あらすじ
東大、マッキンゼーを経て、現在、京大で絶大な人気の瀧本先生が、新しい経済の流れで、自分の力で道を切り開き、ゲリラとして生き残るための「武器」について、投資家としての経験から、語ります!
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Posted by ブクログ
「僕は君たちに武器を配りたい」
序章では資本主義について説明している。
私は資本主義のあり方に面食らった。
特に資本主義ではコモディティ化するものは淘汰される。
序章を読んでいる時は気分が悪かった。
その理由は、自分がまさにコモディティ化した考えを持っていたからである。
普通の水準の生活を目指したい、普通の人ならどのように行動するか、そのような考え方で今まで生きてきたので、生き方を否定されたようだった。だが同時に今までの考え方のままでは、資本主義内において淘汰されるので考え方を変える必要があると感じた。序章の後では、本題であるそのような資本主義に対する武器の説明がなされた。私はそこを読んでも、今、実際に行動に移せるものは少ないと感じた。
本文で印象に残っているのは、資本主義の中では、投資家的な立ち回りをする必要がある。
理由はリスク管理を自分で行う必要があるからだ。リスク管理の点でとても印象深いのはサラリーマンを例に出した話だ。サラリーマンはリスク管理を会社に全て託しているので、自らのリスク管理を行うことができない。
また、本書にはこのような説明がなされていた。人生には様々な選択があり、安牌ばかり選んで、リスクをとらないと、いずれ大損害につながると。
本書は今の自分には受け入れ難いものであったが、考え方を変えるきっかけになったと思う。
また半年、1年後に読んで、自分の思考が、変化しているかを確かめたい。
13年前とは思えない書籍
2011.9、本書が発刊されたらしい。
2024.12、社会人11年目になり、当時よりも少しは世間が見えつつあるように感じるが、まだまだ勉強不足を痛感する日々である。それを補いたく一貫性なく様々な書籍を手にしては読書をちんたら続けていたが、ある方との出会いで本書を購読することにした。
もし、大学2年生の時、発刊された当時に本書に出会えていたら、もう少し生き方が変わっていた気がする。(読めと言われてもバカな私は読みすらしなかったと思うが。)
また、13年経った今でもまだ2,3年か4,5年しか経っていないように、本質を捉えており、記載されたことが現実になっている。
当時から鋭さがあったのだろうと著者に敬服すると同時に感じられる
想像される様々なご経験、
常に考えて動かれていた生活の質、
そこに行きつかれるまでの人生での教訓、
先見の明を持つ羨ましさ、
でもそれはやはり著者が優秀だから為すことができたと思ってしまう醜さや嫉妬など
自分に深く入り込んでくるものがあった。
ぜひ読んでもらいたい書籍リストに、堂々ランクインする書籍である。
Posted by ブクログ
ビジネスの世界で、自分の力で道を切り開き生き残るために必要なことを説いた本。
投資家の視点でビジネスや社会を見ることが大事。そのためには、自分の頭で考えること。
高校生、専門学生、大学生の皆さんにぜひ読んでほしい一冊。
Posted by ブクログ
第4章の儲かる漁師のカテゴリが良い
1.トレーダー
2.エキスパート
3.マーケター
4.イノベーター
5.リーダー
6.インベスター
このうちトレーダーとエキスパートは価値を失っていく。
その後の章で残りにタイプを具体例と共に解説していく。
生き残るならこの4つ、特に投資家になれって事です。
差異をつくりだせる、顧客が共感できるストーリーを作り出せるマーケター
イノベーター、自分の会社で学んで、自分の会社を潰す会社を起業しろ!がとても衝撃的。確かに強みも弱みを知っているんだから勝負しろって事だよねぇ。。TTP=徹底的にパクる(笑)
なんらかの強烈なコンプレックスがあるならリーダー向き!
「駄馬」を使いこなすのが本当のマネジメント。
リスクをとってインベスターになれ!
