あらすじ
ブッダの出家から悟りまで──その人生から、仏教と禅の「原点」を学ぶ。「ただ坐る」「何もしない」「受け入れる」など、ブッダが教える「オーガニックな生き方」とは。スターバックスやフェイスブックなど、アメリカ大手企業に坐禅を指導した禅僧が考える、「ブッダが本当に伝えたかったこと」の集中講義!
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Posted by ブクログ
読みやすい。仏教が身近に、自分ごとに感じられた。
自我と自己の話は刺さった。思考や感情で悩む自我と、現実を生きている自己。私はぐるぐると考えて何回も思考を反芻してばかりで、自我に囚われてしまっていたなあと思う。自我を振り切るのが大変で…。自己に意識を集中して、外へ開いていきたいなと思う。詳しいことは本書には書かれていないので、これをきっかけに他の本も読んでみて自分なりに実践したい。
Posted by ブクログ
肩の力を抜いて今を味わおうと思える本でした!
つい未来のことを考え頑張ろうとしてしまうけど今起きていることを繊細に感知し親しむ。
悩みを単なる心の中の出来事として「置いておく」。
はっとする教えがたくさんありました。
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本書で語られる「愉快」とは、単なる表面的な「楽しさ」よりも、もっと深いレベル(自分の存在や魂そのものが身体を通して感じられる悦び)の状態を指します。これは、常に溌剌と元気で「自分が生きていること自体が心地よい」という存在の根本レベルでの肯定感です。
この愉快の体得のため、本書は「学校的学び」から、「オーガニック・ラーニング」(身体で体得し、全身で変わっていく学び)への転換を強調しています。禅の実践は、このオーガニック・ラーニングの核となります。思い通りにならない現実に対して、結果や答えを求めて焦るのではなく、そのままの状態を受け入れていく在り方です。坐禅や瞑想なども身体感覚を研ぎ澄まし、「今、生きている自分を受け入れる」という意識で行うことが重要です。
また「禅問答」の主目的も「知識を増やす」ことではなく、「既存のものの見方を根底から転換すること」にあります。これは正解を導くためのやり取りではなく、学問的な問い答えを超えて、自我や思い込みを“揺さぶり”、心や身体で真実を直接体得するための修行方法だということがわかります。
さらに著者は、どうにもならない現実や未解決の問題、もやもやや違和感に対し、「今のまま」を受け入れて耐える力(ネガティブ・ケイパビリティ)が大切であると強調します。禅の実践は、ポジティブ思考だけでなく、こうした受容の在り方を身につけることができます。
私たちは「自分でコントロールできない」因縁のネットワーク(縁起)の中で存在しています。生老病死などの苦しみは、その事実自体ではなく、「自分ではどうにもならないこと」に対する私たちの反応によって生じます。苦しみの本質は、それを避けたり無くしたりすることではなく、深く理解し、受け入れることにあるとされています。ブッダの初期の修行の失敗から、苦痛に耐えるのではなく受け入れるという姿勢が本質的な解放につながることが本書からわかりました。そのプロセスは興味深く、禅の実践などを通して実践できると思いました。
Posted by ブクログ
仏教の修行とは辛いものという先入観があったが、愉しいものであるべきということを伝えられている。
読んでいて特に参考になった気づきは以下3点。
・「豊かな生活」を過剰に追及して「豊かな人生」を犠牲にしていると、精神的に貧しくなる。
・幸せ=快感÷執着 、苦しみ=痛み×抵抗
・doing(すること)→being(あること)、座禅はやることを最大限に減らしていく
書物や経典から学ぶこと以上に、生きること全てから学びがあるという意識を持つようにします。
Posted by ブクログ
仏教とは愉快に生きるための方法を教えてくれるとのこと。
考えてもどうしようもないことは闘わず逃げず、受け止めた上でその時自分のすべきこと、できる事だけを楽しく淡々とする事は、愉快に生きるために必要かもしれない。
医学は闘うもの、芸術は逃げるもの、仏教は向き合うもの。とのことだが、仏教の考え方を理解するかどうかを別としてもこういった考え方は生きやすさにつながりそう。
本で読んだからもうわかった!と思わず、実際に体験してみたり、さらに学んだりするような姿勢も人生にさらなる彩りを加えるだろうな。
そして坐禅をせずとも、今置かれている状況をもがかずゆっくり受け止める時間を作るのは良いことなんだろうな。実践したい。
