あらすじ
「あなたはどのように育ち、誰に愛され、誰に愛されなかった。そして誰を愛そうとした。
あなたは何と言った。あなたの最後の言葉は何だったのだ。」北海道の道東、長閑な町の高校で校長の殺人事件が発生した。寒別署の村雨と加賀が捜査を開始する。辿り着く、殺人犯の悲しい生い立ち。なぜ殺人を犯すのか。……そして、哀しくも救いのラスト。
道警、道教委を揺るがした裏金問題、教師の過酷な現実、苦悩と喜び。高校教師歴35年の著者が、全国の先生に捧げる鎮魂の書。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
高校の校長が殺された。でも完全犯罪にはならずに寒別署の刑事が動き出した。
導入部はどちらかというと、懐かしい感じがする。しかし、物語が始まると、最初から緊張感を伴っている。
刑事側とたぶん犯人側。
物語がどう繋がるのか。ちょっと重たいテーマ「どのように育ち、どのように愛されたか」にたじたじしながら読み進む。中盤以降はちょっと難解な神の話題に。
途中で犯人が判明しますが、動機がわからない。
もやもやが晴れるか...というところでラストへつながります。
エピソードがつながったが、爽快というわけにはいかない本でした。
著者は高校の先生を35年務めた方。学校の描写がリアルなわけだ。次作は学校の別の側面の作品を期待します。
#214ページに名前のミス。おしい。
カバーの絵とかの情報がないのも残念。