とても読みやすい文章でエールを感じる。いつもながら滝本氏の本は若者向けだけどおじさんにも響きますねぇ。
Posted by ブクログ
このかたの本は本当に面白い。10年経った今でも本質を捉えられておりとても勉強になります。今を生き抜くバイブル的な本として10代20代と言わず様々な年代の人が読むべきと思います。本当に惜しい人を亡くしたと著者の本を読む度に思います。
Posted by ブクログ
近年になってかなり言われていることを2011年の時点でここまで明確に書いてるのがすごい。
これからの時代を生きる上での考え方の軸になると思う。大学入学する頃に読みたかったかもしれない。
自分を磨き、複数の強みを備えてこの時代を生き抜きたい。
Posted by ブクログ
誰か他人のでなく、自分の人生を歩むとはどういったことなのか、知っているようで知らないことにたくさん触れられる一冊です。
瀧本さんが今生きていたらどんなふうにおっしゃるだろうと考えて読み進めました。自分に残る賛否両方ひっくるめて、素晴らしい一冊です。
Posted by ブクログ
社会で生き残っていくための思考法としての『武器』を授けてくれる本。
すでにある技術や知識を、組み合わせたり、つなげることができる人が、生き残っていける。
新しい発想は既存の知識から生まれる。
今あるものもやがて「コモディティ」となり、「当たり前」のものになっていく。
自分の仕事を「投資家」の目線で考えてみる。
どれも入口として大変面白いものでした。
ここからさらに深堀りしていくための、『とても優良な水先案内人』のような本だと感じました。
Posted by ブクログ
過激なタイトルに惹かれて読みました。
内容は、社会の成り立ちからこの本のキーワードとなるコモディティ化を切り口に今後の生き方の指針について書かれています。
日本で将来どんな仕事が、したいかと聞かれるとスポーツ選手、公務員、会社員など雇われる側もものがほとんどである。
これは、知らず知らずに親からいい会社に入りなさいなど言われてきた結果ではないかと思う。
お金も自由も欲しいならば、雇う側にならなければいけない。
子供の時から選択肢を減らす事のないように、社会の現実を伝えていき、その上で雇う側か雇われる側かを選んで欲しいものです。
Posted by ブクログ
明朗な文章で、都度都度武器を整理してくれるのでわかりやすい。内容もほぼ納得できるものの、投資家持ち上げ過ぎているのと、社会に不可欠な労働者に十分な富が分配されていない課題に向き合えていないのが気になった。
Posted by ブクログ
「学問のすすめ」が実は福沢諭吉のビジネスだったという観点は斬新で面白かった。
書店に自己啓発本が腐るほど並び、オンラインサロンやビジネス系インフルエンサーが乱立する現代は、まさに不安解消マーケティングによって弱者をカモろうとしているのだなぁと。
コモディティ化する=買い叩かれる。
これは商品やサービスだけでなく人間も同じ。
であれば、自分はコモディティではなく、スペシャリティになればいい。
そのためには、まず自分を知ることが非常に重要。
そして、他と差別化するために「ストーリー」を付与する。
その上で、すべての行動を「投資」と捉えて考えてみる。
本質的な投資とは、自分の肉体、知性、人間関係、感情、時間等の資源を適切に配置して、リターンを得ること。
こんなふうに考えてみると、世界の見え方が変わってくる。
仕事も楽しめそうだ。
ところで「リーダー」タイプの人間にクズや変人が多いのは前から知っていた。
非常にコンプレックスが強い人間が多いことも。
それぐらいイカれていないと、大きな組織を引っ張っていくことなどできないのだろう。
有名な経営者の美談や謙虚のエピソードを目にするたびに、「そんなわけないだろ」といつも思っていた。
謙虚で真面目な常識人には、リーダーなど務まらない。
私は適性的にインベスターと思われる。
インベスターとして生きていく。
Posted by ブクログ
全体的に新しい学びがなかった。。
が、それはむしろ2011年刊行の本著の著書の考え方が、2024年の今、ある意味当たり前の考えとして浸透してるからとも言える。そう言った意味で素晴らしい書籍だったと捉えられる!
