【感想・ネタバレ】声優という生き方のレビュー

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Posted by ブクログ 2020年09月11日

「ばいきんまん」やドラゴンボールの「フリーザ」
の声で知られる著者の仕事論です。

「声優」という職業さえも確立されていなかった
時代から、どのように自分の中で折り合いをつけ
て仕事に向き合ったのか。

今でも名作として語り継がれる作品に対して、
それぞれの役にどのように向き合ってきたのか。

プロ...続きを読むフェッショナル魂を学べる一冊です。

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Posted by ブクログ 2019年08月10日

自身の生い立ちをあっさりとした文章でサラッと書いてますがなかなか波乱万丈です

5歳で「フクちゃん」にて声優としてデビュー
母親が5〜7回結婚
中三で一人暮らし
18歳で新宿二丁目に店を持つ
弾き語りで稼ぎながらも演技を続け結婚

ドラマ化して欲しいくらいの内容です

声優は役者の下、講師は役者をリ...続きを読むタイヤした現役では無い人がやる物という思いを抱いていた若い頃の事も描かれています

バイキンマンの印象が強いので変わり種の声を出される方位のイメージだったのですが物凄く真摯に演技に取り組んでいるのが伝わって来ました

「何も悪くないよ、たまたまだよ」
「性格悪いから役者やってるんだよ」
オーディションに落ちたり性格に難有りの若手への言葉がとても良いです

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Posted by ブクログ 2023年10月29日

ライターがいい仕事をする人だなと思った。声優という仕事の要点がきちんと伝わるようにまとめられている。それだけでなく母親が結婚離婚を繰り返した奔放な人で祖父母に可愛がられて育った、若いころパトロンの出資で二丁目で店を経営していたが円満に卒業して役者仲間が集まるようになったら潰れた、なんてエピソードは声...続きを読む優と関係なくても中尾氏の人となりが伝わる重要なエピソードだ。
「演技」「普通」の捉え方、息を最初に考えるということは朗読・音訳活動者にも役立つ。

P15 洋画吹き替えやゲームなどでは「抜く」ということはあります。いわゆるそのキャストだけ別取りすることです。声をあてるのが声優ではない場合、どうしてもスケジュールが合わなければ別録りということになります。【中略】「マイクワーク」というのが、声優以外では難しく、かえって一緒にできない理由でもあります。

P21 私、いつも言っているんです。「オーディションは落ちて当たり前」 とても頑張っている、私もいいなと思う人たちに対してです。それでもオーディションは落ちるんですから。なぜって、実力がある人が上から順番に格付けされていてそのとおりにキャスティングされるのならオーディションの必要なんてないんです。一つの作品は様々な要素が組み合わさって一つの世界観を作ります。そこに必要な人が必要なだけ参加するんです。だからいちいち落ち込むことはないし、必要以上に自信を失うこともありません。【中略】「自分の何が悪かったんですかね」「何も悪くないよ」「じゃあなんでダメだったんですかね」「たまたまだよ」そういうことだと思っています。

P114 演技においての「普通」とは、実生活の「日常」を指しません。勉強中の若い子はそこで勘違いしてしまうことが結構あって、本当に普段通りにしゃべってしまう人が多くいます。普通にしゃべっているように聞かせるためには技術を身に着けなくてはいけないということがなかなか伝わりづらい。
違和感のない、作品やキャラクターに合わせた声の出し方、口調は毎回探さなくてはいけません。私は「匂いを探す」という言い方をすることもありますが、演技におけるナチュラルは全部異なります。

P116 表現に関わる人はわりと「自分は特別」という自意識があって、言ってしまえば性格が曲がっている人たち、はみ出し者…言い過ぎですかね、ともかくそういう人が昔は多かった。今の人たちは一定の型にはまろうとしている節があります。

P136 実際の俳優の粋を盗む、そのうえでそれを再現できれば、英語から日本語に置き換えてもきちんとしたセリフになります。いつもレッスンでは息を合わせることをやっています。合わせることができれば逆に外すこともできる。

P138 陥りがちなのは「言葉ありき」「セリフありき」でやってしまうこと。言葉やセリフを細かく見ていくと、息を吸って、吐いて、声帯をふるわせて、音になり、それがつながってはじめて言葉になる。でもそれをはしょって言葉のことばかりかんがえていると、呼吸がおろそかになってしまいます。【中略】最近のアニメの作画には極めて質が高く「絵の演技」が相当にレベルが高く、受け取る情報が多いものもありますが、それはごく一部で、やはり現実の身体とは異なります。それこそ「命のないものに息を吹き込む」ということだと思います。作品の世界観を理解すること、キャラクターの人物像を理解すること、そして、演出をきっちり見ること。そのうえで「息」を作る。

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Posted by ブクログ 2021年01月16日

中尾さんのトークショーを聞きに行ったので
読んでみようと思いました。
声優界のレジェンドでありながら
謙虚で気さくな人柄が伝わる本でした。
またバイキンマンやフリーザなど誰もが知ってるキャラクターをやるまでの裏話などとても興味深く面白かったです。
ご苦労もあったことと思いますが
本当に演じることが大...続きを読む好きで
楽しんでおられるんだなと思いました。
私は声優を目指しているわけではないけれど
生きていくうえでその生き方や取り組み方には
学ぶべき所が多々あります。私も人生を楽しみたい!
個性的で魅力ある中尾さんにはこれからもずっと活躍していただきたいです!

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Posted by ブクログ 2019年07月19日

ベテランながらも丁寧に話すような書きっぷりに好印象(ただし、脳内では、ばいきんまん、あるいはフリーザの声で再生)。後半にオールナイトニッポンをよく聴いていたという話が出てきて、私自身も若い頃聴いていたなと思いだした。調べたら今でも続いてるんだなあと感慨深かった。

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