あらすじ
国際情報小説の旗手・中村敦夫の力作第二弾。バリ島開発の利権をねらう日本商社は、故スカルノ大統領夫人を利用して、右翼の重鎮・工藤の担ぎ出しを計る。インドネシアの現代史に深い関わりを持つ工藤を迎え撃つ、イスラム過激派集団。秘密情報機関ドッギーズの日本拠点員・堂田将司が激発する事件を追う。
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Posted by ブクログ
非常におもしろかった。
インドネシアのことをあまり知らなかったので、
インドネシアの近代史がよく理解できた。
しかし、惜しいかな。
小説になりきれていない。
つまり、主人公の堂田が、あまりかっこ良くない
というか、活躍しきれていない。
ジャカルタの目 という テロリスト集団?
が、インドネシアの独立宣言の原本を盗むことから始まるが、
一方で ヤクザが連続的に大量に殺されるという事件があり、
怨恨があり、オヤの敵討ちがあり、
そして、日本の商社が利権がらみで暗躍したり
じつに 話題満載すぎて、焦点が絞れないところに、
途中で 飽きてしまうところがある。
影絵師が、重要な役割があるのに、
その深層に深く立ち入ることができない。
もったいないのである。