【学び】マーケターの考え方。
【実践】成功報酬型、情報弱者向け、しょぼい業界でのイノベーションを企画、実行。
【まとめ】
①勉強できてもコモディティ
•勉強させる裏に不安解消マーケティングがある
•勉強コストが下がった
•福沢諭吉は勉強しないと格差ができると言うメッセージで慶應のマーケティングを行った
•スペシャリストが生き残るが、油断するとコモディティ化になる
②本物の資本主義が日本に
•最も成功した社会主義国から本当の資本主義へ
•資本主義→生産性革命→オートメーション化→賃金低下
③学校では教えてくれない資本主義の現在
•すぐ起業ではなく、就職して社会の枠組みをしり、起業がいい
•ブームのベンチャーは危険
•いまニッチな市場の成長性を見極める
④生き残れる4つのタイプと生き残れない2つのタイプ
•儲かる漁師→1.トレーダー2.エキスパート3.マーケター4.イノベーター5.リーダー6.インベスター
•1トレーダーと2.エキスパートはコモディティ化していき生き残れなくなるかも
•スペシャリストになれば生き残れる
⑤企業の浮沈のカギを握るマーケターと言う働き方
•コモディティ化への対抗手段は差異であり、差異はストーリーから生み出される。
•ユニクロはファッションをマス向けと、それ以外の2種類しかないと定義して、マス向けに商品を作った
(効率的,合理的、洗練されている服)
•個人の働き方も環境の変化に合わせていけば活路は開ける。自分を売る場所を変えれば結果が全く異なる
•ファン化するのがビジネスのポイント→コモディティ化への対抗
•自分の頭で考えない人々はカモにされる
•士業はコモディティ化している。成功報酬型、業務特化型で付加価値をつける。
⑥イノベーター
•競合がいなければ、そこに市場はないと言うこと。
•イノベーションとは新結合である
•イノベーションのチャンスは今しょぼい業界にある。
⑦本当はクレイジーなリーダーたち
•世の中のほとんどは凡人であり、その凡人をうまく使うスキルを学ぶことが大切→あまり高い給料を払わずにモチベーションを高く保たせるのが本当のマネジメント
•体育会系マネジメント
•クレイジーな人はコンプレックスの塊
⑧投資家としていきる
•どれだけエラーしたかよりも、どれだけ自分の守備範囲でアウトにすることに貢献したかで評価する
•サラリーマン、住宅ローンはハイリスク
⑨ゲリラ戦の始まり
•リベラルアーツを学ぶ
Posted by ブクログ
人から薦められて読みました。
主体的に稼ぐ人間について、自分の価値を見出せる環境に身を置くことの大切さ等について分かりやすくまとまっていると思います。「失敗し続けても諦めないことで成功できる」点については言葉では理解できても実際どう行動すれば良いのか実生活の中で学んでいきたいです。
Posted by ブクログ
結構前の本ですが、とても勉強になりました。
大事と思った所に線を引きながら読んでいたら、3分の1くらい線引いてました。
この著者の方が最近出された本があれば読みたいと思って調べた所、既に若くして亡くなっていたことを知り、本当に残念です。
Posted by ブクログ
2011年出版なので若干古いが、現在でも就職活動を準備する学生や、第二新卒で転職活動をする社会人が読むと得るものがたくさんある働き方論。興味・関心がわいた箇所は以下。
「ある会社やある個人が、みんなから悪口を言われて、大変厳しい状況にあるとき、そんなときこそ、投資を検討するまたとない機会だ。なぜならば人は苦境に苦しんでいるときに応援してくれた人のことを、決して忘れないものだからだ」
「会社のヒエラルキーと自分の役職の威光があったから、部下が言うことを聞いていただけ」
「自分自身の過去に大きなコンプレックスを持っているとしたら、それはリーダーになる大切な素養を持っているということなのかもしれない」「その「負の側面」を逆転させることでリーダーへの道が開かれる可能性がある」
「資本主義では、「自分の少数意見が将来、多数意見になれば報酬を得られる」という仕組みになっている」
