あらすじ
自然や神(カムイ)と自由闊達に交流してきたアイヌの人々。彼らの間に伝わる様々な童話・説話には、アイヌ世界の豊穣が存分に描かれている。はじめてアイヌ文学に触れる人でも親しみやすいお話16編を集めた、珠玉の童話集。
まえがき
よもやま昔話
口のきけない子と熊の話
流れてきた子どもの話
鬼が島せいばつの話
雲の船と男の子の話
チャランケの話
砂でつくった鯨の話
おばけ鳥の話
センタカイヌの話
鬼鹿毛どのの話
パナンペ・ペナンペ昔話
鬼のわなの話
金と銀の子犬の話
腹のなかの小鳥の話
オキクルミの昔話
日の女神を救いだす話
ききん魔を救い出す話
神々がざんげ話をする話
生いたちと晩年の話
解説
著者略歴
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Posted by ブクログ
アイヌの文化について学べる本でした。
色んなカムイが登場してアイヌの味方、時には敵にになります。
アイヌが自分の子に読み聞かせをしている情景が浮かびます。
Posted by ブクログ
童話集とタイトルにあるように、子供が読むことを想定し全話簡易な文章で訳されている。
中川裕 氏の解説を読むとわかるが、文章にストーリー性を持たせるために、荒木田 氏が加筆・編纂した部分が多分に含まれるようである。
「鬼鹿毛どのの話」の展開に少々ついていけなかった。
当時の風習や考えを知る資料としては適当では無いが、読み物としては軽く読めて良いと思う。
Posted by ブクログ
私が入手した講談社文庫版のカバーイラストは池田仙三郎によるもの。アイヌ女性の口もとのシヌイェ(刺青)を嫌ったのか、カバーガールはムックリ(口琴)で口を隠している。
収録作品中、「鬼鹿毛どのの話」に違和感を覚えた。文字を持たないアイヌ民族が手紙のやりとりをし、あまつさえ馬を乗り回す。おそらく、幕末に成立した話なのだろう。