【感想・ネタバレ】西洋人の無神論 日本人の無宗教 (ディスカヴァー携書)のレビュー

あらすじ

キリスト教が文化の基盤となっている欧米で、最近「無神論」が急成長している。
もともと「無宗教」だった日本と表面的には似てきたように見えるが、内実はかなり違う。

宗教をめぐる日本と欧米の違いを明らかにし、
「無神論」と「無宗教」が相互に影響を与えるであろう将来を予測する。

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Posted by ブクログ

今、欧米では無神論が台頭しているという。そして日本でよく聞かれる「自分は無宗教」。
これらは本当なのか、そしてどういうことなのかを宗教学者である著者が述べる。

日本人が無宗教であると言う場合、多くは特定の宗教・教義の信者ではない、という意味だ。そう言いながらも初詣に行き、お守りを買い、墓前に手を合わせる。これは神道や自然に宿る八百万の神などの多神教の文化が根付いているということに他ならない。
一方で欧米で無神論を唱えるということは、きっぱりと神を否定することだ。是か非か、と白黒はっきりさせるのも一神教世界の伝統だそうだ。
また、日本では宗教的規範よりも「自国の伝統」とされるものに対する固執の方が強い。なるほど、「ここは日本」という言葉をよく耳にするはずだ。
最後に心に響いた著者の文を一つ。
「道徳にとって重要なのは、神の権威によって思考停止することではなく、さまざまな事情を抱えている、あるいはあなたの知らない事実を知っているさまざまな相手の意見に耳を傾けることだ。」

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2019年10月29日

Posted by ブクログ

アメリカでも無神論者が増えているという。でもそれは日本人の無宗教とは違うよ、という話。
一神教の国での無神論はある意味「無神論という宗教」という考え方は面白いかも。


以下メモ
・神は全知全能である。神は人間のあらゆる祈りに応えてくれるのでなければおかしい。しかし、全知全能なのであれば、人間の祈りに耳を傾けるまでもなく、すべてに万全の手を打ってあるはずではないだろうか。

この矛盾を解決するには、「神は人間の願望の投影に過ぎない」とすること。多神教の場合はそれができるが、一神教の場合は難しい。


・一神教の神の概念は、実態をはっきりさせ、物事のシロクロ(二元的対立)をはっきりさせる姿勢と結びついてきた。これがさらに古代ギリシャ伝来の数理的伝統と結びつくことで近代科学を生み出した。
しかし対立を強調する思考は、神をめぐる保守とリベラルの思考的対立も生み出した。
これに対して仏教の空の概念は、物事のシロクロをはっきりさせず、すべてを曖昧な相互的関係の中で見ていく傾向を許容した。


・カラマーゾフの兄弟
どうしたい?
いえ、別に。ただ、神様が世界を創ったのは最初の日で、太陽や月や星は四日目なんでしょ。だったら最初の日はどこから光が差したんですかね。
グレゴーリイは茫然とした。少年は小ばかにしたように先生を眺めていた。その眼差しにはなにか不遜な色まであった。グレゴーリイは我慢できずに、「ここからだ!」と叫ぶなり生徒の頬を激しく殴りつけた。

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2026年09月19日

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