Posted by ブクログ
誰かが買ったのか父が送ってきたのか記憶はないけど、長くずっと本棚にあった本
気になりながらなぜか手に取ることがなく、ふと先日手に取って読み始めてみたら、一昨年若くして亡くなられた滝本哲史さんの本だし、息子たちの進路に何か良いアドバイスや問いかけができたのではなかったか、とか「もっと早く読んでいればよかったのに!!」と大後悔。
これが10年前に出版されていた本とは。
「もっとも大切なのは、人々と違う「インプット」を得ることだ。人間の行動(アウトプット)は、インプットの結果である。だから行動を変えようと思うならば、インプットを変えなければならない。」
「自分自身の人生は、自分以外の誰にも生きることはできない。たとえ自分でリスクをとって失敗したとしても、他人の言いなりになって知らぬ間にリスクを背負わされて生きるよりは、100倍マシな人生だと私は考える。」
Posted by ブクログ
10年前に書かれた本なので、いまこれを読んで目新しさがあるわけは無いのだが、普遍的な内容とか、当時から見た近未来の予測がかなり精度高く現実になってる部分もあり、読み物として面白い。
アジテーターとして熱い部分が伝わって、ちゃんと生きなきゃな、という気持ちになる。
Posted by ブクログ
10年以上前に刊行された本。
著者はもう他界されている。
今読んだらどう思うんだろう?と思いながら読み始めたが、結構面白かった。
全部に同意はしないけど、賛同できる点が少なくなかった。
印象的な文を一つ
時には周囲から「ばかじゃないのか」と思われたとしても、自分が信じるリスクを取りにいくべきだ。
私の人生、まさにこんな感じ。
大学で指導している学生にこの本を勧めてみようと思う。
Posted by ブクログ
気づきを与えてくれる本だった。
情報を本当に簡単に手に入るようになった。そんな時代だからこそ、何に注目するのが良いのかわからなくなることがある。
自分に即物的に役立ちそうな資格や情報に目が行きがちだが、そうではないという視点を与えてくれた。
また迷ったときに読みたい本だ。
ただし、資本主義により良く生きる方法についての著者の意見である。
Posted by ブクログ
2011年時のものである
「不安解消マーケティング」
高学歴・高スキルで誰でも安泰というストーリーは崩壊している
英語学習でボトルネックになっているのは、文法や基本単語をしっかり押さえたあとの、ヒアリングとスピーキングの学習量が圧倒的に少ないということ
武器
・勉強ブームの影には「不安解消マーケティング」がある。勉強すれば大丈夫と安易に思うな
・インターネットによって、知識獲得コスト、教育コストが激減し、世界的な競争にさらされるなど、急激な社会変化に注視せよ
・全産業で「コモディティ化」が進んでいる。賃金を下げないためにはコモディティになるな
・生き残るためには「スペシャリティ」な人間になること。「唯一の人」になれ
・日本にやってきている「本物の資本主義」の姿を見極めよ
・一部の「頭のいい人」ではなく、「より安く、よりいい商品」を作る人間が、社会を進歩させるシステムが資本主義
・資本主義には、3つのモデルチェンジ、「略奪」「交易」「生産性革命」があった
・日本を支えてきた「擦り合わせ産業」はもはや通用しない
・「ものづくり」にはこだわるな、国に頼るな
・現役学生が起業するのは「高学歴ワーキングプア」への道。コモディティ企業を作るな
・専業主婦はハイリスク。「婚活」ブームに踊らされずに、女性もキャリアを目指せ
・金融業界など、高給で知られる会社ほど、変化が激しく、短命な商品の寿命がそのままビジネスの寿命になる
・現在人気の企業でも40年後は消滅している可能性が大。就職ランキングに騙されるな
・日本の国内市場は先細り間違いなし。海外で働くことも考えよ
・大量のコマーシャルを打っている会社、「今流行っている」商品・サービスを売る会社には気をつけよ
