【感想・ネタバレ】なぜ世界は存在しないのかのレビュー

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Posted by ブクログ

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よみうり堂店主の2018年の3冊。
「新しい実在論」の旗手による刺激的な論考。私たちが存在するとはどういうことかを徹底的に掘り下げる。

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2018年12月31日

Posted by ブクログ

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〝世界は存在しない〟というセンセーショナルなタイトルですが、ガブリエルさんが言いたいのは全ての森羅万象を包含する一つの世界というものはなく、考えることの意義を考えられる唯一の動物である人間の数だけ多様な世界が存在するということ。この不必要な統一性を目指すことなきことこそが、現代的な自由であると。

自然科学を相手にしている時間が長いと、万物の根源に迫る統一ルールやプロセスが存在すると誤解しがちですが、仕事をしているのはさしたる特徴を持たない素粒子の塊ではなく、考える葦である人間です。それぞれの人間が自分の人生を豊かにしようと積極的に仕事に関与することが、仕事を通じて他の人に影響を与え、それぞれの世界の進歩を促します。ルールに縛られる、物事が転ぶ方に身を任せるのは現代的な自由を放棄していることになり、そこに関与する人達の人間性の発揮を阻害するのだなと感じました。

多数の哲学書が引用されていて、初学者の哲学の道歩き方としても良い本だと思いました。また、映画や小説も多数引用されていて、ガブリエルさんはいろんなことに興味がある人なんだなというのも伝わってきます。

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2018年07月17日

Posted by ブクログ

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この人の定義する「世界」は存在しない、ということはわかりましたが、世間でそんなにもてはやされるほどの哲学者なのか、革新的な考え方を新たに提示したのかは私にはわかりません。一方で歴史上の偉人を小ばかにするような表現も鼻につく。
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・存在すること=何らかの意味の場に現象すること
・世界とは、すべての意味の場の意味の場、それ以外の意味の場がその中に現象してくる意味の場である
・崇拝されるのが神なのかビッグバンなのかは表面的なことにすぎず、決定的な問題ではありません。
本当の問題は、これぞ宇宙全体の根源だとして崇拝される何かがあるということそれ自体です。
それがどんな姿をとっているかは、まったくどうでもいいわけです。
・「神」があらわしているのは、概念によってとらえきることのできない無限性という理念だというわけです。
かといって、私達がそのような無限性に解消されてしまうわけではありません。つまり神とは、どんなものも
-たとえわたしたちの理解力を超えていようとも-決して無意味ではないという理念にほかなりません。
「我々には捉えがたい「意味」が確かに存在していて、我々を捉えこんでいるのだ」という信念です。

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2018年08月04日

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