【感想・ネタバレ】スモーキング・サベージ(1)のレビュー

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Posted by ブクログ 2019年03月28日

漫画読みなら、こういう経験があるんじゃないだろうか
終わってしまって残念、と思っていた良い作品の続編が、他の出版社から出ている事に、その(1)が本棚に並んでいるのを見て気付き、書店でガッツポーズをつい、決めちまった経験が
私は何度もある。周囲から、白い目で見られると分かっていても、この歓喜は、抑えき...続きを読むれるものじゃない
『鬼切丸伝』や『ミスター味っ子 幕末編』、『鉄鍋のジャンR』も嬉しかったが、これらの作品以上に、テンションが爆上がりして、腰が抜けそうになったのは、そう、この『スモーキング・サベージ』だ

『スモーキング』を、岩城先生が納得できる形で完結させてくれた(ハズだが)講談社、週刊ヤングマガジン編集部には、もちろん、感謝している
良い漫画をありがとうございました、と今でも心から言える
しかし、今、私の胸少年画報社とヤングキング編集部、そして、元編集長様に対して、更なる感謝でいっぱいだ
岩城先生に、新たな戦いの場を用意してくださり、ありがとうございます
毒を毒で制す、そんなスタンスの漫画は多いけど、少なくとも、私の中じゃ、この『スモーキング』と『スモーキング・サベージ』は上位である

世の中の人間、全てが悪人だ、そんなクソガキ丸出しな考えは、とっくに持っていない
しかし、弱者を守るべき法に正しく裁かれず、大した反省もせずに、世に放たれ、再び、罪を犯す外道がいるのも事実だ
漫画は漫画、と頭じゃ解かっているけれど、現実でも、そんな外道が、悪を殺す極悪として生きる覚悟のある者らに“裁かれてほしい”と心は叫んでしまう

掲載誌を変えた事で、仕切り直しなのか、スモーキングはリーダーである佐辺以外は、新メンバーを迎えている
もちろん、かつての仲間も登場しているが、あくまで、メインは新メンバーであり、中心はルーキーの九条
元ヤクザで、ケツはまだまだ青く、心構えも技術も足りないが、この稼業に必要なモノだけは、ちゃんと持っている、魂に
彼が、元ヤクザである自分よりも劣る、憎むべき悪と遭遇し、それを叩き潰す実力がある本物の仕事に触れていく事で、どう成長していくか
それが、この「サベージ」の肝に違いない、と私は勝手に思っている

前作を読んでいる人間なら承知の事だろうが、この『サベージ』で岩城先生を知り、これから読もうとしている人もいるかもしれない
ファンとしちゃ、注目してくれた事に感謝したい。しかし、その新規の読み手が遠ざかってしまう可能性も承知で、言っておかねばなるまい、これは
正直、血や痛みに弱い人は読まない方が良い
不良漫画のような、気持ちの良い喧嘩が齎す痛みは、この作品には皆無
とことん、悪人へ罰を与えるだけの、容赦ない痛みで、出血量も多く、残酷な表現ばかりだ
悪人が裁かれる様はスカッとする、そんな気持ちにすらなれないかもしれない
悪人にも、つい、同情しちゃう、そんな優しい人も、きっと、読んだら気持ち悪くなっちまうかもな
しかし、こう書くと、ゾクゾクしながらも、楽しく読めてしまう私は、やっぱり、どこかズレちまったんだろうか、と思っちまう
まぁ、岩城先生を責める気は微塵もない。責めたって、元通りになる訳じゃないしな
この作品を平然と読めるのは、西川秀明先生の『職業・殺し屋』のファンくらいかもなぁ。けど、『職業・殺し屋』はアクションがあるからこそ、黒い爽快感が生まれているとも言える
ともかく、読んでもらうしかない、それだけの話か

この台詞を引用に選んだのは、九条のこれからに期待が持てるな、と感じたので
あくまで、私個人の印象だが、男が一皮剥けるには、まず、自分が縋ってしまうもの、俗な言い方をすれば、ちっぽけなプライドだ
人間、体力も根性も尽きた時、最後の支えになるのが、安いプライドだってのは承知している
その安いプライドが、最後の支えになるようにするには、無駄なプライドを捨てていく事が大事である
やりきるしかない、そうと決めたのなら、男は背水の陣で挑まねばならない
ナイフと一緒に、叶えられぬ夢も捨てた九条は、もう、その夢よりも叶えるのが大変な目標に向かって、死ぬ気で突っ走るしかない
しかし、彼なら大丈夫だろう。当人にやる気があるし、仲間にも恵まれているんだから
「やってやるよ。俺の居場所は、もう、ここだけなんだ―――!これ以上、落ちる所がねぇ、ドン詰まりなんだよ―――!!唯一のプライドは、捨てたぞ―――!俺には、もう、何も残っちゃいねぇ・・・こっからだ―――!!」(by九条)

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購入済み

2024年04月03日

スモーキングの続編です。八丁やひふみんのような懐かしのキャラも出ますが新キャラをメインに力強くストーリーが進むのでまるで新作を読むような新鮮さがあります。そしてあとがきの作者の一言、「これからも暗闇をガンガン進んでいきます」という一文に他の似たような漫画と違う力強さを感じる理由が分かりました(すみま...続きを読むせん、本当は結構後の巻まで読んでからレビュー書いてます)スモーキングってダークファンタジーなんですよね。主人公が残酷に人を殺す不道徳な漫画なのにどこかワクワク感を感じさせる。漫画的な表現はつたないのに気にならないくらい引き込まれる。うまく説明できませんが作品としてきちんと昇華されていると思います。まだ最新刊は読んでいないので改めて追いかけながら最新刊を楽しみたいと思います。

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