あらすじ
首相在任期間は2700日を超えて歴代三位。なぜ、ここまでの長期政権を築けたのか? 誰も書かなかった、安倍政治の深層に迫る。
「実は国政選挙にはある秘密が隠されています。安倍晋三はそれに気づいたから強いのです」(本文より)
政敵を分断し真綿で首をしめるように孤立させる、したたかな政治力。一度は地獄を見た政治家がいつ、どのように実力を蓄えたか?
政治部配属以来、安倍晋三と彼に連なる人脈を取材し続けてきた名物記者が、政界のリアルすぎる舞台裏を公開!
初めて明かされる大物政治家たちの素顔や本音、彼らの激突で生まれるドラマ。平成政局の修羅場を余すところなく記録し、読み出したら止まらない迫真のルポ。
「安倍晋三の総裁任期は長くともあと二年余り。その後、政界は再び混乱期を迎えるでしょう。政界が再び十年前のように混沌として何も決まらない状況に陥ることは極めて危険ですが、かなりの確率でそうなると思っています。これから政界で起きることこそが、日本の明暗を分けることになる...この本が、将来の政界の動きを読み解く上での一助になってくれればありがたいと考えています」(終章より)
<目次より>
序章 安倍「一強」の秘密
1章 頑固で過激――政治家安倍晋三の素顔
2章 最大派閥・清和研の内幕
3章 人生最大の試練
4章 政権交代、悪夢の日々
5章 政治生命復活と長期政権への布石
終章 したたかな成長と、長期政権の功罪
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
安倍政権が強い最大の理由は、選挙に勝ち続けたこと。
んじゃ、なんで選挙に強いかといえば、自民党自体が毎度一定数は票数を確保できるのであり、野党に票が集中しなけば勝てる。それに気がついて、野党の票が割れるように動くから。
序章でもう試合終了か。
そのあと、本章に入ると、筆者の記者人生を辿りながら、自民党の政局の裏を語り出す。
その論は的確で、歴代首相についてのマスコミの伝え方が、その時々の状況、誘導によってどれだけ歪んでいるのか、議員同士の力関係や思惑なんかが浮かび上がって実に面白いのだけど、結局また、本のタイトルが浮いてしまうやつかあと思っていたのだけど。
終章において、本の内容を簡単に総括、その上で安倍総理の強さを「代紋」を大事に、変節して来なかったことと説く。
そして長期政権の功罪についても。
上手いなあ、と素直に思った。
読みやすい。
Posted by ブクログ
様々な政治家の裏の顔が分かるので、読み物として面白い(途中よく分からないところは飛ばしたが)。
ただ、著書が安倍晋三と親交があるので、肩入れしてるのではないか?と感じるところもある。
安倍政権に対して肯定的なスタンスを貫いているが、それが政策に対する支持からくるものなのか、それとも個人的な関係からくるものなのか分かりかねる。
もし後者であれば、人として高い評価を持っているということだろうが、政治家を評価する際は前者を重視すべきなのでは?
個人的な感情移入が散見される本でした。