あらすじ
この街は生き物の腐ったにおいがする――。引越し先の漁師町になじめない硝子の憂鬱『泳ぐ花』
夏休み。うろこが身体に生えた親友のミナミをプールで飼うことになったナギサの動揺。『適者生存』
事故で死んだ親友のサキと同居するマユ。美しかったサキが日々朽ちていくのを見つめるマユの安堵。『やさしい棺桶』
卒業を控え、ずっとそばにいたハルカと離れ離れになることに耐えきれないカオリの焦燥。『春の蛹』
ウェブや同人誌即売会で発表された8編に加筆、さらに描きおろし4編をくわえ、大ボリュームでお届けする注目の作家・冬虫カイコの作品集。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
悪意がにじみ出た後に何が残るか。
「君のくれるまずい飴」まっず。
「泳ぐ花」★この街は、生き物の腐ったにおいがする。
「適者生存」人魚→プール。
「やさしい棺桶」友人が自室の水槽で腐り溶けていく。
「母と姉」★その能面は母の顔と似ていた。
「西に沈む」もう一人の私を殺した。
「あなたのことは好きなんだけれど」ブス。
「潮汐力」月がついてくる。
「さよなら」落書きを消すと教室のみんなが。
「棲む魔」セイレーン→ポール・デルヴォー。
「離郷」別れ際の手紙に。
「春の蛹」★ねじくれた梅の木。私たちは別れの練習をしている。同じ殻の中で、同じ温度で溶けていたのではなかったか。
Posted by ブクログ
作者さんがTwitterに載せていた否かの呪いの話が好きだったので購入。なんだか仄暗い女の子達のお話。思ったよりは人間同士のギスギスした感情の話はすくなかった気がする。