あらすじ
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知りたいことがわかると仏像がますます身近になる!
お寺めぐりをするうち、仏像が好きになった! すると……
「如来と観音、見れば違うとわかるけど。わざわざ違う種類を造ったのはどうして?」
「いつの時代の仏像なのか、見てわかるようになりたいなぁ」
「そもそも、なぜ仏像が必要なの?」
等々……興味を持つと、疑問や知りたいことあれこれ浮かんでくるものです。
そんな「仏像好き」の「なぜ?」「なに?」に応えようと、仏像にまつわることを、いろんな角度から探ってみました。
すると、仏像を中心に、日本という国との関係、近隣諸国との関係、世情との関係、時代を生きた人々の思いとの関係等々……様々なつながりが見えてきました。
そして、「だから、この仏像に心惹かれるんだな」と、自分とのつながりも見えてきたり。
そう、仏像がどんどん身近になってきたのです。
本書を通じて紹介する仏像は、大小のイラストを合わせて約200。
紹介される機会の少ない、室町、安土桃山、江戸時代の仏像にもスポットをあてています。
古代から近代にいたる多種多様な仏像を通じて、仏像の新たな魅力を、ぜひ堪能してください!
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Posted by ブクログ
仏像って全然詳しくないからこの本を手に取った。
写真ではなく、あえてイラストで仏像を紹介しているので、子供も興味を持って手に取っていた。
時代別にまとめられていて、さらに細かい年表もある。
仏像の種類によって手のポーズが違うのが印象的で、どうも『呪術廻戦』の印を思い出した。
玉眼、現在見ても本物の目に近くみえるのとか、フィギュアっぽい技術だな、と思った。
Posted by ブクログ
世界遺産検定の勉強をしてたら、お寺や仏像の名前がいっぱい出てきた。せっかくだから単語を覚えるだけじゃなくて、歴史から学んで由来を知りたい。そこで、イラストが多くて文章も読みやすそうなこの本を読んでみることにした。
仏教がインドで起こってから江戸時代までの仏像の変化を、その時々の歴史を説明しながら紹介していく本書。仏像に関わる日本史と仏教の日本史を紹介してくれるおかげで、「あ、そういうことなんだ!」って箇所が山ほど出てくる。仏像にも詳しくなれたが、日本史や仏教についても理解が進んで一石三鳥の価値があった。
これから仏像を見る機会があっても、「これは質素な服装だから如来ですね」「薬を持ってないから割と古い時代のものだな」とか考えられそう。奈良、京都に旅行行きたい。
youtubeのチャンネル「ゲームさんぽ」でSEKIROの中の仏像を紹介する回があるので、併せて見るととても楽しい。
Posted by ブクログ
仏像から文化を読み取っていくのも学び方のひとつのアプローチかもしれません。手塚治虫先生のブッダを読んでから見るとものすごい面白いです。学校での歴史では政治が中心ですが、本来の歴史は政治よりもそれ以外の人の心の変容や時代の匂いを感じながら学ぶ方が断然楽しいです。仏像はそう言った意味では面白い切り口かと思います。
Posted by ブクログ
日本で生まれ育ったけど、仏教や仏像のことについては興味を持たず、ほとんど知らずに大人になってしまった。
色々な本を読む中で宗教に興味を持ち、その中でも日本に縁のある仏教について知りたいと思い、関係する本を読み漁っている。
仏像は歴史とともに姿を変え、形も材質も違う。
それぞれの形に意味があり、それらを知ることで、より楽しく歴史を学べる。
興味をそそられたのは、『寄木造』というイノベーション。
一本の木から削り出して仏像をつくるのに対し、『寄木造』は複数の用材を組み合わせて造る日本独自の方法。
平安時代後期に定朝という仏師が完成させた。
平安時代後期は災害、疫病、政治の乱れと不安な時代で、世の中に絶望感が蔓延。
そこで浄土教が流行し、善行とされていた仏像造りが盛んに行われるようになり、大量生産のニーズが生まれる。
『寄木造』は『一木造』に対して分業制が可能であるため大量生産ができ、しかも軽量なので都から地方に運びやすくなった。
これは当時かなりのイノベーションだったはず。
今の日本も、災害、疫病、政治不安と、当時の日本と似た状況にある。
現代における「仏像」は何なんだろう?
そんなことを考えた。