【感想・ネタバレ】虹を待つ彼女のレビュー

あらすじ

2020年、研究者の工藤賢は死者を人工知能化するプロジェクトに参加する。モデルは美貌のゲームクリエイター、水科晴。晴は“ゾンビを撃ち殺す”ゲームのなかで、自らを標的にすることで自殺していた。人工知能の完成に向け調べていくうちに、工藤は彼女に共鳴し、惹かれていく。晴に“雨”という恋人がいたことを突き止めるが、何者かから調査を止めなければ殺す、という脅迫を受けて――。極上のミステリ×珠玉の恋愛小説! 第36回横溝正史ミステリ大賞受賞作。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

人工知能開発者が亡くなった人間を甦らせる道筋で恋をしてしまう話

面白かった

オーディブルで視聴
5つの季節に探偵は、を先聴いていたからより楽しめた

みどりの声が本作とは違ってて、そこも面白かった、5つの季節にこ声の方が私の印象と合ってる感じ
みどりはちょっとアホっぽい

hal誰なのか、などは結構読めし、こういうことか!みたいな解決パートくどいなとは思った
そして主人公がキショい
柳田はスキ
最後の目黒がスッキリしすぎてて嫌だった

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2025年12月05日

Posted by ブクログ

ネタバレ

6月の合同サイン会のサイン本の一つ。
若き天才的ゲームクリエイターの女性が,自分の作ったゲームと現実をリンクさせる仕掛けをして,ゲームに自分を殺させるという特殊な自殺を諮った。
晴というその女性は伝説化し多くのファンを生んだ。AIの研究者である主人公・工藤はAIのキャラクターと人間とのように会話できるシステムの開発者の一人だが,その発展形として死者をAIとして蘇らせるプロジェクトに携わることになる。プロトタイプとして蘇らせる対象となったのが晴である。有名人でもあったが謎の多かった晴を蘇らせるためのデータ収集は難航するが,工藤は次第にのめり込んでいく。工藤が最終的にたどり着いたのは...。という話。
なかなか面白かったし,AIのこともよく勉強してるとは思った。が,お約束としてIT関係にダメ出しをしておく。ITがテーマなのだから普通の作品と違ってリアリティはさらに重要となるはずだ。しかしIT企業のことはあまり良く分かっていないのかもしれない。ITを生業としている企業にあって,社内会議の資料を紙で配布するなどということはもう10年以上前からしていないはずだ。ペーパーレス化という言葉が一般に使われだしてからも久しい。更に笑えるのは,SNSで見つけた情報を保存するために加味に印刷して(ここまでは100歩譲るとしても),印刷された紙をスキャンしてPCに取り込むところ。ITを馬鹿にしてるのか。印刷する際にプリンタに出力するのではなくPDFに出力するなんてことはもう何十年も前から普通に行われているのですよ。印刷してスキャンなんて不毛なこと誰もしない。他にも細かいことを言い出すときりがない。AIについても微妙に勘違いしているところがあるように思う。
本筋と関係ないので書いておくと,AIチャットに背中を押されて,離婚したり,自殺したりということが起きて,裁判沙汰になるなんてことは今後起こりうるのだろうか。AIにはアルゴリズムはあるが,学習の結果AIモデルがどういう出力を出すかは基本的にブラックボックスなところがあって,事前に予想することは難しい。それについて企業が責任を負えるのか,負うべきなのかは今後,倫理関係を含めて議論が起こるところだろう。

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2023年07月27日

Posted by ブクログ

ネタバレ

AIフリクトの開発者工藤賢は、亡くなった水島晴を再現するプロジェクトを進めることになる。
フリクトをめぐる訴訟があり、委託先から契約を解除され、自己資金で進めることになる。
ほとんど記録の残っていない晴のことを調べながら、晴を再現することに成功する。
話としては少しいらないのではというエピソードもある気がするが、全般おもしろい。登場人物にも魅力的な人がいる。主人公工藤は全て思い通りにでき、開発もできる頭脳を持つが、人間的にはあまり思い入れできるようなタイプではない。

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2025年08月17日

Posted by ブクログ

ネタバレ

ストーリーは面白かったが、主人公の感情の変化にいまいち共感できず。
見ず知らずの人に惹かれるというのはわからなくはないが、愛までいくか?と気になってしまった。
結末は切ないが、途中途中で主人公の感情にもっと焦点を当てた表現なりストーリーがあれば、もっと色々な気持ちが湧き起こりそうな結末になったであろうに少し勿体なく感じた。
とはいえこちらはデビュー作ということなので、他の作品もぜひ読んでみたいと思う。

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2025年02月24日

Posted by ブクログ

ネタバレ

ミステリ……の皮を被った本質は恋愛小説なのではないかと思います。

人工知能のモデル(故人)に惚れてしまった男と、亡くなったモデルの女性、そしてその恋人の関係を中心に描かれています。モデルの女性は亡くなっているので、最初から報われない恋なのですが。

主人公の男が本当に腹の立つやつで、斜に構えたプライド高くすかした男で最初は本当にイライラするんですが、恋をしてから少しずつ愛に狂っていき、人間味が出てきてよかったです。

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2022年06月29日

Posted by ブクログ

ネタバレ

SF色の強いミステリ。道具立てが多彩で死者を再現する人工知能開発の話を軸に、AI囲碁の対戦、主人公の人格の欠損など面白い部分が多い。
人工知能開発に必要な「晴」という自殺した女性の人格調査がメインとなってくる。この部分で調査を妨害する者の正体は意外に早くわかってしまう。早くわかりすぎて、ミスリードか?と訝しんでしまうくらい。この点はストレートだった。
晴の謎の行動については、ちょっと説明不足だと思う。
自殺の理由がいまいち分かり難い。
自分が同性愛であることを検証するなら、三か月男と付き合い、三か月女と付き合う対照実験実験が筋が通っているけど、それは物語の構成なので仕方ない。
ラストまでの流れは情緒的で、論理性の面でいまひとつすっきりしなかった。

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2021年02月25日

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