岩城宏士の一覧
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ユーザーレビュー
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何故、急に、この(7)の感想を書いたか、まぁ、理由は到って、シンプルです。グッと来たから、それだけです。
もちろん、これまでの巻もグッと来ていました。それこそ、私が感想を書く必要がない、と思うくらい。
他の漫画読みの方から共感を得られるか、そこは微妙な気もしますが、基本的に、私は、他の漫画読みの方に
...続きを読む、こんな良い作品があるんですよ、と訴えたくて、その漫画の感想を書きます。なので、ファンが増えて来たなぁ、と感じたら、感想を書く事から手を引きます。私の感想で、ファンが減ったら悲しいので。
まぁ、ファンが増えてきた、と感じても、感想を書き続けている漫画はあるっちゃあるんですが。もちろん、この『スモーキング・サベージ』が、未だに感想を書き続けている『終末のワルキューレ』や『ごほうびごはん』などに劣っている訳じゃありませんよ。
ストーリーの厚みや、残酷な表現の攻めっぷり、そして、全体的なバランスは、西川秀明先生の『職業・殺し屋』や、田口雅之先生の『ブラック・ジョーク』にも負けてません、そう、ファンとして自信を持って断言できます。
まぁ、私のスタンスはさておき、この(7)が感想を書きたくなるほど、グッと来たのは紛れもない事実です。一体、何にグッと来たのか、それは二つです。
一つは、この作品の主役と言っても過言じゃない九条の自覚と変化、成長、そして、それを兄貴分として厳しさと優しさを兼ね備えた目で見守るミドさんへの思慕。
ほんと、この(7)のミドさんがカッコよすぎる。前々から推しのキャラなんですが、ますます、好きになりました。九条に喝を入れ、ここまでしっかりと目を覚まさせ、腹を据えさせることが出来るほど、ミドさんも人間としてデカくなっているんですね。そりゃ、タツケンさんも執着心を見せちゃうって。
そして、もう一つ、こちらの方がむしろ、大きいんですが、巻末のあとがき、これはグッと来ました、かなり。
南勝久先生、本当に感謝します。先生がいなかったら、私は岩城先生の描く最高の漫画が読めず、こうやって、感想を書く事も出来ませんでした。やっぱり、人と人の絆って最高ですね。そして、恩人の顔に泥を塗ってたまるか、と地力を上げ続けている岩城先生を、私は尊敬します。
この台詞を引用に選んだのは、九条の悲しみに胸をハッと衝かれたので。
月並みな言い方ですけど、人間、一度くらいは人生で絶望を味わい、自分を許せないって怒りを覚えた方が良いかもしれませんね。
絶望によって、そのまま、どん底に落ちたまま動けない者、立ち上がるも背中を丸めたまま、のろのろと動き始める者、自分に向けるべき怒りを他者への憎しみに摩り替えてしまう者、様々でしょう。
でも、中には、自分への怒りで、そんな弱い自分を変えられる、その為の努力を始められる、奮起できる人間もいます。
絶望にもがく九条が、どれほどの漢になるのか、本当に楽しみです。
(人が生きようが死のうが、考えたこともなかった。他人のことなんて、どうでもよかった。自分のことだけ考えて生きてきた。出会った人間のことは、みんな、バカにしてた。心の奥では見下していた・・・仲間だと思ってた、みんなのことでさえも・・・)「ぐうっ」(母ちゃん・・・俺は、いつも、守ってやれなかった、大切な人を・・・大切な人だったのに・・・人から恨まれたり、傷つけられたり、いつも・・・みんな、遠ざかっていった。俺が誰も受け入れなかっただけ、一人でも生きていけると思ってたから・・・そうだ・・・雨———―――あの詩・・・あれは、俺の詩だ・・・死にかけの俺の詩——————もう・・・死にてぇ・・・今度・・・生まれかわったら・・・俺は・・・俺は・・・)(by九条)