仏教は人生を楽しむエッセンスが詰まっている!と言われている感じで、もっといろんな教えも知りたいと感じた。入門にぴったりの本だった。
Posted by ブクログ
雪の山道を重荷を負うて登ることは苦しいが、その雪の山道を楽しんで登る人もある。
働かされることは苦しいが、働いていることは楽しい。だから働かされているつもりにならないで、自発的に働くことが肝腎である。
冷たい水でも、浴びせられれば風邪をひくが、自発的に浴びれば風邪をひかない。めしでも食えなければ餓死するが、食わなければ断食して、丈夫になる。
まず自分から動くことだ。自分から出発することだ。
いい言葉!
Posted by ブクログ
学びのきほんシリーズ。サラッと読めるので早起き出来た朝活用に。
元々仏教の思想には興味あって色々読んでみたりしていたけど、いまいち難解で入って来なかったけど、きほんというだけあって腑に落ちる内容だった。
そしてそもそも仏教の基本にある思想は長年生きてきた中でそれなりに感じてきた思考だったと再認識できたのは良かった。
上手く生きてるってこと。
ただ、この感じを上手く言語化出来ている藤田師の凄さが何より感じいるところだった。
俄然、禅の思想に興味を持つ事が出来た良書。
藤田師の他の著作も読んでみようと思う。
Posted by ブクログ
禅とは何か、考え方の枠組みを示した入門書。
学問仏教(学得)を脱し、仏陀がそうしたように自ら実践し体得、自得せよ、というのが核。
筆者曰く、禅とは「オーガニックラーニング=赤ちゃんが遊びながら深い学びを自然と得ているように、すべての活動が学びになること」。そして生涯にわたり終わりがないものであること。
また、自己(生きている本来の己)が根本であり、自我(道元は「吾我」と定義。思考や感情で悩むもの)は枝葉とのこと。それを混同し、自我による不平不満に振り回され、「何をするか(ドゥーイングモード)」で考えることは、むしろ自我の肥大化を招く。自己の在り方(ビーイングモード)であり、ありのままを受け入れることが平穏で愉快な生き方につながると説く。
禅のイメージを持てたのはよい読書体験だった。いつか禅を体験してみたい。
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内的な解像度を上げることを意識したいと思った。
苦しみ=痛み×抵抗
幸せ=快楽÷執着
痛みも快楽もありのまま受け入れる、受けたもう、の精神を身につけたいものだ。
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私たちの人生を豊かにしてくれる仏教の『学び方』についての本。仏教の学び方を体得すれば『愉快な人生』(=いつも溌剌で生き生きとした、自分の生きているそのものが快い状態い)を送ることができる。
自分は全く仏教的学びの生き方ができていないのだと思い知らされた。
仏教は生きることそのものから学ぶ。日常が聖なる道場になるように工夫する。
自分はこれが全くできていない。本を読んだり大学でいい成績をとったりするのも大事だけど、日々の生活を大切に生きることが何より自分の成長に繋がる学びなのだ。
Posted by ブクログ
とてもおもしろかった。
答えのない学びこそが本来の学びであり、学校等人が教えてくれる答えのある問は学びではないということ。
生きる喜びは、学び続ける面白さを知ってこそはじまるのだ。
アンラーンやネガティブケーパビリティ、いつでも初心を持ち続けること。
入門的だけれど、興味をこれから深めたくなる。
そんなきっかけになる一冊。
Posted by ブクログ
苦しみ = 痛み × 抵抗
幸せ = 快感 ÷ 執着
ブッダも痛みや快感を感じることはあるが、それをありのままに受け入れる。
座禅をしてみたくなった。
Posted by ブクログ
曹洞宗の(おそらく)僧侶で、アメリカでも座禅の指導などに取り組んできた藤田一照による、仏教的生き方を簡潔に紹介する、「学びのきほん」シリーズの一冊。本書の要点は、学びを二つの観点でとらえていることにある。一つの観点は、学びとは目的に向かって何かを学ぶことととすること。もう一つの観点は、明確な目的が無くても生きていること自体を通して自分が変わっていくプロセス全体を学びとすること。本書を読むことで、仏教(特に曹洞宗?)とはなにかという知識はさほど身に付かないが、頭に知識を詰め込むのではなく自分自身を知り、より生き生きと生きるために何ができるか、どう考えるか、がわかる。かなりいい本といえる。
Posted by ブクログ
ガツガツ勉強して
ゴリゴリ色んなところに行って
色んな人に会ってみなきゃ!