・生産性の低い40代、50代社員が幸せそうにしている会社には入るな
・企業を見極めるポイントは「お客さんを大切にしているか」。顧客を大事にする会社は従業員も大切にする。
・資本主義の世界で、稼ぐことができるのは6タイプ(トレーダー、エキスパート、マーケター、イノベーター、リーダー、インベスター=投資家)
・しかしそのうちの「トレーダー」と「エキスパート」は価値を失いつつある
・望ましいのは、4つの顔を使い分けることだ
武器
・マーケターとは新しくない要素の組み合わせで「差異」を作り出せる人のこと。これからのビジネスは「差異」が左右する。
・企業や商品で差をつけることは難しい。差をつけるには、ターゲットとなった顧客が共感できるストーリーを作ること
・自分自身も「商品」。売る「場所」を変えることで、全く結果が違ってくる。
・「自分の頭で物事を考えない人」は、DQNビジネスのカモにされる
イノベーター
・イノベーションは日本ではよく「技術革新」と訳されるが、実は「新結合」という言葉がいちばんこの言葉の本質を捉えた訳語
武器
・自分の働く業界について、ヒト、モノ、カネの流れを徹底的に研究しろ
・イノベーションのチャンスは「今しょぼい業界」にある
・「TTP(徹底的にパクる)」と「逆の発想」が、イノベーションを生む
リーダー
・「駄馬」を使いこなすのが本当のマネジメント
・クレイジーな人はコンプレックスを原動力とせよ
・クレイジーでない人はリーダーのサポート役になれ
投資家
・ローリスクより、リスクが取れる範囲のハイリスク・ハイリターンの選択肢をたくさん選べ
・サラリーマンとは知らないうちにリスクを他人に丸投げするハイリスクな生き方。リスクは自分自身でコントロールせよ。
・投資は、長期的な視点で富を生み出し続けるか、人が信頼できるか、の2点で判断する
・住宅ローンはリスク管理できない人のもの、銀行と不動産会社が作った35年ローンという仕組みは、そういう人を狙った商品であると覚えておいた方が良い
・安易なフランチャイズ加盟は危険すぎる
武器
・日経新聞を読んでも決して鵜呑みにするな
・機関投資家は、個人投資家をカモにしている。株式投資は「損して学ぶ」つもりで挑め
・トレンドとサイクルを見極めることができればリターンが得られる
・人を今の評価で判断しない
・投資家として働くことで、世の中の見方が一変する
・公開されている情報からでも、普通の人がやらない「一手間」をかけることで、大きな結果を手に入れられる
・大学では「奴隷の勉強」に時間をかけず、自由人になるための「リベラル・アーツ(教養)」を学べ
・本当の資本主義の時代に、「本当に人間らしい関係」を探っていこう
・「君たちはどう生きるか」が運命の一冊
とても刺激的で、でも目から鱗な内容で刺激になった
Posted by ブクログ
瀧本哲史本三冊目。(出版自体はこれが一番早い。)
これから世に出る若者向けの本だが、自分も後20年近くは働くと思うので、投資家的思考法を深める為に改めて読んだ。
新進気鋭の人(瀧本さんは既に故人となってしまったが)の著作は一作目にその人の真髄が出るものだと思うので、後の著作の復習として読みやすかった。
コモディティになるな、使われる側になるな、日経記事を信じるな、がキーメッセージ。
Posted by ブクログ
【コモディティ化とは】
市場に出回っている商品が個性を失い、消費者にとってはどの商品でも大差がなくなる状態。個人も他人と交換可能な労働力になれば「個人のコモディティ化」が起きている。
【限界利益とは】
商品が1単位売れるごとに生まれる利益のこと。販売価格から実質的な生産コストを差し引いた、売り手の手元に残る利益を指す。
【コモディティ化を避けるには】
今の仕事を他の誰かに代替されても違いがない状態から抜け出すこと。他の人に替えが効かない唯一無二の存在になることが生き抜く鍵。
【スキルと市場の掛け算】
自分のスキルや知識は、それ自体の価値ではなく「どの市場でどう売るか」で報酬が決まる。売り方と市場の選択が重要。