そして、もう一つ、もう、これは、ミドさんが男らしすぎて、胸がドキドキしてしまった。
男が惚れる漢、と表現すべきだろうか。
上手く言えないけど、「叱る」や「説教する」ってのは、その人の人間性や本質が見えるんじゃないだろうか。
自分が叱られた経験、説教された経験、それで目が覚めた事がある人だけが、失敗をして、不貞腐れている、見所のある人へ、正しい方法で叱ったり、説教が出来る、と私は思います。
自分を生まれ変わらせてくれた仲間への感謝があるからこそ、苦しむ九条に、こうやって、ミドさんは大きな手を差し伸べてやれるんですね。
この喝に、九条が泣くのも良いんですよね。
彼に、自分を生まれ変わらせるだけのエネルギーがあるって証拠じゃないですか、泣けるのは。
また、この台詞は、巻末の後書きを読むと、更に良い物に感じます。
この『スモーキング・サベージ』の執筆で、岩城先生も、漫画家として、人間として、何より、男として成長しています。
そんな先生の漫画を一切の負い目なく読めるよう、私も精進していきます。
そんでもって、必ず、一小説家として、岩城先生に自分のデビュー作品と、この『スモーキング・サベージ』(7)を持って、堂々と会いに行き、サインとイラストをお願いしたいものです。
「学べるチャンスがあるなら、全部、吸収しろ――――!! テメーからは、本気の熱量が感じられねぇ。死んでんだよ!! ハンパな考えの奴がいると、仲間に危険を及ぼす・・・」
「ゔっ・・・うぐ・・・う・・・」
「帰るぞ・・・」(byミドさん、九条)
Posted by ブクログ
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スモーキングとはまた違ったおもしろさがありました。続巻が出るのを楽しみにしてますのでよろしくおねがいします
マックス
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一話ごとの話で読みやすい。
ホームレスが殺し屋と言う設定が面白い 裏社会漫画が好きな人にはおすすめの一冊
ピッカラ
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さらばスモーキング
新キャラ登場で、これから盛り上がるかな?という所で最終巻とは…。しかし納得の最終話が収録されています。殺伐としたお話のはずなのに、爽やかさと暖かみが残ります。ダラダラと何十巻も続かせるよりもずっと良いと思います。さらばスモーキング。
Otsuka Yasuyuki
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あくまで、私個人としての意見なんだが、良い漫画と世間から認められる条件の一つには、(1)より(2)の方が面白くなっている、がある
この(2)は(1)以上に、グッと来た
つまり、この『スモーキング サベージ』は文句なしで、良い漫画だ
ダーティで残酷、けど、人間そのものが、はっきりと描かれているように
...続きを読む思う
アクション面では、『職業・殺し屋』(西川秀明)に負けちゃっているけど、人間ドラマがゴン太って意味では、結構、良い勝負になっている
何度も言ってしまうけど、人の世に蔓延る毒を、更に強い毒で殺す、それが生む爽快感は、ほんと、クセになる
ここまで、中毒性を高められる岩城先生は、確実に、漫画家としても、人間としても、男としても成長しているんじゃないか
改めて、岩城先生に、新章を描くチャンスを与えてくれた、ヤングキング・ブルの編集長であり、今の担当さんであるTさんに感謝したい
やはり、良い漫画ってのは、才能ある漫画家だけで作れるモノじゃないんですね
週刊少年マガジンで連載中の、『ヒットマン』を読んで、しみじみと感じている事なんですが、単に漫画が好きなだけじゃ、漫画の編集者にはなれないんですね
まぁ、軽い自己嫌悪はさておき、この(2)も、かなり過激な展開と描写になっており、耐性が低い人は吐いちゃうでしょう
