あらすじ
氷鉋清廉。警察も頼りにする精神科医にして、美学に満ちた殺人鬼・マスカレード。新米刑事の百合はマスカレードに殺されたかのような怪死体に遭遇するが、先輩刑事に紹介された捜査協力者は、あろうことか氷鉋だった!父親、婚約者、恋人の証言が食い違う、謎めいた被害者・妙高麗奈を、当の氷鉋と追う百合。だが、死んだはずの被害者の目撃証言があらわれ!?
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Posted by ブクログ
なんとなくどこかで読んだことある殺人鬼や犯人や主人公‥見せ方を工夫したお話の流れは楽しめたけれど、殺人鬼のキャラクターがあまり魅力的に感じられなかった。
主人公(刑事さん、主人公だよね‥?)の捜査に気合が入る理由とかもあんまりでこれ続くんだろうなぁという感じが透けてました。
サイコっぷりを期待してたのでその点ではちょっと残念。
Posted by ブクログ
ある日お台場の運河沿い公園で、怪死体が発見される。死体には殺人鬼・マスカレードに殺されたような痕跡があった。
新米刑事・鶯百合は、先輩刑事に紹介されたされた協力者・氷鉋と共に捜査を開始することになる。氷鉋清廉。精神科医にして探偵。その正体は、美学に満ちた殺人鬼・マスカレード。
果たして百合は、謎めいた被害者の死の真相を突き止める事が出来るのか?
外部協力者である探偵(実は殺人鬼)と共に、殺人事件被害者の、謎の多い女性の正体と彼女を殺した犯人を突き止めるため捜査する新米刑事さんの話です。
本当に、タイトル通りのお話。
作中で、「真実には大した価値がない」と繰り返し語られている通り、何重もの嘘と捏造に塗れた事件が語られています。
真相とされた「ストーリー」が、何度もひっくり返って作りかわってゆく多重構造のミステリーは、なかなか読み応えあって面白かったです。
ただ、それが真実って事で本当に良いの? 警察はそれを実行可能と思うの? という所には少し疑問が残りました。いや、現実でも稀に訳の分からない事件が起きたりしますし、100%ないとは言い切れないでしょうけど。
いかにも続きそうなラストなのですが、続きが出ていないのはちょっと残念。