と何かに追い詰められるように
スケジュール埋めていた20代。
転職して、結婚して、子供が産まれて
活動範囲がどんどん狭くなって
会う人もどんどん限定されて
行きたいところも
観光地色々周るとかより
南の島で穏やかに過ごしたいなーと
なんか自分変わっちゃったな〜守ってんな〜と
思ってたけど
そう言うのも良いじゃない、と思えた。
日々の暮らしにワクワク出来そう。
受けたもう
苦しみ=痛み✖️抵抗
幸せ=快感➗執着
赤ちゃんのように学び
行きあたった困難には闘ったり逃げたりもいいけど
赤ちゃんをケアするように
触れて、観察する。
Posted by ブクログ
とてもシンプルで分かりやすい。
ブッダ的な「学ぶこと」について、オーガニックラーニングの部分は真新しくて良かったです。
四苦八苦の人生を、愉しく快く生きる。
ドライで合理的でありながら愉快、というブッダの捉え方が新鮮でした。
Posted by ブクログ
仏教が示す物事の捉え方は非常に論理的であり、日常を生きて過ごすための示唆に満ちている
この著書はその入口を非常に平易な表現で記してくれている
しかしながら、一般認知されている宗教というカテゴリの意味合いが理解を阻む壁となっていることは否めない
宗教の説く言葉としてでなく、単なる理論として捉えて読む事をお勧めする
Posted by ブクログ
仏教、特に禅の考え方を引き合いに、人生を豊かにする学ぶ方について説いてくれます。
筆者のいう「オーガニック・ラーニング」の重要性は、自分の子どもを見て感じたことと合致しており、腹に入りました。
また、座禅はやることを最大限減らしていくこと、というのも個人的に好きな考え方です。禅に興味が沸きました。
Posted by ブクログ
仏教を作ったブッダや、著者が仏教に専心した理由が書かれている。
ブッダの素の名前は、シッダールタ。大事に育てられていたが、外に出て、病人や老人を見て人はいつかおいて死ぬのだと言うことを目の当たりする。老・病・死の苦しみから逃れられないと言うことを知る。
心の中で、「いつか出家して、老・病・死の苦しみを解決する道を探したい」という思いが、少しずつ育っていった。このエピソードは、「 四門 出遊」と呼ばれている。
仏教の出発点には、生きることが苦悩であるという大きな問題の自覚があった。
苦行で弱った体を癒し、気力を回復したシッダールタは、ガヤーという町の 菩提樹 の下で静かに坐禅を始めた。そうして七日間坐り続けた末、「覚り」を開く。三五歳頃のこと。覚りを開くことを、別な言い方では「 成仏」という。「仏(ブッダ=目覚めた人)」に「 成る」こと。ゴータマ・シッダールタは、ブッダになることで、ずっと求めていたこの世の真理、「法」にたどり着いた。ここから筆者は、シッダールタのことを敬意を込めてブッダと呼んでいる。
筆者が、仏教に入っていく経緯も、すごく不思議であり、ご縁だと思った。
筆者の思っている「愉快」。野口整体という日本的な癒しの道を創始した 野口 晴 哉(一九一一~七六) という人物の「愉快」という言葉の使い方が好きで、それを本書のキーワードの一つにしている。
