【感想・ネタバレ】ショーケン 最終章のレビュー

あらすじ

ショーケン、ラスト・メッセージ「はじめに」より自分のことを記したこの本は、私にとって最後の著書になる。自分の言葉で真実を語ろう。2011年に人間ドックで入院したときに小腸に出来物が見つかり、「ジスト」という耳慣れない病名を告げられた。……手術で肉腫を切除した。だが4年後に再発し、医師からは「萩原さん、5年がんばりましょう」と余命を宣告された。……ドラマとコンサート活動を本格的に始め、どれも確かな手応えのある仕事を続けていたさなかだった。それから抗がん剤治療を続けているものの、いまは腹の中に爆弾を抱えているような状態だ。明日爆発するか、それとも当分は大丈夫なのか、それは誰にもわからない。これまでの人生を振り返って思う。10代はわけがわからなかった。20代は芸能界に嫌気がさした。30代はリハビリの時代だ。40代はとても楽しかった。50代は責任ばかり負わされた。60代はやっと自分に気がついた。そして70代を前にして、これまでお世話になったり応援してくれたりした人たちに心から「ありがとう」の言葉を贈り、最後に本当の自分を伝えたいと思った。……幸運にも私は日本を代表する映画監督や演出家、脚本家、カメラマン、そして俳優と一緒に作品をつくる機会に恵まれた。そこで学んだことは、この身体に刻み込まれている。本書に記すのはそのごく一部ではあるけれど、創造の現場に情熱とエネルギーが渦巻いていた時代の証言として、またそれをいまに生かそうとしてする模索の記録として読んでいただければと思う。…… これまでは野良犬のようにハングリーで、嵐のように激しい人生だったけれど、生涯のパートナーを得て、そして深刻な病を得て、これまでとは違う生き方があることを初めて知った。……病気になって、私は自分が持っている物や人間関係、こだわりのほとんどを捨て去った。無駄な荷物を下ろして身軽になった自分をいまはけっこう気に入っている。病気もまた豊かな人生の糧となり得るのだ。たとえ病におかされていても、私はつねに新しい表現を追い続けてきた。病気かどうかにかかわらず、人は歳を取ればできなくなることが増えてくる。しかし、それは工夫次第で乗り越えることができるし、新たに見出せることもある。私に残された時間はそれほど多くはないのかもしれない。しかし、それは以前よりも濃密な時間、深く穏やかに流れる時間だ。

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Posted by ブクログ

ショーケン。一度、会って話してみたかったな。たぶん、スゲー優しい人だと思う。勝新太郎さんの『影武者』降板劇のくだり、人にはやり抜かなきゃいけない仕事がある、越えなきゃいけない壁がある、逃げちゃダメなんだ、ってとこが印象的。ほんとそうだよな、って思った。

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2019年07月15日

Posted by ブクログ

ショーケンのイメージが全く違った。こんなに演技にこだわっていた俳優だったんだ。どうしても「太陽にほえろ」「傷だらけの天使」のイメージが強くて。
でも大好きです。寂しいし、残念です。もっと真剣にショーケン演技を見ていればよかった・・・
ご冥福をお祈りします。
「私はまだ自分に飽きていない」この言葉!忘れない。

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2020年12月22日

Posted by ブクログ

NHKで放映された「不惑のスクラム」の時には、
入院を勧められるような病状だったんですね。
ジスト(消化管間質腫瘍)と言う十万人に一人か二人が発症する「希少がん」だったそうです。
ドラマは、毎回楽しみに観ていました。
ショーケンもいい年の取り方をしたなぁ~と、
思いながら観ていたのです。
今年三月に訃報を聞いた時は驚きました。
思い出のあるドラマも沢山あります。
まだまだいい演技を見せて欲しかったです。

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2019年09月19日

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