正直、この作品は初心者向けじゃないですからね。それこそ、『職業・殺し屋』を読んで受けたショックで、理性が麻痺しちゃってから読んだ方が、楽しめるのかもしれません
復讐は、決して、正しい事じゃないんでしょう
けど、理不尽な悪意に、大切な人を自分から奪われた、力なき弱者が、その術と実力を持つ存在に縋る事、それが罪、その人は間違っている、と言えるほど、私は高潔な人間じゃない
許す事も、人が持っている強さだとは思うが、怨む、これも人間らしい感情であるのは確かじゃないだろうか
恨んでいる相手を殺してもらっても、死んだ人が戻ってくる訳じゃない
それでも、ゲスが残酷な殺され方をする事で、心が軽くなり、前に進める人もいるんじゃないだろうか
まぁ、この『スモーキング サベージ』は、あくまで漫画
決して、真似をしてはいけないし、復讐者を探してもいけない
例え、他人のプロが恨む相手の命を奪ったとしても、依頼者の手は血で汚れるし、世界は狭まるのだから
それでも構わない、大切な人がいなくなった時点で、私の世界は閉じてしまった、と言うなら、止めはしないけど
この(2)も強烈である事は、既に書いたが、やはり、注目すべきは、九条か
まだまだ、新米の域は出ていないが、彼もちょっとずつ、スモーキングの一員らしくなってきたように思う
捕まってしまったアカシとヒロシの為に命を張る姿は、中々にグッと来た
まぁ、九条の必死さが宅士さんに通じている間に、兄弟は自力で助かっていて、しかも、自分らをコケにしたヤクザどもをバラバラにしちまってた訳だが
けど、無駄な努力だった訳じゃない。九条と兄弟の絆は、間違いなく、強まったんだから
とは言え、ピンチを一つ乗り越えただけで、更なる悪意が、スモーキングに這い寄ってきているのも事実だ
果たして、佐辺さん達は、“笞杖徒流死”を返り討ちに出来るんだろうか
この(2)で、私が一番、ヤベェな、と感じたのは、特別収録の「ボンチャン」なんだが、やはり、他の漫画読みにお勧めするとなると、第六話である
ちょっとズレるが、私は、ミドさん推しだ
容姿がカッコイイってのもあるが、漢気に溢れている点に憧れる
登場した頃は、九条よりも、ある意味、尖りまくっていたけど、仲間との絆に砥がれたようで、一層に切れ味が増して、自分の持つ「暴」を仲間と依頼者の為に使えるようになった
この第六話で、ミドさんは、兄を無惨に殺された妹に代わり、クソ野郎を桁違いの暴力と残忍さで、とことん追い詰めている
小悪党なら、途中で同情しそうになるが、このクソ野郎は、とことん、根性が腐りきっているので、きっちり、恐怖を刻み込んでくれたミドさんへの好感度は、かなり上がった
これまた、私の勝手な我儘だが、もしも、岩城先生にお会いできる機会があって、持って行った色紙に、ミドさんを描いて貰えたら、私は感謝の気持ちが振り切れて、岩城先生を、背骨が折れ、内臓が破裂するまで、抱き締めてしまうかも知れない
そんな事になったらマズいから、やっぱり、私は岩城先生に会わない方が良いな
けど、会ってみたい。せめて、サイン色紙くらいは・・・・・・この(2)の表紙、中央にいるミドさんもカッコいいけど、黒スーツも似合うと思うんだよなぁ
この台詞を引用に選んだのは、ブルってしまったので
この緩急(?)の付け方は、プロのテクニックだな、と感じた
勉強になる、と思う一方で、自分はやられたくない、と本気で思う
「生きましょう――――――すべてを吐き出して――――――それとも、続けますか・・・・・・手術?それとも解放―――♡―――拷問?明日からの未来―――♡――――――無駄死に?妻と娘との団らん―――♡―――バラバラに切断される恐怖?家族との初めての海外旅行―――♡―――あなたの葬儀を出す妻のなげき?新しく産まれる小さな命―――♡」(byさすり屋)
Posted by ブクログ
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