愉快に生涯を生き抜くことが全生(生を全うすること・筆者注) である。ジメジメして息していては全生はできない。健康に生きる為に、愉快ほど大切なものはない。 僅かな利害や 面子 の 為、その愉快を失って生きている人は 不幸せである。しかも自分の愉快を失っているばかりでなく、他人の愉快を奪ってしまっていることが多い。これは悪である。 自分の愉快を大切にする人は、他人の愉快も大切にして、傷つけないことを心がけよう。これが全生の道だ。 (月刊『全生 十一月号』二〇〇六年発行 全生
Posted by ブクログ
「自分とか、ないから。」を起点にもっと知りたいと思って。
自己と自我のお話は、目から鱗だった。
ビジネスパーソンとしては、「他人、感情、過去といったコントロールできないものは思考で整理せよ」と教わってきたが、ここでは「受けたもう」として、ただ受け入れて隅に置いておけよと。そして浮き沈みを愉しみなさいと。
避けられないと分かっていても、苦しみは避けたい。制御したい。30年以上も生きていても、そう思ってしまう自分にとっては、考えが広がる良い機会になりました。
このワードはおそらく本には出ていないが、自分の言葉では「ゆるめる」ということが愉しむコツな気がした。
Posted by ブクログ
本書で扱われるブッダとか、併せて読んだキリストとか、難しいというよりは興味が持てず、入門編みたいなのにトライしてみては、真価が分からず今に至る。真価というと大層だけど、入門すらできないなら、こっちから願い下げだ、くらいの気がある。そんな中、本書はなかなかに楽しめる内容だった。
例えば、”周りとの交流全体から自然に何かがまなばれる、オーガニック・ラーニング”にこそ学びの本質がある、と。これは、考える力こそが注目される昨今、いかにも納得のいく主張。だけど、しなきゃならない一辺倒では上手くなく、”ネガティヴケイパビリティ(しない能力)”こそ必要で、中でも坐禅は、”やることを増やすのではなく、最大限減らしていくことで、深い未知のものを受信”するのに有用だ、と。これ、らしく言うとマインドフルネスやね。あと、”不可逆的に出会う痛みや快感に、自分の中の抵抗や執着を識別する、解像度の高い眼で臨む”ことも、苦痛との向き合いにおいて有効かな、と。
そんな感じで、なかなかに示唆に富むブッダの教えなのでした。
Posted by ブクログ
ブッダが苦行を捨てて、愉快に旅をし修行をしたというところが印象に残りました。
何事も苦しみながらやってもいい成果は出ないと思いますし、楽しみながらやれば、おのずと成果は出るだろうと思います。その過程自体が既に平安というのも印象に残りました。
座学だけでなく自然体験から学んで自己世界を拡張する。それこそが学ぶ喜びだというのも印象に残りました。
とはいえ、世の中しんどい事やきつい仕事もあります。その時は受けたもう!の精神で無理やり自発的にやることで楽しめてくるというのは面白い発想だと思いました。
受けたもう!受けたもう!心の中で口癖にしたいと思います。
あと苦しみ、幸せの方程式はなるほどと思いました。苦しみは受け入れれば楽になる。幸せは求めれば苦しくなる。確かにそうだと思いました。
心に留めておきたいと思いました。
Posted by ブクログ
この本はどちらかというとブッダに関する専門書のような説明が多め。
日常生活に落とし込んで実践したい自分には「反応しない練習」の方が好きだった。