あらすじ
ある日、町の上空に巨大なクモの巣が出現!! その巣から現れるようになったバケモノの姿を、雨留ツツジだけは知っていた‥‥。不思議な青年(?)津田さんからバケモノ=エレベターの正体を教えられ、「エレベターを倒す力、欲しくない?」と聞かれたツツジは、蛇口の武器を手に、やつらと闘うことに!!
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Posted by ブクログ
まこらの頃から大ファンという前提。
表紙はフェイクです、
オドロオドロしい雰囲気とはうって変わって中身は不思議な質感と雰囲気、コミカルな吹出し外カキコミなどなど、
僕が最も気に入っている魅力に詰まっているのです。
でも、この表紙を描く阿部先生です、きちっとグロいの描けるのです。
つまりグロかわいい、これだ!
肝心の中身については、ツツジ君の心理をコンビニの自動ドアで表現してるのがおもしろい。
また、ノリに反して過酷な使命というのもいいなぁ。
あの女性の顛末を指摘した津田君、普通の漫画では飛ばされるとこだけどここがミソ
Posted by ブクログ
「血潜り林檎と金魚鉢男」に続き、もうひとつの阿部洋一作品「バニラスパイダー」!
相変わらずどこか抜けている、とぼけた雰囲気はあるものの、今作の敵はエイリアン!問答無用で食べます!ツツジは存在感の薄さと蛇口(!)を武器に、エレベターをぶった切っていきます。
エレベターとの戦いで描写されるのは戦闘の激しさだけではなく、ツツジの心境でもあります。人にほとんど気付かれず冴えない生活を送っていたツツジが、憧れの人を助ける。目の前だけを見て突進していく。
そしてにっくきエレベターは、いつも人間の体に寄生して現れる…。目の前に立ちふさがる肉体と、街で平穏に暮らす人々の命。どうしようもない天秤に翻弄されるツツジやそのほかのキャラクターの心境が、丁寧に描き出されます。
視野が狭く眼前しかみないツツジと、背負ってしまった「街を守る」という大きすぎる宿命。かなりシリアスですが、武器は蛇口で宇宙船はコーヒーカップ。ピンチの時にもゆるゆるな表現。クセになります。
ちなみに、タイトルの意味は最後までさっぱりわからないままです。セリフにも出てきたのに!
別冊少年マガジンにて連載され、打ち切りという形で終りを迎えてしまったこの作品。もし続いていたらどんな展開の可能性があったのか…!この才能を是非ご覧あれ!