【女子会のマーケティング戦略】
若い女性の可処分所得を狙い、リクルートが「女子会」という文化を自社メディアL25で仕掛けた。市場創出の成功例。
【本当のマネジメントとは】
優秀な人よりも、優秀ではない人をうまく動かす力が本物のマネジメント。高い給料を払わずともモチベーションを引き出す工夫が必要。
【リーダーシップとは結果で示すこと】
「メンバーのやる気が足りない」という問いへの答えは、「あなたが結果を出していないからだ」。まずはリーダーが結果を出すことが信頼を得る第一歩。
【リスクとサラリーマンの関係】
サラリーマンは他人にリスクを預けて管理されている存在。自分で操縦するセスナ機のように、自ら意思決定とリスク管理を行う生き方が求められる。
Posted by ブクログ
現在の資本主義社会では人材もすぐにコモディティ化するので賃金も下がる一方。スペシャリティで居続けるためには、自分で集めた情報を自分で考えて判断し、常に投資先を見極めて自分の労力や時間を投じることが重要。新人の課題図書として配られたが、上層部がこの本を通して言いたかったのは常にアンテナを張って自分がやるべきことを追い求めろということかなと思う。自分に付加価値をつけるために何を磨くべきかのヒントが得られる本だった。
Posted by ブクログ
2011年時点の買い手市場と2023年時点での売り手市場では状況がかなり違うので、その点は古さを隠せない。
但しコモディティよりスペシャリティを目指せというのは昔も今も変わらない普遍的なテーマだと思う。それでも★3。
社会出たての若者に、スペシャリティを目指せというのはすぐ独自路線を目指せと捉えられないかが若干心配。コモディティは突き詰めて行けばスペシャリティになる。その部分の補足がもう少し欲しかった。
Posted by ブクログ
教養をビジネスにしようとする良くない風潮の元ネタ本であり、近年、偉そうにして頭いいとされてる自称知識人はだいたいがこの人の影響を受けているといっても過言ではない
Posted by ブクログ
自分がモヤモヤとしていることをシャープに撃ち抜いている本だった。
なんとなく勉強しているだけじゃダメ、特に周りがやっているから…と同じことをやっているようではコモディティになってしまう。
トレーダーでもエキスパートでもない、イノベーター?マーケター?投資家?起業家?
自分はどれに近しい人でありたいか?
Posted by ブクログ
10年以上前に出版されたもので、今は当たり前とされている考え方が沢山書かれている。著者の先見の明がよく分かる一方で、賛同できない考え方もある。それでも、確実なものがない社会の中で、自分の力で生き抜くための力強いアドバイスだと感じた。
Posted by ブクログ
京都大学で起業論の授業をおこなっている著者が、資本主義のルールとそのゆくえについて解説しながら、これからの社会で生きていくために必要な考えかたをわかりやすく解説している本です。
著者はまず、労働の「コモディティ化」によって、これまで安定して収入が得られると思われてきた職業の多くがダンピング競争にさらされることになると論じています。そのうえで、これからの社会を生き抜くためには、自分自身の商品としての強みを考える投資家的な発想が求められるという主張が展開されます。
自分自身をも再帰的に資本主義的な価値とみなすことについて、社会学的な観点から批判的に考察する本はこれまでいくつか読んできましたが、まさにそうした再帰的な資本主義のシステムの中で成功するための心構えを説いた本はあまり読んでいなかったので、新鮮に感じられました。むろん本書は理論書ではなく、どちらかというと自己啓発本に近いスタイルで書かれた本なのですが、現在の社会のありようを踏まえたうえでそれに向きあっていこうとする個人の採るべきスタイルについて考えるさいに、われわれが依って立つ足場がどこにあるのかということを考えるきっかけをあたえられたように感じています。