【感想・ネタバレ】内戦の日本古代史 邪馬台国から武士の誕生までのレビュー

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Posted by ブクログ 2019年03月11日

とりあえず“内戦”ということになる動きには、戦後の処理で戦前の状況が変換して行くという「時代を画する」というような要素も在る訳で、そういう意味で本書は「日本の古代の通史」として判り易い内容になっているかもしれない…
本書で取り上げる“古代史”というようなことになると、小説作品等も然程多いとは思えず、...続きを読むこうした「あらましを知る」ことが出来る一冊は貴重で有難いように思った。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2024年03月16日

倉本一宏先生は帝国主義がアジア諸国を侵略した歴史を嘆く、平安貴族を怠惰で情けなく思う心が武力に囚われた日本人となった事をおかしいと感じたのだろう「日本は戦争をしない国である(小規模な内戦のみ)」「外国で起きた民族同士の戦争のような徹底的な殲滅戦はなかった」武士の出現で儒教的で和平や懐柔による解決を・...続きを読む敵にも穏便に対応していた筈が前九年・後三年の役の様になった事に衝撃を受けた著者は国内の主だった戦いが内戦で小規模で犠牲者も少なかったことを古代史の内戦全般を詳らかに描く・・・月並みだが「中国大陸や朝鮮半島から離れた島国であったために海外勢力からの侵略を想定せずにすみ、強力な中央集権国家建設の必要性をそれほど感じなくても良かったこと、逆に日本列島からも海外へ武力進出する可能性も低かったために、強力な軍事国家建設の意思を持つこともなかったのであろう。また、周辺にほんとうの意味での異民族が存在しなかったために、国土が侵攻されるという危機感も薄かったはずである。さらには、易姓革命を否定して世襲を支配の根拠とした王権を作ったために、本気で王権を倒す勢力も登場せず、王権側も革命に対応する武力を用意していなかった事も大きな要因である。加えて、王権を囲繞する支配者層も、その中枢部のほとんどは王権を擁護することを旨とした藤原氏によって占められ、軍事をになった氏族も王権から分かれた源氏と平氏、そして藤原氏の末裔によって占められたために、武力行使勢力さえも世襲された」というまとめを得た

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Posted by ブクログ 2020年05月01日

古代日本は内戦が少なく、あっても小規模で敗者を殺戮することもなかったのは他国と大きく異なっているという。また、王権そのものに対しての反乱がないことも特徴として挙げられている。
軍事衝突による制圧がほとんどない日本武尊伝承は地方勢力を中央政権が武力で制圧したのではなく、平和的な外交交渉により服属させた...続きを読むことを表すという説はなるほどと思う。
他にも磐井の乱、壬申の乱、藤原広嗣の乱、恵美押勝の乱、蝦夷征討、平将門の乱、藤原純友の乱、前九年、後三年の役などがどんなものか概要がわかった。

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Posted by ブクログ 2020年02月21日

内戦をテーマに古代史を概観する一冊。内戦とはいうものの、国際的な要素にも目配りしつつ、よくまとまっていて読みやすい。著者独特の視座があると思うので、他の著作も読んでみたいと思った。

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Posted by ブクログ 2019年06月23日

日本の古代史における著名な内戦が総括されている。
日本史を教科書的に読んでいる以上に、流れを追うことができて面白かった。

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Posted by ブクログ 2019年04月29日

ちょっと固有名詞に苦戦するけど興味深い。
日本に武士が登場し、また武士の価値観が日本を覆うようになるのが分かる。
著者が言う「歴史ドラマに登場する貴族たちが何と情けなく描かれていることか(あれを情けないと感じる時点ですでに武士の価値観に毒されているのだが)。」には唸るしかない。

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Posted by ブクログ 2019年08月03日

『承久の乱』から『応仁の乱』まで新書で歴史を読み進め、ここで古代の戦乱に時代を遡る。最初は戦乱に焦点を絞らず、古代国家と外国との関係に言及。邪馬台国が九州に所在したという著者の見解に同意。日本は、天孫降臨を背景にした天皇制を拠り所にして、「前九年後三年の役」まででさえ、天皇家に取って代わろうとした者...続きを読むが現れなかった不可思議さに、改めて驚いた次第。

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Posted by ブクログ 2019年05月17日

バランスよく日本の古代史を学ぶことかできる。激しい内乱のなかった日本古代史についてコンパクトに概観できる。最後に語られる後三年の役が対比的に語られ、武士のじだいの過激さ、過酷さが見透される。義家はやはりやばい。

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Posted by ブクログ 2019年04月04日

島国である日本は地政学的に外部からの攻撃を受けにくく、また外部への攻撃もしにくいという特色がある。加えて、天孫降臨以降の天皇を中心とした統治がなされ、ある意味絶対的な存在に歯向かう輩も現れにく状況でもあった。そのため、意外に思うが日本では内戦は少なく、あっても規模は小さく穏やかであったという。なるほ...続きを読むどと思いながら読んだのだが、分かったのはここまで。専門的過ぎてついていけなった。自分の中で、古代の内戦(外部との戦争も含めて)は穏やかなものだったというが、明治以降の戦争は規模は大きいし、残虐性も増しているのはなぜかという疑問がわいた。著者も同じようなことを考えたようで、あとがきに書かれていたことに共感した。

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Posted by ブクログ 2019年03月13日

日本が古代から中世までは、世界の歴史とくらべても、戦乱といっても小規模で、大量虐殺はあまりなく、多くは話し合いによって解決されていた。ということ。
貴族武士から武士になって、明治維新から他国に侵略するまでになっていくという仮説は、興味深く面白く思えました。

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購入済み

途中にて終了ーー

2019年07月11日

“内戦”という点から日本史を振り返ろうとする試みのようですが、著者の語る「古代戦うことは珍しく交渉ごとが多かった」という視点は余りにも突然で、根拠に乏しく、読み進めるにはツラくなる。また、他人の書いた資料をもとに論立てするのも頂けません。いわば、とある国に行ってもいないのに、とある国に行った旅行者の...続きを読むブログや、とある国に関する特集番組を見て、それらだけから風土記を画くようなものです。もちろん、序章においてそれらに触れることで得た“仮説”を呈示し、以後、一次資料・二次資料に当たりながら仮説を検証していくということであれば真っ当なのですが、ただただ突然に現れた仮説と、「あの先生たちはこう言っている」という孫引きが繰り返されています。
第1章で読むのをやめたので☆2つに留めました。もし、この後の展開で目を見張るものがあったなら、それを見いだした方はレビュー記載下さいますと幸いです。

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