【感想・ネタバレ】今昔百鬼拾遺 鬼 【電子百鬼夜行】のレビュー

あらすじ

「先祖代代、片倉の女は殺される定めだとか。しかも斬り殺されるんだという話でした」 昭和29年3月、駒沢野球場周辺で発生した連続通り魔・「昭和の辻斬り事件」。七人目の被害者・片倉ハル子は自らの死を予見するような発言をしていた。ハル子の友人・呉美由紀から相談を受けた「稀譚月報」記者・中禅寺敦子は、怪異と見える事件に不審を覚え解明に乗り出す。百鬼夜行シリーズ最新作。

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ネタバレ

面白かった。
中禅寺敦子さんが主役のミステリー。
呉美由紀さん懐かしい!
思わぬところで土方歳三の名前が出てきて、「ヒトごろし」につながるのかなあ(未読)こういうイメージの土方なのかなあ、ちょっと読みたくなってきたと思いました。
4月27日東京行き新幹線の中で。

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2024年04月28日

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ネタバレ

 大好きな京極堂シリーズの作品が出ていることを知らず、本屋で偶然見つけた時は嬉しくてニヤニヤが止まりませんでした。
 講談社、角川、新潮、3つの出版社から出す3部作の1作目です。今回は中禅寺敦子とみんなが大好き?呉美由紀ちゃんのが巻き込まれ、解決していく。
 京極堂シリーズの女の人って怖い人が多いですよね。。
 娘が罪を犯してしまい、それを止めるために殺してしまう母親。誰も報われないですね。それ以外にも道はあったのにと思ってしまいますが、自分がその立場だったら、ギリギリまでなんとかなるのじゃないか、ここで犯行をやめさせれ隠せるのではないか、家族だったらそんな他人から見たら愚かだと言われる選択をしてしまうかもしれません。

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2021年04月12日

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ネタバレ

鬼と刀。「鬼滅の刃」の例もあるように鬼と刀って相性がいいのかも。研師大垣の言葉は含蓄に富んでいる。人が人を殺す理由、刀は人殺しの道具、負ければ賊軍(近藤勇は関係のないかっぱらいと一緒に打ち首にされた)など。敦子の援護を受けて突っ走る美由紀は勇ましい。若さゆえのエネルギー。

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2020年11月03日

ネタバレ 購入済み

因縁も祟りも本当はない、が。

単純な、犯人は誰?というような話ではなく二振りの刀の“因縁”も絡んだ複雑な話、かと思いきや真実は意外に単純だった。犯人もそう生まれつきたかった訳でもなく、でも生まれてしまった以上その気質で生きていくしかなかったという哀しいといえば哀しい話。いつものことながら美由紀の演説が真っ当。

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2020年09月26日

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ネタバレ

"鬼"という言葉が持つ力と不運な巡り合わせで人生が狂っていった人々の業や因縁が短いページ数の中でしっかり描かれていました。 呉美由紀ちゃんカッコいいな、まさかの榎木津系統には笑いました(笑)

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2024年12月15日

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ネタバレ

2022/4/2
そういや最近京極堂ご無沙汰やなと思って読んでみた。
古本屋も探偵も小説家も出てこなかったわ。
ご無沙汰過ぎて彼らの近況に触れられてもそれがどんな事件だったかもわからない。
ご無沙汰しすぎやな。
姑獲鳥からまた読みたくなってくる。
この本は敦子が活躍するけど敦子はそうでもなく、子供刑事と依頼者の女子高生がいい味。
女子高生の最後の啖呵は特によかった。
しかし私は探偵に会いたかったんだよ。
探偵出てる新刊はどれだろ?

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2022年04月03日

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ネタバレ

ここに書かれた鬼のひとりが新撰組土方歳三

物語は彼が託した刀をめぐり因縁が産みださ
れるのだが、例により登場人物の大量の語り
に読者は流される(言葉の濁流ですな)
本シリーズは本来の摩訶不思議な存在は出て
こないので、古書店の主のような憑き物祓い
がないが、主役の呉美由紀が語る語彙の少な
いながらも本質をつき事件を鎮めるのが魅力

絡新婦の理で重要な役どころをした呉美由紀
さんが本シリーズの主役なのね(´・ω・`)

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2021年08月24日

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ネタバレ

 初京極夏彦です。260ページなので確かに読むのは大変でなかったです。ただ、シリーズものらしいので、この本では登場しない、おそらく本編で出ているらしい登場人物の名がよく出て来るので、やっぱり薄いからと言ってシリーズものの前のを読まないで突然読むのは、本来良くないのかも。
 あと、これは私が勘違いしていたのが悪かったのですが、タイトルの響きから、ホラーと思い込んでいて、超常現象がある世界、今に鬼やら魔物やらが登場するのだろうと思い込んでしまっていたため、「あれ?」でした。超常現象は無い、恐ろしいのも犯行を実行するのもあくまで人という世界らしいと気がつけば、犯人自体は予想が当たった感じ、納得いく結末でした。

面白いと思った個所:ネタバレあります。
(p.52)敦子が賀川に語るでっちあげの研究内容、「殺人事件が起きた時、どれくらい距離が離れれば認識が変わるのか」、実際、こんな研究されていたら興味深い。人には共感力があり、他者の不幸や事故に親身になれる一方で、他人事、一瞬後に通常生活に戻り、ご飯も食べたりするのは実際あると思うので。

(p.109)「不幸な諸事は、多く理不尽で不条理なものである」「判り易い原因を用意し、安定した構図に放り込むなら、理不尽も不条理も解消してしまう」「人は安定を求める。時に差別的な眼差しを抱え込んでまでも安定を求めるものである」
この部分は、非常に行動経済学らしいというか、様々な場面で心の安心を得るために、〇〇になったのは××だから(私は××でないから大丈夫)というような、バイヤスは気づかず自己防衛で行っていそうに思います。

(同)「抗えない故に、人は多くその超自然的で神秘的な理念を、今度は信じないと云う方法を取る。この先待受ける不幸を回避するために」「信じようが信じまいが、人の想いとは無関係に起こることは起きる」「用意された構図に当て嵌まってしまうことがある」「信じないようにしていた超自然的で神秘的なものを、信じざるを得なくなる」という流れ、最初に読んだ時には、超常現象有りの世界を語っているのだと思って読んだのですが、読み返すと、なるほどと正反対の理論がキッチリ納得の形であったことに、やっと気づきました。

(p.117)「祟りだとか呪いだとか因縁だとか、そういう話に掏り変えちゃうと」「現実から目が遠退いちゃう」「全部お話にしちゃう感じ」「言葉と云うのはそう云う効果を持っている」「事実も簡単に捻じ曲がる。記憶も改竄される」
同様にココも、読み返すと一層なるほどと印象に残った。挿入されたこういう言葉を、つい作中のことに対する説明としてだけでなく、他に当て嵌まるリアルな世界のことが作中にメッセージとして挿入としているように読めました。

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2020年03月18日

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