あらすじ
「%」は全世界共通の言葉で、人口、使用言語、予算に占める各種対象、食品の成分、土地の用途別面積、時間配分などの割合や変化といった様々なものを測るときに用いられ、私たちが社会を営むうえで重要な指標である。だが、日本では現在「『%』が分からない大学生」が増えている。そこには、日本の数学教育が抱える深刻な課題がある。長い間、現在の数学教育に危機感を抱いてきた著者が、これからの時代に必要な「学び」を問う。
...続きを読む感情タグBEST3
Posted by ブクログ
私の世代では著者の言うはじきと言う公式の覚え方は習わなかった。どこかの段階で単位を見ることでその変数の持つ意味を理解できるようになった。そうなるともはや公式覚える必要はない。本質を教えてあげる先生が今後登場してほしい。
Posted by ブクログ
<目次>
まえがき
第1章 深刻な問題
第2章 見直し力をチェックする
第3章 数学マークシート式問題
第4章 数学は「心」が大切
第5章 算数・数学は皆が大切にしたい教科である
第6章 算数・数学は個人差に合わせた教育を!
<内容>
「は・じ・き」「く・も・わ」という呪文のような解き方(は=速さ・じ=時間・き=距離)(く=比べられる量・も=元にする量・わ=割合)をただ当てはめれば、最低限の問題を機械的に解ける(小学校の算数)。これが小学校の算数教育の問題だと著者は言う。最後まで読むと、かなりヤバいことがわかる。全体的に、算数・数学は考える過程が大切な科目で、時間がかかるし、個人差がある科目であるのに、原理・原則を理解させずに、「暗記科目」化させているから、こうなっている、という。いわゆる「論理的思考」は、この考える過程から生まれるわけで、文科省は「効率」重視の今までの教育(算数・数学に限らず)方針を改めるべきだろう。「思考力・判断力・協動力」の前に、きちんとした学力だろう…