。
「小学生時代にモテた人」「一念発起して起業した人」「大企業を辞めて『出家』した人」など様々な人の人生の末路にも迫ります。
「ベストな人生とは何か」「幸せな生き方とは何か」
自分やクラスメートの人生を考えながら、この本を読めば、生きるための何がしかのヒントがきっと見つかるはずです。
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このページにはネタバレを含むレビューが表示されています
Posted by ブクログ
タイトルこそ「同窓会に行けない症候群」となっていますが、実は現代社会における労働事情と密接に関連した内容でした。着眼点が素晴らしかったのと、課題解決のための実践的な結論も示されており地に足の着いた内容であると感じまして星5つを付けました。
自分に自信が持てないことから同窓会から足が遠のく、さらにその原因はというと会社で出世できない、起業に失敗、好きを仕事にできない、仕事以外のなにかがみつからない、といった点であると説いています。なかでも「会社で出世できない」については高度経済成長期とバブル崩壊後の社会情勢に照らして仕事で求められるスキルが変化してきている点に着目しており、この点、おそらく多くの読者に当てはまる事柄ではないかと感じます。
後半では同窓会に「行く」ための職業選びや心構えについても言及していますが、「行けない」人の末路はというと、これまた最近起きた刺傷事件との関連性を指摘、社会的孤立につながると結んでいて、同窓会という誰にとっても身近な事柄から現代社会につなげて論を展開している点、秀逸な内容だと感じます。
ラストでは孤立をふせぐための手立てにも言及していますが、ここもあれこれ並べ立てるのではなく、とにかく好きなことをやってみる、という一点主義で書かれているのも好感が持てました。あれこもこれも言われてもできませんし、逆に一点だけならやってみようって気になりますからね。
Posted by ブクログ
正式の同窓会から気の合う仲間だけのプチ同窓会へ、うまくやっている感の持ちにくい社会。つながりは必要だが同窓会じゃなくても。つながりの保持はとてもとても難しい。